モトGP『ロッシ対ストーナー&ロレンソ対シモンチェッリ』
またまたル・マンでも起きてしまった。
常の通りに昨日(木曜日)、記者会見が行なわれたのだが、残念ながらレース関連の話題は少しで、あのポルトガルGPで起きた一件…特に、レース翌日のの走行テストでの一件(ロッシ選手が加速している際に、わざとストーナー選手が妨害したとか)に集中してしまった。
この件についてストーナー選手は次のように話している。
「ドゥカティ機の調子を見たくて、ヴァレンティーノの後ろの付いて走ってみたんです。そしたらブレーキングでミスってしまって、猛スピードで彼のことを追い越しちゃったんですよ。」
ストーナー選手の説明を聞かされると、ロッシ選手は皮肉な笑みを浮かべながらこう言った。
「そんなこと言ってるんですか?嘘ではないですよね。良いんじゃないですか、それで。」
この一件、とりあえず二人の間ではお終い。
打って変わってロレンソ選手の方は、またもやシモンチェッリ選手に話を振っているのだが、例の『乱暴者呼ばわり』の件である。
「明日、セーフティ委員会(編集部注:加藤大治郎選手が事故で亡くなった後、2003年より毎週金曜日に会合が開かれている)に話しをしに行こうと思ってます。オートバイレースって言うのは、ぶつかり合うようなスポーツじゃありませんからね。追い越しはクリーンに行なわれるべきですよ。シモンチェッリ選手は攻撃的すぎるし、あんな最速スピードを出している時にするべきじゃないライディングをするこをがありますね。」
現チャンピオンのロレンソ選手が幾度となく繰り返すこの発言は、まったくもって理解不能である。
ポルトガルでは土曜午後の会見では、2010年のヴァレンシア戦での追い越しについて公衆の面前で言い合いをした二人なのだが、当のポルトガル戦では何も起きてはいないのだ。第4ラップでシモンチェッリ選手が転倒リタイヤしているのだから。
つまり、ロレンソ選手は何にも根ざしていない偏った裁きをしていると言うわけだ。セーフティ委員会へ行って、一体なにを言うというのだ?一体、どんな証拠をあげてシモンチェッリの無謀運転を糾弾するつもりなのか?なぜ、このような姿勢を貫き通すのか?
ロレンソ選手は偉大なライダーではあるが、コースの外では時々どうもわけの分からない事をする。
さて、そろそろレースの話題に戻った方が良いだろう。
過去のレースを見ると、ル・マンで絶好調なのはヤマハで、ロレンソ選手(今回はオートバイ世界選手権への150回目の参戦となる)は優勝候補の1人とされている。常にコンペティティブなマシンであるべく、セットアップは2010年のものに戻している。ポルトガル・テストで試してみたところ、大変に調子が良かったのだ。また、ロレンソ選手は去年のシャーシを使用することに関しては除外視しているのだと。
「セットアップだけです。」と憮然としながら強調している。
一方、ヴァレンティーノ・ロッシ、ニッキー・ヘイデンの両選手は新シャーシを使用する予定。ポルトガル・テストで試したもので、堅さがかなり軽減されているのだ(おそらくレースで既に使用していたのではないか。もちろん確認されてはいないが)。
ロッシ選手のコメントは次のとおり。
「ポルトガルでは色々とどっさりテストしてみたし、今はマシンの動きも良くなってきてます。最終的にトップ陣とのタイム差が1”1だったのは確かなんですが、2012年用のブリヂストンタイヤを使ってみた時は、ちょっとヘトヘトだったもんですから。他の選手達が使ってみたらタイムがすごく削られたって言うあのタイヤのことです。
今回、ル・マン戦では新シャーシの新の威力が分かるでしょう。ポルトガルではポジティブな手応えだったんでね。でも、問題全部を解決するには今回のモディファイだけじゃ足りませんよ。これまでのレースでは、ある時点まではそれなりにスピードが出せるわけですが、ただ、他の選手がうちより上を行ってるんでね。ここらで一歩前進と行ければ良いですね。」
なお、今のところ天気予報では金・土曜日は晴れ、日曜の天気は変わりやすいとのこと。
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2011年05月13日)
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この記事に対する、イタリア読者のコメントなんですが
一番最初に書き込まれてたのが
『いい加減にして欲しい。モトGPはメロドラマじゃないんだから!』と
メロドラマじゃない真剣勝負に
乞うご期待!クリックPrego