MotoGP

シモンチェッリが両親について語る

モトGP『なんてこったい、カッコ良いぜ!:シモンチェッリ語る:』

《…走ることにイカレ狂っていた。》
マルコ・シモンチェッリの親友、パオロ・ベルトラーモが2009年に書いた著書は、こんな風に始まっている。
シモンチェッリ選手の愉快な㊙エピソードから、今や有名となった生き生きとした才気活発振りが満載されている自伝書なのだ。

《すべては、あの日、オフィーダの町へドライブに出かけたところから始まったんだ。
オフィーダと言うのはアスコリピチェーノの近くにあり、僕の母方の祖父母が生まれた町なのだけど、そこからの帰り道、僕らはカットリカのサーキットに立ち寄った。そこで試してみることにしたのだ。
その頃、オートバイって言うのはもう僕にとっては大興奮もので、すっかりイカレ狂っていた。自転車に乗っていても、ちゃんとエンジンの付いたオートバイのつもりで走らせたりしてね。だから、父親からケツを叩かれて始めたわけじゃない。単純に、連れて行ってもらい、手を貸してもらっただけ。
両親の性格は正反対ってところかな。父親のパオロは、いわゆる血の気が多いってやつで、すぐにカッとなるタイプ。しょっちゅう、アクセル開きっぱなし状態になる。アイドリングの回転数がちょっと高めって感じかな。それに対し、母親のロッセッラはもっと冷静な、分別のあるタイプだな。だから、二人とも同じことを考えてたとしても、それを口に出して言う時はよく正反対の言い方をする。完璧なバランスって言うのはこうやって取るもんじゃないかって思うよ。一人がアクセルを踏み込めば、もう一人がブレーキを引く。それで結局、適当なスピードで行けるってものでしょ。両親のことは端から眺めている分には、決定権を持っていて、えらいのは父さんの方みたいに見えるけど、常に母さんが賛成しなければ何事も前に進まないんだ…》


(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Gpone 2011年10月26日



同書のタイトルが『Diobò che bello!(なんてこったい、カッコ良いぜ!)』なんですが、
著者のパオロ・ベルトラーモさんと言うのは、普段、イタリア1TVのモトGP中継でピットレポーターをやっている男性で
今回の事故後も、シモンチェッリ選手は自分の甥か弟のようだからと言って深く悲しんでいました。

マルコ・シモンチェッリ選手のご冥福を心よりお祈りいたします。
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