モトGP『2012アッセンGP成績表』
ケーシー・ストーナー(10点)
感動的、驚異的、空前絶後。予選ラスト5分前まではかなり苦労しているようだった…しつこいチャタリングに苛つき、これまでのキャリアで1、2を争う酷い転倒(本人談)によって肉体は痛めつけられていた。FP3序盤のにわか雨のせいで激しく転倒してしまったのだ。ぼろぼろの状態だったろうに、金曜の予選ではマシンを駆り、降っては止み降っては止みの天候の中、まさかのPPを獲得したのだ。ペドロサ/ロレンソ選手並みのペースで走っているようには見えなかったのだが、チームメイトと同じリズムを保つどころか、大差をつけての優勝だった。拍手喝采もの。
ダニ・ペドロサ(6点)
予選では最強の走りを見せていた…迫力満点、迷いもなく、これは凄いレースになるぞと思わせるような安定感だったのだ。スタートを切ってすぐに首位につき、そのまま突っ切って行こうとしたものの叶わず、ストーナー選手に食いつかれた途端、2位のポストに甘んじてしまった。安定感はあるが覇気がない。こんなんでは総合優勝などはできない。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(7.5点)
フリー走行では常に安定しているものの、予選では大いに苦労している。決勝レースでは強い走りを見せるが、最強と言うには何かが足りないのだ。とにかく良いシーズンは送っている。またもやヤマハワークス機を抜き去ったのだから。
ベン・スピース(6点)
昨年、優勝したコースで、もっと見せてくれるものかと期待していたのだが、常に何かが上手くいかない。本番前までの走りは熱狂ものだったのだが、決勝レース終盤、対やトラブルで失速。ただ、ドヴィツィオーゾ選手も同じタイヤだったのだが。
カル・クラッチロー(6.5点)
バウティスタ選手の『暴走』のせいで幾分不利な状態になってしまい、第1ラップ終盤には12位を走っていた。しかし第2ラップでは3台抜き去り、最終的には5位獲得となるまで狂ったような追い上げを続けた。月並みはパフォーマンスだったことがない。
ニッキー・ヘイデン(7点)
予選も決勝レースもドゥカティ首位ライダー。決して努力を怠ることなく、今、自由になるパッケージを最大限に活用しようとする。破格とは言わないが、偉大なプロライダーだ。
エクトル・バルベラ(6点)
本番前までは、ただの1度たりとも良い周回が出来ずにいたのだが、決勝レースでは強い信念と迷いのなさで走っていた。同選手のドゥカティ機はワークス選手らのような改良機ではないと言うことを忘れてはいけない。
ランディ・ド・プニエ(6点)
ミスがなかった…ド・プニエ選手としては、なかなか珍しいことである。
ミケーレ・ピッロ(7点)
ド・プニエ選手に2秒差で9位につけた。マシンは成長過程にあるとは言え、ド・プニエ選手のより明らかに下回っているのだ。
マッティア・パジーニ(6.5点)
まったくもって粛々としたレースだった。
ダニーロ・ペトルッチ(6点)
特に、その忍耐力に点をあげたい。スクーター『Ciao』みたいな遅いマシンでもって、良い操縦をしている。
ヴァレンティーノ・ロッシ(5点)
完走したと言うことで1点追加しておいた。リタイヤしても絶対に誰からも兎や角言われなかったはずなのだから。本番前までは常にチームメイトよりも後ろだったが、決勝レースでは、ピットインを余儀なくされるまではヘイデン選手と競り合っていた。カタール戦と同じく、堪忍袋の緒が切れてはいたが。厳しい発言だったが、おそらく適切なものだろう…ただし、場違いではあったが。
ステファン・ブラドル(5点)
己の意気込みにしてやられ、第2ラップで転倒し、今シーズン最高のグリッドスタート位置を台無しにしてしまった。
ホルヘ・ロレンソ(8点)
咎は一切なし。本番前までは勝てるペースを見せつけていた。
アルヴァロ・バウティスタ(3点)
スタートには常にミスの危険が潜んでいるものだが、こうも頻繁にブレーキングを間違えるものではない。
ホンダ(9点)
チャタリング対策として新シャーシを導入したが、決勝レースで使っていたのはペドロサ選手のみ。それほど大きな改善にはならなかったが、日本で懸命に作業が行われている証にはなった。ロレンソ選手が転倒しなければ、こう言う結果にはならなかっただろうが、今回の1・2フィニッシュは意義深い。
ヤマハ(9点)
非常にバランスの良いマシンであり、全サーキットに適合すると言うことが証明されている。
ドゥカティ(4点)
ホンダ/ヤマハは遥か遠く。オートバイレース界における世界的な巨頭ら相手に、同社にとっては初のテクノロジーでもって立ち向かっている。苦労するのは見えていたようなもの。
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年07月01日)
やっぱりペドロサ選手…ケガしないようにと思うあまり、無理はできないんでしょうかねぇ…
ピレリさんドカにタイヤあげてくださいm(_ _)m
怪我云々より記事が書いている様に覇気が無い様に感じますね。 自分の方が圧倒的に速い時でも抜かないケースが多くて、今年のペドロサはどうしちゃったんだろうって感じです。