MotoGP

ロレンソ元マネージャー激白『ホルヘにHRCスッポがシルバーストーンでこっそり…』

モトGP『マルコス・ヒルシュが語る、ロレンソとヤマハ&ホンダとの交渉』

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10年近くもホルヘ・ロレンソの信頼を受け続け、ここ3年間はマネージャー役まで務めていたブラジル人マルコ・ヒルシュが昨日、ラジオ番組『Onda Cero』に出演し、ロレンソ選手との対立、ホンダとの、そして、最終的にロレンソ選手が2年契約を更新したヤマハとの交渉について語った。

長い前置きの中でヒルシュ元マネージャーは、今回の決別が友好的なものであったことや自身のマネージャーとしての立場が変則的なものであったとするロレンソ選手の見解が真実であると認めつつ、ヤマハやホンダとの契約交渉について説明している。
「どこに行くにしても、我々は15項目の条件を掲げていて、それにはかなり重要なものからメモ書き程度のものまで含まれてました。交渉があると言う時はいつも、紙とペンと用意して色々と予想しながら、ドゥカティ・ホンダ・ヤマハの三大メーカーとの交渉をシュミレーションしたものです。」

また、ホンダとの接触については、次のように話している。
「カタルーニャ戦の翌日…月曜日にバルセロナのレストランでナカモト(ホンダHRC副社長)やリヴィオ・スッポ(ホンダHRCコミュニケーション&マーケティングディレクター)と一緒に夕食を取りました。リヴィオとは事前にメールで、交渉にあたって我々が重要だと考えている項目についてやり取りしていました。
和やかな雰囲気で話しが進む中、私は今回のオファーが最良のものであるかどうかを訊ねたんです。するとナカモトは文字通りこう答えました。“ケーシーに引退を思いとどまらせる為にしたオファーよりも良いものだし、ヤマハと金額で争うつもりはない。日本メーカー同士でアンフェアなことはしたくないからね”と。
それで、いつまでに返事をしなければならないかと訊いたら、逆に、ヤマハにはいつまでに返事をしなければならないのかと聞かれたので、私は6月8日と答えました。そうしたらペンを取って自分の手の甲にメモしながら“6月8日で私は良いですよ”と言ったんです。」

「交渉の最中、私は何度も、これからはHRCのオレンジ色のユニフォームを着ることになるんだなぁと考えました。ヤマハが同じオファーを提供してこれるとは全く思ってなかったものですから。実は、ナカモトやリヴィオと食事した際、リヴィオから“かなり良いオファーですよ。ヤマハにこれはできないでしょう”と言われていました。この会食の後、私はホルヘと話し合い、これはリン・ジャーヴィス(ヤマハチーム代表)の耳に入れておくのが順当だろうと言うことで一致しました。」

「私がリンに話したところ、君らは辞めてしまうんだろうねぇと言われました…ヤマハにそれと同等のオファーなどできないと思ったんでしょうね。ところが6月8日になったら、ヤマハは同等どころか金銭的にはどうにもできないような条件をいくつか上げてきたんです。」

現在、ロレンソ選手とヒルシュ元マネージャーが対立した理由がいくつか噂されており、そのうち最も取り沙汰されているのが、ヒルシュ元マネージャーがホンダからの対抗オファーをロレンソ選手に告げなかったと言うものだ。
同件に関して訊かれたヒルシュ元マネージャーは、
「ええ。暇な時、私はバナナの密輸をしたりしていたからね。」と皮肉り、リヴィオ・スッポディレクターを名指しして、
「こう言うことはリヴィオ・スッポからしか出てこない。通路やホスピタリティの裏口、トラックの陰でこう言う馬鹿話を言いふらしてるんですよ。まさにホルヘ自身が、こう言う嘘は嫌いだってはっきり言ってましたが。」と。

「リヴィオ・スッポと言うのは人間的には尊敬できるんだが、職業人としては何ら尊敬に値しない男でね。実際のところ、我々は矛盾があって当然って言う世界に生きてるわけだが、私はそういう風には動かない…私は直球勝負で行きますから…。
リン・ジャーヴィスとの話し合いを終えてから、リヴィオに連絡したところ、“少なくともヤマハがうちと同じオファーを出すお役には立てたわけですね…”と言われました。本当にそう言ったんですよ。ホルヘは車の中でそれを聞いていました。この件について、それ以上は話されなかったし、今、話題にされている対抗オファーとやらもね。」

「ナカモトとリヴィオは私との話し合いの席では大変フェアな態度でした…ただ、どうもシルバーストーンでリヴィオがホルヘを捕まえたようで…その時に、もっと金額を上げられたのにと話したに違いないんですよ。私とホルヘが揉めてくれたら良いのにって、楽しみにしている人間がいるもんなんでしょうねぇ。ただ、まだ2つほど中途半端になってることがあるわけで、それをハッキリさせるまでは手を貸すつもりですよ。」

「今、ホルヘがしなければならないことは方向性を保ったまま行くことで…トラブルや揉めごと等はないんですからね。これから来る人間が、やらなければならないことはそれほどはない…ただ、今あるスポンサーに目を配りながら、新しいのを探すだけで良い…だから、比較的楽でしょ。」

最後にヒルシュ元マネージャーは、ロレンソ選手がヤマハ残留を決めたことについて触れている。
「はっきりしているのは、私には私なりの見方があるわけだが、決断しなければならないのはホルヘであって、もう成人した大人であり、マシンを走らせ、危険に身をさらすのも彼なのだから。私の考えは彼に言ってあります…ヤマハと言うのは歴史あるチームで、もしここでキャリアを終えたなら殿堂入りできるだろうと…ウェイン・レイニーやエディ・ローソンら大物と一緒にね。しかも、ホルヘのことを良く分かってくれているし、ヴァレンティーノ・ロッシと言う『オートバイレース界の歴史』を倒した勝利でもって、一つの歴史を築き上げたのだから。決断についてはじっくり考えるよう忠告してありますから。」

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(日本語翻訳:La Chirico / 西語記事:Motocuatro.com 2012年07月09日



このマルコスさん、もともとは理学療法士と言うことでロレンソ選手のフィジカル面のケアをしていた方なんですが、確かに、何年か前からイタリアTVのレース中継中、良くピットレポーターからコメントを求められたりしていて…不思議に思ってたんですよ。
あっ、ちなみにマルコスさんの後任は、ロレンソ選手の友人で大学でマーケティングを専攻していたと言う28才男性が決まったんですが、まぁ、若いし経験もないから、おそらく急場の穴埋めなんだろうと言われてました。


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POSTED COMMENT

  1. 坂本八 より:

    ロレンソランドには
    男しか居ないのだろうか。。。

    アッーーー!!

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