MotoGP

ベルンハルト・ゴブマイヤー『ドゥカティでもBMWでも同じことを言われた』:WROOOM 2013

ドゥカティ冬の恒例イベント『WROOOM』のプレスカンファレンス、続々出てきますぞぉ〜〜〜!!
んでは、本日は、ロッシ・プロジェクト失敗により左遷されてしまったフィリッポ・プレツィオージ後任…
53才、ドイツ人エンジニアのこの方でございます!!

モトGP『ゴブマイヤー:ドゥカティ改革なし』

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★フィリッポ・プレツィオージ後任としてドゥカティ・コルセのゼネラルディレクターの地位に就いたベルンハルト・ゴブマイヤーが、『WROOOM』イベントでのプレスカンファレンスに答えた。
「【ドゥカティ入りから日も浅いですが、今後の戦略や変更などは?】12月に最初の印象はもう得ているが、大きな変更について話すには時期尚早でしょう。技術面にしろ組織面にしろ、色々と分析中です。現スタッフ陣は質も良いし、モチベーションも高い。彼らを信用していきますよ。改革的と言うよりは発展的なアプローチをしていくつもりです。うちのスタッフ陣なりテクノロジーが持っている潜在能力から発進していかなければね。

【予定されている変更事項は?】現在あるポジティブ面に集中し、技術および組織レベルでの不足面を検証していくつもりです。『改革』と言う言葉を使うのはちょっと…過去の例を見ても善悪両方への破壊を意味しますからね。

【ロッシ後任のドヴィツィオーゾ選手と、プレツィオージ後任の貴方で今後どのように協力し合っていきますか?】個人的にはフィリッポ(プレツィオージ)のやってきた事を真似るつもりでいます。レース部門を前に進めて行こうと言う共通の目標により、私達の関係は大変にオープンなものですから…この部門に対し彼はまだ非常に献身的ですしね。それに、これまでの企業バックグラウンドについても彼からは貴重な情報が得られるし。今後はドゥカティの潜在能力を調べていきますよ。ただ、フィリッポだけがエンジニアだったわけじゃない…うちには才能も経験も豊富な人材がたくさんいますからね。良いアイデアをたくさん持っている…マシンや作業方法を改善すべく、それらを活用していきますよ。それにより開発にも、最高レベルへの復活にも火が点くでしょう。

【現デスモセディチに足りないのは?】奇跡的な施術などありません。レース・チームが勝つには多くの要素が関わってきます。例えば、タイヤは現行のままで、それに影響するようなことはできない。チームには士気とモチベーションが重要。選手は5名いて、私達としても大変に満足している…ピッロ選手は今回参加していないが、テストライダーとしてもワイルドカード選手としても重要な役回りを担っています。あらゆる側面に手を入れていかねばなりません…エンジン、電制システム、シャーシ等。ただし、一歩一歩改善されていかなければ。マシンは完璧ではないが、まだまだ潜在能力を引き出せることは確かです。だから、シーズン中に発展させることはできるでしょう。あとは運にも任せてね。

【ドヴィツィオーゾ選手は2年がかりで結果を出すと言ってますが…】アンドレア(イアンノーネ)とは中期〜長期アプローチで行くことで合意してます。躍進的な開発などは考えてないが、一連の小さな改良についてはね…ドゥカティの長期政策の一部を為すようなね。今年は開発を進めていくことだが、好リザルトを目指すと言う目標はそのままですよ。ライバル勢に追いつくのは重労働のうえ、時間も多少かかると承知していますから。

【2014年のレギュレーション改正で、新ドゥカティ登場となる?】変更があればチャンスが生まれてくるもの。2014年の改正は重要なものになるだろうし、それを有効活用することがうちの目標ですから。ただ、現行エンジンの形状はそのままです。パフォーマンスと操舵の双方において90度V型の形状が妥協点になっていることは、分析結果からも明らかですから。現段階では操舵性がうちの弱点になってますが。

【BMWでの作業を始められた際は問題山積みでしたが、現在は戦闘力の高いマシンになりましたね…】笑ってしまったんですが…私がBMWとコラボし始めた際に耳にしたのと全く同じことを、ドゥカティのエンジニア陣が言ってましたね。例えば、マシンがバンクした時のグリップや、ウイリーなんかの問題についてね。マシンの問題点と言うのは往々にして同じようなものですよ。多分、選手とチーム、そして会社間におけるコミュニケーションが上手くいくべきなんじゃないでしょうか。その点に関してロッシ選手もよく嘆いてましたよね。今シーズンはそれが上手くいくよう既に手配済みです。

【開発におけるアウディの役回りは?】アウディは2輪の経験はないわけで…2輪レースでの挑戦に関してはドゥカティは単独で乗り切っていかねばなりません。ただ、リソースが必要な分野では支援してくれるでしょう…例えば、テスト設備やラボラトリー、人材などに関してね。情報交換やテクノロジーのノウハウ改善が、双方にとって重要です。

【2012年マシンでスタートされますが、最新マシンの披露はいつ?】最終計画はできています。このマシンがベースとなります…ただ、実際のところ昨シーズンの新型ですよね。同マシンへの開発は、まだ限界には達してません。潜在能力も調べる必要があるし、改良の余地もあるでしょう。シャーシやエンジン、電制システムに関し案は出ているのですが、まずは使えるかどうか試してみないと。おそらく、あまりにも変え過ぎたために選手らが混乱してるのではないでしょうか。選手に手渡す前に、徹底的にテストしてみなければね。

【スタイルの違う選手が5名もいるので、乗りやすいマシンの開発には有利?】個人的な哲学を言うならば、マシンと言うのは『暴れ馬』のようであるべきではない。ストーナー選手にしか乗りこなせないなら、役には立たないでしょう。ただし、ヤマハのコピーをする気もありません。ドゥカティのDNAはそのままで、ただ、もっと乗りやすいものにしていかねば。とにかく、過度に実験を繰り返すようなリソースはありませんから。ツインスーパーフレームには存在意義がある…エンジンを変えることなく自由にシャーシに手を入れられるのですから。うちでは、モトGPでフレーム一体型エンジンに戻すことはないでしょうね。

【スポンサーがいくつか降りたことについては?】全体的に、この不況のせいでスポンサーを引きつけておくのは難しくなりました…一選手のネームバリューは別にしてね。最重要事項はリザルトですから。」

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:2013年01月16日 Gpone記事より抜粋)


『Moto.it』サイトの方にもゴブマイヤー氏のインタビュー記事があったんですが…
重複してなくて、面白そうなのはこれぐらいですかねぇ…

motoit-gobmeier.jpg 【ドゥカティではスッターのシャーシを本当に使う?】スッターとドゥカティで合意してます。これまで通りスッターは今後も技術提供をしてくれるわけで、うちではどれがスッターが作ったパーツかを明かす必要はありません。同件の背後では随分とくすぶっていたようですが、なにも焦げてはいないでしょうから。

【モトGPおよびSBKの展望については?】エスペレータCEOが両選手権とも重要であり、どちらも存続すべきと言うのには賛同します。モトGPはテクノロジーの頂点であるべきだし、様々な製造メーカーによって戦われるべきでしょう。一方、SBKは市販車により近いものであるべきです。



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