『モトGP:ブリヂストン、ヘレス報告』
★ヘレス戦と言えば春まっただ中に開催されるわりには、ここ数年、雨や低温が続いていたが、今回はかなりの暑さとなった。
★東雅雄氏(ブリヂストンモータースポーツタイヤ開発チーフエンジニア)コメント
「ヘレスの気温は例年にない高さで、ヨーロッパでのシーズン初めで50度(路面温度)を超えたのは通常とは言えませんでした。暑さにも関わらず全ライダーが、ハードではなくソフトタイヤを選択しました。可能な限りコーナーでのグリップを確保し、アスファルトの完璧なコンディションを有効活用する為です。
フリー走行で各ライダーがソフトタイヤでも何とかゴールまで走れると確信していたので、日曜日はハードタイヤ却下となりました。うちの柔かめのコンパウンドは、全レースを通じて好評価を得ています。オースティンも似た様な状況で、2ライダーのみがレースでハードを選択しましたが、その内の1選手がレースで優勝しました。何故かと言うと、テキサスではソフトでもハードタイヤでも同様に周回出来、レースを進行出来たのですが、ヘレスの現在のアスファルト状況では不可能なのです。
一方、フロントは全ライダーがミディアムコンパウンドを選択しました。ブレーキングのフィーリングの確保と、コーナーでの最大限の安定性の為です。何人かのライダーはフロント用にハードタイヤを要求していましたが、路面の異様な熱さを考慮すると我々の用意したコンパウンドが最良でした。
レース3戦と冬期テストを終えて、現在は各チームからデータを収集しているところで、これにより2014年に使用するタイヤの作業を日本で始める事となります。」
(Source:2013年05月08日 Motograndprix記事より抜粋)