MotoGP

『ドゥカティ機が日本化したってことは?』ジジ・ダッリーニャ


『ダッリーニャ:筋の通った改革』

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★イタリアのボルゴ・パニガーレにあるドゥカティ本社で2月16日、2015年版のデスモセディチGP15機が公開された

★ジジ・ダッリーニャ(1966年生まれ、エンジニア、ドゥカティ・ゼネラルディレクター)のコメント。
「2014年には、(レースで)首位とのギャップ10秒未満を達成しました…2015年は、何が何でもそれより上に行かなければなりません。目標は1レースで優勝することです。困難は承知してます…かなり野心的な目標ではあるでしょうが、不可能ではない。」

【新マシンは『改革版』?それとも『進化版』?】
「その両方です。私は常々、こう言ってきました…これまでドゥカティが為した良い面が、どれほどあるのかを検証するのに時間は必要なだけかけるだろう…とね。ドゥカティの設計陣が犯してしまう重大なミスとは、自分の前に手掛けていた人間の仕事を全て却下してしまうと言う点なんです。だから、私はGP14機の長所すべてを残すようにしました。そう言う意味では『進化版』と言えるでしょう。しかし、確かに革新的な側面もどっさりあるんですよ…かつてドゥカティでは…私でさえ、決してやらなかったような事とかね。そう言う意味ならば、『改革版』と言っても差し支えないでしょう。」

【レース用マシン1台を設計するのに約18か月もかかるもの…】
「ただ、うちは最初の議論を交わしていたのが2014年の4〜5月ですからね…それから設計を始めたんです。仕上がりの期限を第2回セパンテスト(※2月23〜25日)に定めてね。予定が繰り上がりもしなかったが、遅れもしなかったでしょ。」

【GP15機はGP14.2機の特性のまま?つまり、昨年、強かったコースでは更に戦闘力が増しているはず?】
「それは、かなり選手らにかかっていると思います。昨年、ドヴィツィオーゾが得意なコースの何ヶ所かで、それなりのリザルトを上げていたが…今年はイアンノーネもいますからね。両選手の特性は100%異なりますから。そう言う点から見ても…これほどまでに異なる選手を2名走らせると言うのは、助けにも利点にもなるでしょう。」

【GP15機のエンジンは何%ぐらい縮小された?】
「分かり易いようなパーセンテージで言うのは難しいですね…長さ的には、実のところ僅かな違いなんですが…全体的には、その…取るに足らないような僅かな違いで、これまでとはかなり異なるセッティングができるようになるんですよ。ただ、パーセンテージで言い表すのは無理ですね。」

【第2回セパンテスト終盤では、GP15機はGP14.2機より速くなる?】
「どうでしょうね…多分、ならないでしょう。第2回セパンテストの目標は車台の開発ですから。つまり、出来るだけ少ないリスクで多くのデータを収集し、予定通り作業を進めるために、エンジンに関しては若干のマージンがあるでしょう。もちろん、速いことを願ってますよ…しかし、それが今後のテストの目標ではないから。私は元来、楽観的な方で…でも、まだまだ作業がが山積みであることは分かってますら。ネガティブ面だって出てくるでしょうしね。でも、前提条件としては悪くないんですよ。短所を明確にすべく比較テストを行なう予定です…それから、長所に手を入れ、維持していきますよ。」

【ドゥカティ機が日本化したってことは?】
「ないです。うちの案を進めてきましたから…もちろん、ライバル陣がやってる事にも目は向けてますよ。うちはうちの道を進むようにしました。」

【第1回セパンテストでのホンダ/ヤマハ機の進化を目の当たりにし、慌てて猛ダッシュした?】
「冬期オフシーズン中、中断するのは当然のことで…レギュレーションの問題もあるし(※1年間の使用エンジン数)、タイミングの問題もあるし…1メーカーがあらゆる改善を実戦の場に投入するのは難しいですから。また、テスト中に重要な前進があるのも普通のことですから。私としては、その点は少し心配してるんです…他のメーカーがどれだけ開発を進めているのかは分からなかったですからね。他のメーカーのペースに追いつくことはできました…もしかしたら、うちの方が優れているところもどこかあるかもしれない。そうすると、自信が出てきますよね。」

【これまでの自身のキャリアで最難関だった?】
「最難関かどうかは分かりません。難しいものの内の1つであることは確かですね…モトGPと言うのは最も厄介な選手権で、ライバル陣もアグレッシブだし。そう言う観点で言うなら、かつてこれほど難しい挑戦はなかったでしょう。」

【GP15機のエンジンは、GP14.2機のそれに比べて軽い?重い?】
「大体同じぐらいですよ…おもな目的は車台を開発することですから。できるだけマシンを開発していくために、走らせると言う側面からのリスクは僅かにしておきたかったんですよ。それにシーズン中も開発は可能だから。私としては2015年シーズン末には、この4気筒V90度エンジンがGP14機のに比べかなり軽くなっていることを期待してます。エンジンは既に軽減化も考慮されてますが、まぁ、リスクは必要な時に冒すと言うことでね。これでスタートして、その後、リザルトを鑑みながら検討していきますよ…これまでに比べると大きく中断しながら進むことになるでしょ…次回のセパンテストでどうなるか…その後、必要な事を計画立てていくつもりです。常に、各種コンポーネントを的確に混ぜていく必要があります。私の目標は最大馬力のエンジンでも、最高の車台でもない…私はラボラトリーで作業していた時、レース1勝を挙げるなんて考えもしなかった。馬力を増やせるようサポートし…ただ、必要なだけと言うのではなしにね。」

【シームレス・ギアボックスについては?】
「昨シーズン、既に進歩的な歩みを遂げてます…4速から5速はシームレスで変速できますよ。現在は5速から6速がシームレスじゃないんですよ。今のところ、それ以上の改善は予定にないですね。」

2015年02月16日Moto.it記事参照)



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POSTED COMMENT

  1. より:

    【ドゥカティ機が日本化したってことは?】
    「ないです。うちの案を進めてきましたから… 」

    これは、いわゆる 「突っ込んだら負け」 というヤツですね!

  2. ・v・ より:

    よくわからないけど、そんな半端なシームレス意味あるんでしょうか?かえってややこしいような。

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