ロレンソPP『ドゥカティは僕を信頼しきれなかった』2018ミザノGP

『ロレンソ：ドゥカティは僕を信頼しきれなかった』

★ホルヘ・ロレンソ（ドゥカティファクトリー）が9月8日、ミザノ予選で首位だった。

★今季3回目のPP獲得。

★ロレンソ選手のコメント。

「もちろん、PPは助けになってくれますよ。まぁ、僕が有利な分、挽回しなければならない人間にとっては不利だろうけど。
1ヶ月前にここでテストをしたのも助けになってますね。トラックも昨日に比べ、かなり良くなったし。今日は信頼感がけっこう出ました。テストの時よりグリップは落ちてるけど、気温は低いですからね。
あと、細かい部分も多少改善できたし。例えば、大回りコーナーで他のドゥカティライダーよりもロスしてたんですが、テストの時より0.3秒削ることができたから。」

【タイヤ選択でテンションが上っていたようだが…】
「ホルヘ・ロレンソの性格からすると、ごく普通の状況ですね。今朝みたいに、あまり走り込まないセッションがあったんで、いつもよりタイヤに余裕があったんですよ。
3回出走の作戦で、2回目でソフトを使うのは予定通りだったけど、ソフトの方がミディアムより良い感じだったんで予定を変更して、3回目もソフトで行ってみたんですよ。」

【ドゥカティ機とも息が合い、いまや完璧に近づいている…】
「ムジェッロとバルセロナで優勝した時は、まだ頂点って感じではなくて…改善できる面がいくつかあったんですよ。ドゥカティ機を乗りこなすのに、まだ前進できる状態だったんです。
これは特殊な操縦のマシンだけど、一度乗りこなせたら、今日みたいに長所をフル活用できるようになるんです。」

【こうなると、今シーズン末でドゥカティ離脱は惜しい…】
「これまで、リザルトが悪かったせいで僕がしてしまったことなんかは忘れられているようですよね。まぁ、ホルヘ・ロレンソを信じるのは、それだけ難しかったってことですよ。
（ドゥカティは）別の道に進むことを選び…ただ、その途端、物事は上向きになってきたわけです。あの厳しい時期にチームが僕を信頼しきれなかったってこと以外は、ネガティブなことは何も言えませんね。
ずっと良くしてもらっていたし、大家族って感じなんですよ。他の強豪チームに行っても、生涯、心のどこかでドゥカティスタだって気持ちでいますよ。他のチームでも上手くいくよう願ってますけどね。」

【ドゥカティ機を乗りこなした秘訣は？】
「もちろん最初から好結果を出したいと思ってたけど、多分、ヤマハからドゥカティみたいな特殊なマシンに乗り換えるのがどれだけ難しいかってことを甘く見ていたんだと思います。バンクさせない操縦で…僕はずっとコーナー立ち上がりで上手くアクセルを開けなかったんですよ。
ライダーだけがスタイルを変えるのではなく、マシンの方も新パーツで改良して歩み寄ってくれないとね。現在のモトGPではマシンの乗り換えは難しいんですよ。」

【レースに向けては？】
「『イタリア二冠』を取りたいもんですねぇ…サッカーでリーグ戦とカップ戦の両方で勝つみたいなね。
イタリア戦だってことでモチベーションが上がってるわけではないが、ドゥカティが重視している2戦と言えばイタリア戦ですから。
今回の優勝候補は誰でしょうね。うちが他の選手よりプラスアルファのものを持っていたとしても、ちょっとだから。
おそらく、今回のレースではトップ集団は徐々に減っていくでしょう…トップレベルのペースが出ていない選手は極端にタイヤにストレスをかけてしまうだろうから。
暑いし、長いレースになりますからね…様子を見ていかないと。作戦とタイヤが鍵になるでしょう。」

【作戦については？】
「然るべき作戦にしないとね。最高リズムを刻んでいる3〜4選手から逃れようと思ったらタイヤにストレスをかけて、終盤にツケを払うことになってしまうだろうし。
これがブリヂストンタイヤなら、また話は違うんですけどね。ミシュランの場合は考慮しておかないといけないから。
ウォームアップで試してみて、ソフトかミディアムのどちらかに決めますよ。グリップが良くて最後まで保ってくれそうなら、早々にプッシュして行けるだろうし。」

【タイヤ選択をドヴィツィオーゾ選手に隠したりはしないの？】
「そう言うことは考えませんね。ドゥカティは情報フリーなんで。しかも、各選手のライディングスタイルはまちまちだから、それで全てが決まってくるわけだし。
オーストリア戦の時の作戦は良い面と悪い面の両方があったんですよ。序盤にプッシュすると自分もタイヤも疲弊してしまうし、プッシュしなければ大集団の中で競り合いながら走らなければならないかもしれないしね。」

（2018年09月08日『Gpone』記事参照）

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