『ストーナー:ドゥカティはライダーに対して誠実じゃない』
★ケーシー・ストーナー(2007/2011年モトGP総合優勝)が、最近のインタビューで次のように話した。
「ドゥカティはライダーとの関係を、どんどん悪化させていってるように思いますね。ライダーに対する誠実さはゼロなんだってことを、見せまくってるじゃないですか…自分達のマシンは最高なんだって確信してね。
現在のドゥカティ機は、かなり不格好ですけどね。」
【2011年にはドゥカティからホンダへ移籍したわけだが…】
「(ホンダとの)契約内容はドゥカティと比べると、あらゆる面において上でした。(ドゥカティでは)敬意なんか払われてなかったのだから、続けるわけがないでしょ。」
【そして、2012年末には引退…】
「ホンダからの契約更改オファーを断るなんて馬鹿なことをしたのかもしれないけれど、でも、好きでやるのか金のためにやるのかって話でね。
僕は想像もつかないぐらいの大金を稼いだんで、(引退を)決断したことに満足していますよ。」
【現在のモトGPについて、どう思う?】
「こう言う方向に進むのは好きではありませんね。シンプルな形に戻して欲しいのだけど…ところが、電制システムがアクセル操作はするは、ウィングがフロントをコントロールするは…。どこのマシンも基本的に互いのクローンみたいなもので…だから、こんなに拮抗してるんですよ。
各マシン、もはやほとんど同じようなものだし、ライダー陣も全てを自分達に合わせて欲しいって思っているのでしょ。本来は、その逆だと思うんですけどね。自分ができると思ってるようなことは全て白紙にして、マシンの声を聞きながらライダーの方が合わせていくべきなんですよ。ライダーがマシンに折れるべきなんです。
僕は、たった1つのライディングスタイルで走ってたことなんてありませんから。他の選手よりも順応性が高かったので、その時その時のコンディションやトラックの状態には左右されなかったんですよ。FPセッションの最中は、僕が望むような走りをマシンが正確にしてくれるよう作業していました。そして、最終的には、その時使えるものに僕の方が合わせて、違いをつけていったんです。
多分、大半の選手はたった一つしかない自分のライディングスタイルに合わせるようにして、毎回毎回、同じことをしようとしてるんじゃないんですか…トラックは違うにもかかわらず。コーナーは1つ1つ違うものなのにね。だから、ライダーの方が対応を変えていくべきなんですよ。」
#MotoGP, Casey #Stoner: “La #Ducati non è leale con i piloti”https://t.co/TfSnKEkGDb
— Motosprint (@motosprint) May 6, 2021
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Motosprint』)
(Photo:Instagram)
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motoGP以前の500時代から見ていると、良く解る話ですね。
実際motoGPになってどんどん電子制御入った後も、それをどこまで信頼して使いきれるかという精神的な部分だって、人がバイクに合わせているって事ですからね。バイクが自分に合わせてくれないとダメっていうのが顕著なライダーに魅力は感じません。ある程度イカれててダメなバイクでも限界まで行っちゃえるライダーの方が魅力を感じます。例え結果転倒してしまったとしても…。
そして、安全対策の範囲での電子制御を越えて、スペックアップの為の電子制御になってしまっている現状はやり過ぎだと思うかな。
確かに一理ありますね、ストーナーさんの仰る通り、ライダーの技量で何とかするっていう展開が胸熱だと思います。ハイテク化は仕方ないとしてもやはりライダーの闘いが見たいです。
でも、ケーシーが現役だった当時、中本さんだったと思うけど、”ケーシーは電制の申し子、今までならライダーの感覚でいけない領域でも、電制を信じて突っ込んでいくから速い”みたいな事言ってた様に思うが。
孤高の天才が言っちゃうと説得力よりもそんなの誰もできないヨ、と思ってしまうなぁ
VR46やKTMファクトリーの育成システムが主流になっていくと益々ライダーの均一化、そのライダーに作るマシンの方がメーカーはコストも下がるからね
500時代のようなオイルとマネーを垂れ流すような時代には戻れないよ
興味深い話ですが、それなら何故ホンダのテストライダー辞めた後にまたドカのテストライダー&アンバサダーになったんでしょう?
久々のケーシー節炸裂ですね
4st化でオートバイメーカーが大金落として開発競争するとこうなってしまうのは
電子制御技術の進んだ時代の流れですよね…
規則がドゥカティに合わせていってるような印象は多少ある。俺も羽はすこし嫌だなぁと思う派です。
そして電制の話はロッシの皮肉を中本さんが逆にケーシーは電制に頼ってないと訂正した話では?
なんか俺でもシートさえあれば、通用する気がしてきた(笑)
KCは、電子制御をほとんど効かせていなかった、効かせるのを嫌っていたとそうですよね。
フレディのタイムがいまいちで、アーブにマシンのセッティング変更してもらったらベストタイムが出たけど、実はアーブはセッティング変更してなかった、っていう本当か嘘か分からない逸話が好き。電制時代前のソリッドな頃のGPマシンがやっぱ好きだな。500だけじゃなく250も。
若いライダーからしたら「老害」扱いされそうなストーナーの意見ですけど、マシンの進化(変化?)に対する考え方は同感ですね。
2スト時代の暴れるマシンを操るシーンは、今でも熱くなります。
ライダーがマシンに合わせるべき、に関しては天才ならではの意見かと。
スポーツの追求という意味ではケーシーの言い分は理解できるけど、メーカーの立場からしたらレース活動は技術開発の場なので、電制だろうが羽だろうが新しい試みが試せないなら、大金使って参戦する意味なんて無いよね
みんなドカルールのこともう忘れてるのね
当時ホンダヤマハの電制が進みすぎてて他メーカがどうあがいても追従できないレベルだったので(コーナーごとに最適なトラクションになるようECUで制御)マレリのECUで統一されたろ(中身のソフトがドカ製というのがヤマハのエンジニアがソースコード見て判明して物議)
電制はそのせいでホンダヤマハは数世代退化した
強いメーカがホンダヤマハの日本メーカーだから丸くおさまったものを
持続可能な二輪車の産業を考えるのならホンダのライディングアシスト、倒れないバイクをレース界で推進していくべきですね。 誰も怪我を楽しむなんてことはないだろうから。
>ストロングゼロ美 さん
忘れてるというか、ケーシーが乗ってた頃のドゥカティと比べたらハイテクだということでしょう。
結局実現しなかったけどロレンソもそんな感じだったし。ドゥカティがどうこうよりダリーニャやチャパッティあたりが問題なんじゃない?
中本さんはマルケスとストーナーを比較してこう答えてますね
「マルケスはブレーキングにおいて特別ですが、ケーシーは高いコーナリングスピードを持っていました。
ケーシーは加速も凄かったですね。彼は正しい角度か、正しいパワーデリバリーコントロールか何かを見つけたんでしょう。データを見れば、彼がタイヤのグリップを完全にコントロール下に置いていたのがわかります。グリップが無くなるところで、トラクションコントロールが機能してパワーをカットするんです。彼の加速におけるスロットルコントロールは凄かったですよ。常に限界でした。
マルクも同様です。ただ明らかに、彼はより多くトラクションコントロールの助けを借りています。ケーシーがどうやっていたのか全くわかりません。」
ペドロサも加えた質問では
「ダニはとても繊細でマシンの変化を感じるセンサーがとても高い。セットの1ミリの違いも敏感に感じる。だから決まれば無敵だがレース中にマシンの変化に対応することが難しい。
マルケスは何でも乗りこなす。ダニは1台のセットを煮詰めるスタイルだが、マルケスは2台を別のセットにしていい方を選択する。
ストーナーは二人を合わせたようなタイプで、セットアップに敏感で何でも乗りこなせてしまう。」
これだけGPから離れていると嫌味と感じずに聞けるから不思議w