『マルケス:ケガをする前のレベルには戻ってないが、でも…』
★10月27日(日)、タイGPのモトGPクラスでマルク・マルケス(ドゥカティグレジーニ)が、決勝11位だった。現在、総合位3(−97ポイント)。
★マルケス選手はグリッド5位スタートから追い上げ、第14ラップで2位走行中に転倒して16位まで落ちた。
滑りやすい路面でオーバーテイクをしまくったため、フロントタイヤがオーバーヒートしてしまったそうで、本人は「ミスをしてチャンスを逃した…今回、僕は最速だったが最も賢い選手ではなかった」と話した。
★マルケス選手が10月28日付けの独サイト『SpeedWeek.com』のインタビューで、ドゥカティ機での再起について次のように話した。
【ドゥカティ機に乗り換えた際の目標はなんだったの?】
「あの、疼くような感じを取り戻すこと…毎レースで競り合って、自分は戦闘力が高いってまた感じられるようになることでした。
また優勝争いができるようになり、タイトル争いに絡んでいくことができ…残り2GPで、今、総合3位なんですからね。
タイトルを獲得できるかどうかって問題じゃなく、今、こうして2度目の春を楽しめてるってことだけで、僕にとっては大成功なんですよ…もうキャリアはお終いだって思ってたんだから。
ジャジャ~ン!って再登場した感じでしょ。これでもし、またタイトルが取れたりしたら…最後の仕上げまで大成功って感じですよね。」
【2020年にケガをする前のレベルに戻れたと思う?】
「思いません…似たようなレベルにはなってるけど、でも、あの頃のような感じではないです。
あの頃はもっと自信があったし、身体コンディションも良かったから…でも、今より未熟だったと思います。
そうですねぇ…あの頃のレベルに迫ってはいるけど、でも、シーズンを通して、毎レースで優勝争いができるようなレベルではないです。
まぁ、毎レースで迫ってはいけてますけどね…コンスタントにトップ4入りしてるんで。そう言う風になることを目指していたんだし。
でも、上位陣には遠く及ばないってレースも、何回かあったんで…どんな理由からにせよ、とにかく、もっともっと伸びていかないと。」
【ドゥカティ機を乗りこなす自信はあったの?】
「ドゥカティ機で初優勝した時、僕の中の満足感が物凄く大きかったんですよ。
ドゥカティ機で優勝する力は自分にあると思ってはいたし、じゃなかったら乗ってみようなんて思わなかったけど…とは言え、疑念って言うのはあるもんでしょ。
ドゥカティに移った時、まず最初にしたのはマシン研究で…少しづつ慣れて、把握するようにしてました。その後、マシンに手を入れる段階へと進み、その間は技術スタッフとの関係も深めていきました。
でも、競り合っていけそうなタイムが出てきた辺りで、最初の壁にぶつかってしまって…ちょうど、自分がマシンに慣れたかどうかを判断するような時期だったんですよね。
(マシンの)設定における技術的なディテールを研究しつつ、そこを乗り越えて行かねばならず…でも、ヘレスやオースティンでは、『ドゥカティ機への適応作業は完全に終わりました』って言ってたんですけどね。
なんなら、もう5GP後ぐらいにそう言っても良かったんだけど、でも、細かい部分を仕上げてしまうタイミングだったもんですから。」
【(ホンダでの)超高額契約を放棄して、ドゥカティ陣営に移ったわけだが…】
「当時の状況や、厳しい時期だったことからしても…自分の人生を見直さなければならない時期が来てたんですよ。自分自身も、見直すべきだと思っていたし。
気分良く、幸せに生きていくためにも、なにかを決めなければならない時ってあるものでしょ。気分が悪かったわけではないけど…ずっと気分良く、完璧な仕事をしてきたんだから。
でも、それまでとは違うものを必要としてたんです…あの時、変えなければならないって思ったんですよ。
自分のキャリアを伸ばすために、800万ユーロ(約13億円)ほどを棒に振ったってわけです。」
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Instagram)