MotoGP

『心の友ウッチョと言う存在は、選手にとってプラスアルファの力になってくれるものなの?』アレッシオ・サルッチ

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『サルッチ:心の友ウッチョと言う存在は、選手にとってプラスアルファの力になってくれるものなの?』

★『ロッシ心の友ウッチョ』ことアレッシオ・サルッチは、当初、ヴァレンティーノ・ロッシの付き人をしていたが、2014年にVR46チームがモト3参戦を始めると、チーム運営にも携わるようになった。
同チームはモト2クラスを経て、2022年よりモトGP参戦を本格的に始め、現在、サルッチ氏はチームプリンシパルに就いている。

★今年10月末、サルッチ氏が次のように話した。

前半はこちら

【現在、各トップライダーが『心の友ウッチョ』のような存在を帯同させているが…貴方が開拓した職業と言えるのでは?】
「いやいや…(笑)。僕がパドック入りした時、既にそう言う存在はいましたよ…マックス・ビアッジやケヴィン・シュワンツなんかも、そう言う人間を付けてたから。
僕が開拓したわけではないですね…まぁ、おそらく、他の選手は友達を連れてきたわけじゃなく、きちんと雇ってたのかもね。
僕は『ロッシの親友』と言うことでスタートし、その後、『アシスタントのウッチョ』になったわけで…まぁ、今も親友であることに変わりはないんだけど。
実際のところ、仕事をしてたって感じではないんですよ…モーターホームの運転をして、ジャーナリストのアポイントメントをさばき、自宅の諸々を請け負ったり、ヘルメットやライダースーツの管理をしてたって感じでね。
だから、なんでこの仕事がそれほどポピュラーなものになったのか…僕にも分からなくって。まぁ、僕みたいに二輪レースファンの若者が、こう言う仕事につけるきっかけになれたのなら…僕としても嬉しいですけどね。」

【貴方のような存在は、選手にとってプラスアルファの力になってくれるものなの?】
「ヴァレと一緒に素晴らしい経験をし、けっこう厳しい時もあったけど…とにかく、目を見れば気持ちが伝わるようなところはありますね。
例えば、ヴァレがピットボックスに戻って来た時、『すべて潤腸』ってジェスチャーを送るとか…遅かった時は、どこでミスしてたかを伝え…ヴァレも常に信用してくれてました。
あと、予選でのタイヤ交換など…3秒勝負の時とかね。ヴァレが目を大きく見開いて、こっちを見る…ついさっきまで時速300キロで走ってたのに、一般人と変わらないような恐怖心を抱いてるんですよ…二輪レーサーに恐怖心がないなんてのは真っ赤なウソでね。
でも、またトラックに戻って行く…そして、こっちのアドバイス通りの走りをする…そう言う結びつきなんですよ。やりがいありますよねぇ。」

【ロッシ選手の付き人時代と、現在のチーム運営役を比べると…心境は違うもの?】
「違いますね…ヴァレに付いてた時は、とにかく素晴らしかったんですよ…チームとも一丸になってたし。
今は、情熱の度合いは同じだけど、そこにプレッシャーが混じってくるから。苦味みたいなものが増してますね。
まぁ、2023年のアルゼンチンGPで、マルコ・ベッツェッキがモトGP初勝利をもたらしてくれた時は…ヴァレの勝利に匹敵するぐらいの感動でしたけどね。」

【貴方にとって、ヴァレンティーノ・ロッシとは…?】
「物凄いやつで、人としても、ああ言う人間は他にいませんね。僕にとっては支えであり、指標であり…なくてはならない杖のような存在です。
友人であり、兄弟のような存在で…できれば、大勢がヴァレをヒントにして前に進んで行ければって思ってます。
もちろん、二輪レーサーになる必要はないけど…ヴァレのお陰で、僕は多くの有名スポーツ選手と知り合いになれたんですよ…マイケル・ジョーダンやロナウド、ロジャー・フェデラーとかね。
皆、ヴァレのように、ある特定のレベルに達した選手達でね。スポーツ以外の分野においても、皆、自分のことが良く分かっていて…誰にでも伝わるような言葉を使い、キラキラとして、聡明なんですよ。
世の中には、そう言う人間がもっと必要なんじゃないかと思いますね。」

[ 完 ]

(参照サイト:『Motosprint』)
(Photo:Instagram

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