モトGP『背中のせいでストーナーの弱みが増えた』
今季のモトGPタイトル争いで、ケーシー・ストーナー選手が候補者の1人である の、あのホンダRCV機を乗りこなしていた驚異的な力が消えてしまっているのだ。
現在、優勝に向けての有力選手と言えばロレンソ・ペドロサ両選手であり、ストーナー選手との差はそれぞれ24・20ポイント。
なぜ、カタール開幕戦での勝利が続かないのだろうか。
ヘレス戦ではヴァレンティーノ・ロッシ選手の後ろを走っていたばかりに、とんだ災難にあってしまった。
一方、エストリル戦では3位でゴールしたものの、トップを走っていたロレンソ・ペドロサ両選手には一度も迫ることなく(ペドロサ選手とは7.6秒差でゴール)、また、明らかにフィジカル面で問題を抱えながらレースを終えているのだ。
その問題と言うのが背中に走る刺すような痛みで、それが原因で第16ラップでは、それまでより1.3秒の失速を引き起している。
ストーナー選手は次のように話している。
「背中に刺すような痛みを感じて、コーナー3〜4ヶ所ぐらいでは動くこともできなかったんです。ほとんど息もできない状態でした。幸い、長くは続かず、半周ぐらいの間だったかな。その結果、3位でゴールしてしまいましたが、満足していますよ。」
また、ストーナー選手の説明によれば痛みの原因は、2003年バルセロナで125ccクラスに参戦した際の転倒のせいではないかと。
同レースではドヴィツィオーゾ選手に後ろから追突され転倒しており、2006年頃まで時々、痛みむことがあったのだそうだ。それ以来、5年間も痛みはなかったのが、今回のポルトガル戦で再発してしまったのだと。
この謎の痛みに苦しむのは今回が初めてではなく、2009年には3レースに欠場、その後、乳酸不耐性によりレース中に力は入らなくなり吐いてしまうと言うことが判明している。
さてさて、ストーナー選手の体調はどうなることか。今季は激しい接戦になると言うのに。
友人であるロレンソ選手に、チームメイトのペドロサ選手。この2人の資質を一番良く知っているのはストーナー選手なのだ。
「2人のうちどちらがより脅威かは分かりません。二人とも日に日に凄いことになってますから。ホルヘは現チャンピオンなわけだし、ダニもかつてタイトルを取ったことがあって、なおかつエストリルではもの凄い走りを見せていましたしね。」
背中の痛みにもかかわらず、エストリル戦後のテストにはストーナー選手も参加している。ただし、常と違ってトップタイムを出すこともなく、シモンチェッリ・ロレンソ両選手には0.3秒差の3位となり、背中の痛みのために僅か34ラップで終えているのだが。
「午前中は背中がとても痛んで、マシンを操縦するのが大変でした。でも一日経ったら良くなってきたし、今後、どんどん良くなっていってくれればいいんですが。」
また、ストーナー選手より周回数が少なかったペドロサ選手。わずか19ラップで終了したのは、レースで疲労した肩を休ませようと言うため。
「休んだので、肩は少し良くなりましたが、まだ、けっこう痛むんですよ。予定していたテストを全部終えることができませんでした。」と。
(日本語翻訳:La Chirico / 西語記事: Diario AS 2011年05月03日)
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どうもストーナー選手には
謎の病がつきまといますな…