モトGP『2012ヘレスGP成績表』
ケーシー・ストーナー(9点)
フリープラクティス後は厳しい状況かと見てとれた…スペイン人ライダー2名のリズムには追いつけないかのような。雨のレースになることを望んでいたはずが、ドライ・コンディションの中でも見事に違いを見せつけた…しかも、かつて一度も勝ったことのないコースでだ。唯一の弱点、右腕の腕上がりと言うフィジカルトラブルを抱えつつも、ほぼ無敵と言っていい感じだ。
ホルヘ・ロレンソ(8点)
フリープラクティスでは荒れていたが、レースでは同じ轍は踏まず、と言うのもフロントタイヤにハードではなくソフトを履かせてしまったから。とにかく粘り強く、引き出しの多いライダーであるところを見せていた。
ダニ・ペドロサ(7点)
レース序盤の慎重さ故に優勝争いを逃してしまった。終盤では3位以上の実力があるところを証明していた。
カル・クラッチロー(8点)
同選手が乗っているヤマハ機は理屈のうえではロレンソ選手のより劣るはずだが、はた目にはそうは見えない。綱渡り的な高速ライダーの腕の賜物だ。それに少々イカれていて…良いキャラである。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(6点)
まさにスタート直前、フロントタイヤをハードからソフトへ変えてしまったのが、まず間違い。そのうえ、然るべきM1操縦法も取らず(ドヴィ本人談)、かなり苦手とするコースで品格ある戦いを繰り広げていた。ただし、トップ陣およびチームメイトとのギャップは大きすぎ。
アルヴァロ・バウティスタ(6点)
順位は悪くないのだが、熱気は皆無だった。
ステファン・ブラドル(6点)
モトGPルーキーにとってはかなり厳しいコンディションの中、ミスもせず…このマシンで既にかなりものである。
ニッキー・ヘイデン(7点)
最終リザルトにはがっかり…特に28秒もの差だ。ただ、ヘイデン選手はドゥカティ機でもって予選3位を獲得し、常に身を粉にして働いている。その努力は称賛に値する。
ヴァレンティーノ・ロッシ(4点)
近代における最強ライダーが予選でトップから3秒4差、チームメイトから2秒4差はないだろう。決勝レースではもう少しましだったが、やはり違いを見せてくれることを期待してしまう…やる気がなくなる気持ちはわかるけれど。
エクトル・バルベラ(4点)
予選も決勝レースもがっかり。
ベン・スピース(4点)
メンタル面でかなりの危機に瀕している。できるだけ早く浮上して欲しいものである。
アレックス・エスパルガロ(6点)
今回はCRTでトップ。
ダニーロ・ペトルッチ(7点)
イオダ機(4点)は現在、モトGP参戦してるなかで最低マシンであるが、同選手は質の良いライダーである。
マッティア・パジーニ(6点)
カタール戦に比べたら一歩前進。走り込む必要あり。
イヴァン・シルヴァ(5点)
話題にされるのは、フリープラクティスで濡れたばかりのコースをたった1人で1ラップ周って1位になったと言うことだけ。
コーリン・エドワーズ(4点)
愛機スッター/BMWに良いセッティングが見つけられなかった。
カレル・アブラハム(4点)
第24ラップで転倒、その際は最後尾を走行。
ミケーレ・ピッロ(6点)
第19ラップで技術的なトラブルのためリタイヤを余儀なくされた…その際、16位。マシンは幼いが、ピッロ選手は立派にやっている。
ホンダ(9点)
昨年に比べストーナー選手が最適なセッティング探しに苦労しているように見えるが、RC213V機は非常に勝てるマシンである。
ヤマハ(9点)
非常にバランスが良く、基本的にはホンダと同レベル。
ドゥカティ(5点)
レースで見せていたよりも威力はあるのだが、とにかくライバル陣にはいまだ離されている。数ヶ月前に誕生したマシンだと思えば、それも当たり前だろう。
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年05月01日)
ストーナー選手…こんなにベタ褒めされてる中で出てくる引退説って、なんかスゴい…