モトGP『2012ムジェッロGP成績表』
ホルヘ・ロレンソ(10点)
無敵の一言に尽きる。金曜午前からコンスタントに首位タイムを刻み続け、まぁ、テクニカルトラブルによってPPは逃してしまったわけだが。決勝レースでは誰にも追随させぬと言う固い決意のもとにスタートし、まさに的中。
ダニ・ペドロサ(9点)
これ以上のことはできないのではないか…と言う印象。今回のウイークエンド中ずっとチームメイトよりは速く安定していたが、ムジェッロでは終始、ホンダはヤマハの下だった。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(8点)
トップ陣のペースに何とかついていこうとしてタイヤに無理を強いてしまった…その結果、ブラドル選手に打ち負かされる瞬間もしばしばあったが、持ち前のハードブレーキングで凌駕し、極めて意味深い表彰台をもう1つ、チームへともたらした。ヤマハを含め、同選手を高く評価し過ぎる者などは皆無だが、これほど安定している選手もそう多くはない。
ヴァレンティーノ・ロッシ(6.5点)
走行テスト〜予選は目も当てられない状態だったが、決勝本番では優秀かつ強情だった。アンチ・ロッシ陣は、最終ラップでミスしなければチームメイトの方が先にゴールしていたはずだ…等と言っているが、スポーツと言うのは結果が全てであり、『たられば』はなしだ。予選ではもっとしゃっきりした方が良い…バルベラ並みのタイムを出していたなら、かなりの確率で表彰台に上がれていただろうから。
カル・クラッチロー(5点)
モトGPクラスで頭角を現しつつある破格のライダー扱いされているが、実際のところは、戦闘力の高いヤマハ機を駆りながらロッシ・ドゥカティ機に遅れてゴールしたのはこれで連続2回目だ。
ここまでの9戦中6戦、チームメイトに負かされている。
ニッキー・ヘイデン(6点)
予選でもメインキャスト、決勝レースでもメインキャスト…少なくとも最終ラップまでは。そこでミスを1つ犯し(ブラドルの乱暴運転のせいも少しあるが)、貴重なリザルトを失ってしまった。常に闘魂、決して引き下がることはない…本当にクラッチローと代えた方が良いのか?
ケーシー・ストーナー(4点)
走行テストではダニーロ・ペトルッチに全くもって不当な肘鉄を食らわせ(上記映像)、決勝レースでは第10ラップ『Correntaio』コーナーでコースアウト(5位を走行中で、表彰台も掌中に収めていた)、そして第18ラップではアルヴァロ・バウティスタに接触…これら全てが劣化ストーナーの所行である。
ステファン・ブラドル(8点)
拍手喝采ものレース。今年の最高であることは確実。モトGPクラスのルーキー選手であることを忘れてはいけない。全くもって、ブラボー。
エクトル・バルベラ(6点)
予選では興奮もの、決勝レースではがっかり。異例だったのは予選3位の方であり、決勝9位ではない。強い走りが1周できると言うことは披露したわけだが、それが一体何の役に立つ?
アルヴァロ・バウティスタ(4点)
予選でも決勝でも、かなり苦労していた。シルバーストーン戦では最強の走りを見せていたが、アッセン戦でのミス以降、まるで自信喪失したかのようだ。
ベン・スピース(5点)
食中毒にもかかわらず、世界選手権レースを走り切ると言う偉大なるプロ根性を披露していた。そう言う意味ではとやかく言わないが、ただし、予選でもヤマハ勢では最も遅かった。
ヤマハ(9点)
ストーナーが正直に語っているところによれば、違いを出してるのはロレンソ選手なのだと。おそらくそれが正しいのだろう…彼がいなければホンダが勝っていたのだから。ただ、M1機は非常にバランスが取れていると言うわけでなく、いまやエンジンも強くなっているのだ。つまるところ最良機と言うわけ…少なくともムジェッロでは。
ホンダ(8点)
セッティングが厳しくなっており、ブリヂストンタイヤをこなすのに苦労しているのも確か。ただ、相変わらずグレート・マシンではあるのだが。
ドゥカティ(7点)
今年一番のドゥカティ機…予選ではPPとわずか0.00何秒かの差で、決勝レースでは表彰台からわずか何秒かだったのだ。日本機より操縦が難しいのは確かだが、ムジェッロでは良いパフォーマンスを見せていた。
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年07月16日)
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