MotoGP

マルク・マルケス『ホンダには今、速い選手がいないから大変…』2021フランスGP

『マルケス:ホンダには今、速い選手がいないから大変…』

★5月13日、フランスGPの木曜会見でマルク・マルケス(ホンダファクトリー)が、次のように話した。

「今週末は、天候が鍵の1つになりそうですよね。上手く合わせていかないと。それが恵みになってくれるかどうかは分かりませんけどね。
僕としてはドライになってくれると嬉しいです…まだ回復期間中だし。でも、その一方で、ウェットって言うのは、常に宝くじみたいなものでもあるから。身体にとってはサポートになってくれるかもしれないし…現在、そこが限界になってるわけですからね。3日間、ウェットになってくれたら、僕としては、あまり疲れないで済むでしょう。どちらにしろ、上手く合わせていかなければなりませんけどね。」

【昨年、ホンダ選手らはマルケス選手のデータを参考にしていたが、現在、マルケス選手は『自分のマシンではないようだ』と感じているわけだが…】
「ポルティマオとヘレスでは、ホンダが他の選手のために進化させたものを使って始めたんですよ。悪くはないですよ…ベースは悪くないけど、やはり、何かが失われてしまってるんです。
うちのピットボックス内では、細心の注意を払って判断していかなければならなくって…まだ僕のコメントが、いつもほど正確ではないんでね。
ヘレスでは操縦の仕方が、始めた時と最後の方とでは違ってたんですよ。ライディングスタイルを変えたわけではなく、身体が大変だから、そうせざるを得なかったんです。その結果、シート関連にも手を入れました。
ヘレスでの月曜テストでは、去年、走った時のものに戻してみたんですが、僕の身体のせいで走り込むことができなかったから。
第一目標は、自分の現状について、そして、以前はどうだったのかを把握することです。」

【ヘレス戦の後、ポル・エスパルガロ選手が『ホンダ選手は、皆、それぞれ違うマシンに乗っている』と言っていたが…】
「ホンダは懸命に作業し、新マテリアルを用意してくれてますが、速い選手がいないと何かと難しくなってしまうものなんですよ。各セッションで常に上位にいる選手がいれば、エンジニア陣も進むべき方向を見つけやすいものだから。
確かに、ホンダは去年から難しい状況になっていて…ルーキーもいたし(弟のアレックス)、クラッチローはいつものレベルで走れてなかったし、ナカガミは2019年版マシンに乗っていたし。こうした諸々は、助けにはなってくれませんからね。
今は然るべき方向に進んでいますよ。懸命に努力しているし。ただ、時間は必要なんです。僕は身体の方を、しっかり回復させなければならないし。
とにかく、ホンダは懸命に作業してくれているし、どんどん接近してはいるから。」

【ヘレス戦後、病院で検査を受けたの?】
「受けました。先週の水曜日が検査だったんで。去年、骨折した箇所はきちんと癒着していて、ヘレス以降、トレーニング量を増やせたんですよ。右腕にもっと力をかけるようにしています。ただ、ベストな状態からは、まだ遠いですけどね。頑張って特訓していて、すべて上手く進んでいます。ル・マン戦の後、オートバイトレーニングを1日再開できるようになったんです。時間が必要なんですよね…ただ、その時間がなくって…。」

【レースウィークエンドの激しさは、ケガをする前と同じ感じ?】
「レースは常に同じですよね。最初からプッシュして…ただ、僕自身、以前のような戦闘力の高さではないんで…身体の方が100%ではないから。ただ、マシンが以前より『力づく』って感じにはなりましたね。リアタイヤはタレていかないし、3日間ずっとグリップが保てたりしてね。ある意味、ポジティブだけど、ライダーにとってはストレスが増しました。
あと、あのホールショットデバイスですよね…。4〜5周、使ってみて辞めました。そのまま使い続けてたら、レース完走は無理だったんで。腕上がりに苦しむライダーが多いのは当然ですよ。身体的に見て、もう限界ギリギリと言う感じでしょ。
レースは戦略的な感じになってますよね。各選手、自分のリズムで走っていて。多分、見ごたえと言う意味では落ちてしまっていると思います。」

【ホールショットデバイスは、スタート時のみの使用にした方が良いと思う?】
「スタート時に関して言えば、使い続けても良いんじゃないかと思います。確実性が増しますからね。マシンが安定するし。
ただ、走行中の使用に関しては、僕は反対です。加速の時間が伸び、ブレーキングの時間が短くなるんで。ミスったら、危険じゃないかと思うんですよ。今回、ウェットコンディションになったら、どうなるかですよね。ホールショットデバイスがあると、オーバーテイクがけっこう大変になると思いますよ。」

(参照サイト:『Moto.it』)

ポル・エスパルガロが「ホンダは作業の進め方が違い…比較検証ができない」って言ってた話は、note『2021スペインGPまとめ』でどうぞ!

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POSTED COMMENT

  1. ぎょうざ より:

    ロッシもコメントしてるけど、ホールショットデバイスってスタート以外でも使ってるの?
    コーナー出口での加速にとか??

    知ってる方コメント是非!

  2. まにゃん より:

    ライダーが手動で動作(切り替え)させるならOKになっていると、確か辻本さんがおっしゃっていたかと思います。

  3. うに より:

    加速と進入でもホールショットデバイス(HSD)でリアを下げているみたいですね。
    こうなると名称変えた方が良いような気もしますが。

    そのうちウィリアムズのリアクティブ・サスペンションのように廃止になるのかしら。

  4. ぎょうざ より:

    へぇーですね。

    体重移動でどうなるとかでは無くなって来る時代が来てるんですね。

    有難うございました!

  5. にっすん より:

    今、速い選手がいないとは言ってないような…

  6. より:

    >にっすんさん
    言ってないですね、確実に。

  7. La Chirico より:

    原文に以下の文章があります。

    Honda sta lavorando tantissimo, porta nuovi pezzi, ma è tutto più difficile quando non hai un pilota veloce.

    現在形で話しているため、「2020年から現在にかけて速いライダーがいないため、開発で苦戦している」と解釈し、『今、速いライダーがいない』としました。

  8. チャオ より:

    ドゥカはケツがデカイから、ホールショットデバイスで沈み込ませて
    いるのが時よりカメラでも、あー使ってるぽいなーって思う時あるね。
    多分やってるんじゃないかとは思うけど、コーナー出口からの立ち上がりで
    あれウィーリー抑止にもなってるぽいから、アンチウィーリーは働かず
    ホールショットデバイスでついでに賄えてる感じなのかな。兎に角、色々と
    ライダーさんのボタン操作の作業が増えて大変だ。

  9. maxtu より:

    去年終盤のブラドル躍進はなんだったのだろう?
    メディアもベタ褒めしてたけど結局また同じ迷路にハマってる
    ブラドルが良かったというより他ライダーがコロナやトラブルに苦しんで低迷しただけなのよ
    開発ライダー変えた方がいいよ

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