MotoGP

ロッシ語り尽す(後半)『いつマルク・マルケスと冷戦状態になったのか?』

『ロッシ:いつマルク・マルケスと冷戦状態になったのか?』

★9月初めにヴァレンティーノ・ロッシ(45才、二輪レース最高峰7回タイトル獲得)が、愛弟子アンドレア・ミーニョ(28才)のポッドキャスト『MIG babol』で約1時間のインタビューを受けた。

★9月11日に公開されたインタビュー後半は以下のとおり。なお、前半はこちらからどうぞ。

[ 第2章はこちら ]

【では、2015年シーズンについて…】
「カタール開幕戦のスタート直後、第1コーナーでマルケスがコースアウトしてしまったんだ(※ロッシが、腹の中から重しを持ち上げるような仕草をしてみせる)。
なにかの兆候だったんだろうねぇ…ちょうど、前にヘレス戦の第1コーナーで僕がエリアスに転倒させられてしまった時みたいな…まぁ、あの時は僕に『兆候』が起きてしまったんだけどね。
(マルケスのコースアウトを見て)こっちは『出だし好調じゃないか!』なんて思ったね…カタールで優勝し、3戦目のアルゼンチンでも優勝…まぁ、あのアルゼンチンから全てが始まったんだけどね。」

【では、アルゼンチン決勝について、詳しく…】
「決勝でマルケスはリアにミディアムを履いていて、レース前半は独走状態で…全員を尻目にビュンビュン飛ばしてたんだよ。
ただ、こっちはリアハードだったから、けっこう安心してたんだよね…あの年、ブリヂストンのリアハードを履いて、上手く熱入れできたらヤマハ機は超速だったから(※ロッシは周回を重ねる毎にマルケスに迫って行った様子を身振り手振りで表しながら、嬉しそうに笑った)。
ファーステストラップをどんどん出せるようになってきたら、マルケスの背中が近づいてきて…頭の中で何秒ぐらい挽回したのか、あと何周あるのかを考えつつ、レースのどの辺りで(マルケスに)追いつけるかを計算してたんだよ。
結局、ラスト2周ってとこで追いついて…マルケスよりも速く走ってたんだ。あの瞬間は、たとえ相手がマルケスでも抜くのは容易だったよ。
第4コーナーのハードブレーキングで上手いこと抜いて、コーナーを周り切ろうとしたところ…コンチクショーだよねぇ…マルケスが真後ろに喰い付いてきてたんだから。
まるで『転倒させてやる』って感じで…明らかに、わざとぶつかってきたんだ。
あの瞬間まで僕らは良好関係で、けっこうウマが合ってたのにねぇ…でも、あの瞬間、『とんだろくでなし野郎だな!』って思ったよ。
その直後、こっちは自分のラインに戻ったんだけど…またもやマルケスと接触し、むこうが転倒してしまって。
そこからだよね…関係が悪くなっていったのは。とは言え、相変わらずマルケスはべたべたしてきて…仲良しぶってたけどね。」

【その後、6月末のアッセン決勝でも色々あって…】
「アッセンのレースは物凄かったねぇ。マルケスと2人で後続を大きく引き離して…ラスト2周ってとこで、こっちが首位に立ってたんだけど、むこうも諦めないんだよねぇ…タフだから。
最終ラップは絶対に攻めてくるって覚悟して、できるだけ強いハードブレーキをかけつつ様子を伺ってたんだよ。
もう勝ったも同然って感じだったけど、コーナーをちゃんと周ってるのかどうかも分からず…こっちはやり過ぎハードブレーキングだってのに、またもや(マルケスが)ぴったり喰い付いてきたんだよ。
マシンがくっついた瞬間、当然、こっちはコースアウトしてしまい…あれで転倒しなかったのは、ほぼ奇跡と言っていいよねぇ。
とにかく、ショートカットしつつ優勝したわけだよ…もう、どうすることもできなかったんだからね。
まぁ、むこうだって、こっちに寄りかかってこなかったら無事完走はできなかったんだし…僕を押し出した後は、グリーン・ゾーンに乗ってたようだしね。」

【ゴール後は…?】
「(マルケスは)パルクフェルメで怒りまくっていて…あんな顔してるのは初めて見たよ。
それで、『あんな…ショートカットして勝って、嬉しいものなの?』って言ってきたから、『ショートカットってなんだよ…そっちが押し出したんだろ。あの状態で、どうしろって言うだよ?説明してみろよ!』って返してやってね。
そうしたら、『いや、そうじゃないでしょ…とにかく、ショートカットしたんだから(優勝は)無効になるだろうけどね』って。だから、『おいおい、客観的に考えろよ。お前に押し出されたのに、勝ちを譲れって言うのかよ』って言ってやったよ。
その後、レースディレクションで話し合って…その時もマルケスに『どうすれば良かったって言うだよ?』って言ってやったら、ムカつきながら何かごもごも言ってたんだよね。
そこからだよ…もう完全終了、冷戦状態になったのは。」

[ 第4章に続く ]

(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Twitter

POSTED COMMENT

  1. マルケスファン より:

    アルゼンチンはピッタリつけてきたマルケスをロッシがリアタイヤで引っ掛けてやったように思ってましたよ。
    アッセンのレース後の話は初めて聞きました。どこまでホントなのかわからないですが、面白すぎるな~!記憶力もたいしたものだ。

  2. SMrtz より:

    マルケスファンって、ロッシのやることなすこと全て悪く見えるんだね。
    ロッシファンとしては、マルケスがわざとぶつけて来てるようにしか見えないけどね。

  3. めめ より:

    アッセンのレースは以前と言ってることが変わってますね。最初からマルケスが当たってきたらコースアウトしてショートカットしようって思ってたって言ってましたよね。
    今は当時に比べてショートカットやコースアウトが厳しくなりましたからね

  4. fuji より:

    >アルゼンチンはピッタリつけてきたマルケスをロッシがリアタイヤで引っ掛けてやったように思ってましたよ。
    自分がこける可能性もあるのに故意にリヤタイヤで引っかけるって可能なんですかね

  5. マルケスファン より:

    https://youtu.be/F7e3vRtMIhc?si=Sfpydn8f1uTcFKDY&t=2831
    ・ロッシは後方を確認したうえでマシンを振って、当てたあとは振り返りもせず。
    ・アクセル少し戻せば良いことではある。
    まぁ、あとは神のみぞ知るですね。

  6. 角2 より:

    「言うだよ?」二連発でかわいい

  7. Mahal より:

    いまだにこの話題で楽しめる…笑笑
    やっぱヴァレは偉大ですね

  8. 74 より:

    ロッシファンではないが、マルケスから色々仕掛けて冷戦になりましたね。
    2015は酷いシーズンだった。
    マルケスのおかけでぐちゃぐちゃにされた後味の悪い最悪なシーズン。

  9. 74 より:

    マルケスがロッシの内側脇腹にズドン。
    この押し出しがまかり通ったなら最終コーナーみんなやる。
    怒り狂うって、ならどうすれば良いんだ?ってド正論。

  10. 100 より:

    どっちもファンですけど流石にロッシはライン残さなすぎでは?
    マルクとやり合う時はいつもロッシに悪い印象があった

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