MotoGP

これがストーナーの秘密だ:カピロッシとドヴィツィオーゾが分析

モトGP『カピロッシ&ドヴィツィオーゾ “これがストーナーの秘密だ”』




スペイン南部へレス・デ・ラ・フロンテラの空港に降り立てば、気持ちは高揚感で溢れてくる。澄み切った青い空に気温26度、目を見はるばかりの透明感だ。
そして、サーキットに近づくにつれ高まるポジティブ感。周辺の駐車場が何百と言うライダー達を歓迎している。ただのグランプリ以上のものを感じつつ…とにかく3日間に渡る長い祭りなわけだ。そこにどっぷりと浸り、唯一無二のイベントに参加していると言う気持ちにさせられる。
ひとたびサーキットへと足を踏み入れれば、いつものブルンブルンと言う音が響いてくる。まだ木曜だと言うのに、いつもよりも多くのニュースが舞い込んでいる。残念ながらネガティブなものも有り。例えば、ダニ・ペドロサ選手が来週の月曜か火曜には再び手術台へと上がると言うもの。昨年10月の茂木戦で転倒負傷した左肩の金属プレートとボルトの位置をずらすためにだ。
記者会見でのペドロサ選手は当然のこととは言え、ひっきりなしに浴びせられるフィジカル面での質問に辟易し、苛ついているように見えた。
ペドロサ選手から少々、皮肉なコメントが出ていた。
「サーキットに到着してからは、とにかく今回のレースのことだけを考えるようにしました。これまでのレースで常に強い走りができていた場所ですから。僕はスポーツ面にのみ集中したいと思ってます。ですから皆さんも、このグランプリに関する質問だけにしてもらえないでしょうか。」
そう言うわけにもいかず、ペドロサ選手もこのような発言をするしかなかったのだが。
「まだ、誰が僕の手術を担当するか分かりませんし、カタールに比べここのコースの方がキツいか楽かも分かりません。どうなれば事態が悪化してしまうのかも分かりません。」

ペドロサ選手の隣には、明らかにすっきりした表情のケーシー・ストーナー選手が座っている。これまでヘレス戦では特別な活躍を見せたことはなかったにもかかわらずだ。まぁ、それも本人のせいだったのか、ドゥカティのせいだったのか。
ストーナー選手はこう言っているが。
「ここは僕にとっては少し難しいサーキットですし、うちのチームの競争力を評価するのに重要なものになるのは確かです。ただ、カタール戦で勝利してから、モチベーションはしっかりしてるし、ホンダのマシンでなら以前より楽に走れると思っています。今のマシンのフロントには良いフィーリングを感じてるし、リアのトラクションもあるし、加速も最高ですしね。」

ヘレスと言えば、ホルヘ・ロレンソ選手も強いのだ。2002年、15才になったばかりでここのコースを初めて走り、昨年はモトGP戦での初勝利も飾っている。
「ここで初めてレースをした時のことを覚えてますよ。最初は3秒も離されて、その後は2秒ちょっと、だんだんトップグループに迫って行って、今は僕がモトGPの世界チャンピオンなんですから!うちのマシンは一歩前進したし、ここのコースはカタールよりも有利でしょうね。」

また、選手達の前にホンダ・レーシングの中本修平副社長もコメントしており、今回、日本を襲った地震・津波の被害について現況を説明した。
「東京エリアの状況は平常に戻りました。HRCも平常リズムでの操業を再開しました。予備パーツの問題は回避されました。新たな調達先を手配しましたので。茂木サーキットに関しては、アスファルトやスピードループ、メイン観客席に被害がありましたが、どれも重大なものではありません。ただ、今後のプロジェクトについて、例えば『1000cc』用テストなどについて再検討の必要は出ています。遅れが生じているので、日本国内の別のサーキットの利用を予定しています。遅れた分を取り戻せればと思ってますが。茂木サーキットは10月2日(編集部注:日本GPの新日程)までに修復される予定ですが、現在の状況がどのようになっていかは分かりません。」
と言うわけで、グランプリ開催には未だ多くの懸念が残されていると言うことだ。

また、ローリス・カピロッシ選手がケーシー・ストーナー選手の
「カタールで負傷した手の方は100%ではないんですが、運転する分にはそれほど支障はないでしょう。残念ながらカタール序盤はひどいもんでしたし、現況もかなり複雑だと思ってます。やることがどっさりあるもんでね。ドゥカティ機の馬力はもの凄いんですが、本当の競争力があるマシンになるには、ある限界点で非常に制限されるところがあるんですよ。ストーナー選手のパフォーマンスを去年と今年で分析してみれば、デスモセディチなら同じチームの選手より1秒削れていたけれど、現在、ホンダでペドロサ選手と1秒の差はないですよね。つまり、ケーシーのライディングスタイルが最大限の力を出せるのは、ドゥカティ機の方だと言うことです。去年の彼のテレメトリーを丹念に調べてみたんですが、リアブレーキを非常に多く使っていたようです。しかし全体的に見て、深いブレーキングは早めだし、数も少ない。口で言うのは簡単なですが、やってみるのは非常に難しいですよ。僕には無理ですね。」
つまり、マルコ・メランドリ選手がドゥカティに乗っていた時に言っていたことは正しかったと?
こう聞いたところ、毒々しい答えが返ってきた。
「いいえ。正しくはないですよ。僕らはプロなんですから、どんなコンディションだろうと常に最善を尽くさなければならない。何もしないなんてわけにはいきませんよ。2008年に彼がしたようにね。」

また、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手も、ストーナー選手のテレメトリーを研究したとのこと。次のように話している。
「(ストーナー選手の)コーナでの角度にはギョッとしました。大して倒れてはいないし、身体をマシンに密着させていないから立て直しも早いんですよ。こう言うスタイルで走ったら非常に有利になりますよ。特に、ブリヂストンのタイヤを履いてならね。」


(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事 Moto.it 2011年03月31日



最初、この記事を読んだ時
一体いつになったらストーナー分析が出てくるのかと…
1人で毒づいてました。


ヘレスの澄み切った青空の下に
行きたいぞ!クリックPrego

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