SuperBike

2012WSBミラー総括:伊人が鍛えるBMW、デスモセディチ風ホンダ、カワサキ作業中…etc

WSB『ミラーGP成績表』




シーズン中盤にも辿り着いていないのに、総合ランキングには既になんらかの結果が出ているような…特に、評価がはっきりしてきている
今回のミラー・モータースポーツパーク戦では2度とも素晴らしいレースを楽しませてもらい…と言うのも、開幕時に予想していた通り、今年のスーパーバイクは常に比べて一、二を争う熱闘となっているのだ。
ここ何年間か、戦いは2選手の間だけで繰り広げられていたものだが(例えば、2009年のスピースvs芳賀、2010年ビアッジvsハスラム、2011年チェカvsビアッジ)、今年は少なくとも5選手の間でタイトルが争われ、そして、レース毎の優勝争いの方はその倍の数で行なわれているのだ。
BMW機とカワサキ機の成長ぶりなど著しく、ビアッジにして「互角の武器で戦えるよう、アプリリア機はもっと成長しなければ。」と言わしめるほど。その一方では、ドゥカティが苦境に陥っている。昨年は1198R機(来年はパニガーレと交替)の大活躍を目の当たりにしたのだが、今年のドゥカティ・ライダーらがトップグループについて行くには、己の限界ギリギリのところで走るか、ドゥカティ好みのウエットを待つしかないのだ。そして、昨日のミラー戦は快晴で、チェカ選手&Altheaチームは冷や水を浴びることとなり…若きジュリアーノ選手のパフォーマンスのおかげで温度が上がったと言うところだろう。

BMW機は『Made in Italy』ことドゾーリ(マネージャー)、ガルブゼーラ(技術スタッフ)、メランドリらによって鍛えられ、今のところは最強マシンとなっている(カワサキやアプリリアと僅差ではあるが)。
カワサキ機は現段階での限界点を掴んだようで、それによりサイクス選手はトップグループを走り、ただ、結局は離されてしまうのだが…日本人エンジニア陣が、ただ今、作業中。
アプリリア機はモンツァ戦より搭載しているスーパーエンジンに期待をかけていたのだが、スーパーと言うほどでもなく唯一ビアッジ選手が表彰台に上がっているだけ。
そして、『怪物』ことホンダ機のことも忘れてはならない。スーパーバイク界のドゥカティ・モトGP機と言ったところで、最大限に活用できるのは…その曇りなき才能…ジョナサン・レアただ一人。電子制御スロットル(Ride-by-Wire)がレア選手の、そして、チーム・テン・ケイトの運命を変えたのだ…ただ、同選手抜きでは上手く前に進んで行けないようだが。

総合ランキングが形を整え始めているようで、タイトル争いはビアッジ、メランドリ、サイクス、レア、チェカに狭められてきており、その一方でハスラム、ギュントーリ、ラバティらが追い上げで一か八かの勝負に出るか…まぁ、スーパーバイクと言うのは最後の最後まで何が起こるか分からないと言う過去がある。

これほどまでに厳しい熱闘が繰り広げられてしまうと、イタリアの若き3選手などは己の才能を披露するのも一苦労で、ジュリアーノ選手は安定して良い走りをしているが、ザネッティ&カネパ選手は予選・決勝でも転倒を余儀なくされ厳しい時を過ごしている。まぁ、どっかの誰かがこんなことを良く言ってたものだ…“走りの強いライダーが転倒しないでいることの方が、遅いライダーが強い走りをするより簡単なんだ”ってね。時が来れば、なんとかなるさ。
今回、残念だったのが時差と、青山選手の転倒のせいでイタリアではスーパーバイクのレース中継が短くなってしまったこと…ただ、次戦はミザノだから、また見やすくなるわけで、熱狂的ファンなどは発火寸前の2レースを間近で拝めるわけである。


(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年05月29日



そう…青山選手がレース2の第4ラップ、下りコーナー『Attitudes』で転倒し、オイルが漏れたためレッドフラッグが出されたんですが…その後の清掃が本当に念入りだったんですよ(あそこまでしっかりやるのは初めて見ました)。



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