モトGP『ヘイデン:遅かったのはコースのせい』
ザクセンリンクGP予選で起きたビッグ・サプライズ(悪い意味の)…それはドゥカティのトラブルだ。
ドゥカティ機と言えば、雨の中では雷光のごとく疾走するのだが、ここドイツのサーキットではそうもいかず、ヘイデン/ロッシ選手がそれぞれ7位、9位で予選を締めくくっている。
ポールマンことケーシー・ストーナーに1秒もの遅れをとったヘイデン選手は次のように言う。
「ウエットではもっとできるものだ思ってたんだけど、今回はこう言うコンディションでも厳しくなると言うことが判明してしまって。普段、うちは雨乞いしてる方なんだけど、ここではいつもより大変なんですよ。僕の場合は、T4で下り坂の後のハードブレーキングをミスってしまって。その後、フランコとの渋滞に巻き込まれ…タイムアタックの最中にね…それで走行ラインを失ってしまったんですよ。しかし、予選は上位に食い込めると思っていたのに、3列目とは。」
『ケンタッキー・キッド』ことヘイデン選手は常のごとく、努力不足で結果が出せなかったわけではない…ラスト3周は1分33秒切っているのだ。
「言い訳はしないけど、僕は予選を一番で終えたんですよ…でも、今日は最後の最後まで残ってるってことが重要だった…コースがどんどん速くなっていってましたからね。」
ロッシ選手は今回トラブってしまったのはセットアップが原因としていたが、ヘイデン選手は別の解釈を披露している。
「ここのコースは普通に比べ、かなりの時間、バンクして走るんですよ。ところが、ウエット時のうちの強味はコーナー出口なわけで…そこでマシンを起こして加速しなければならないんです。ここでは大回りなコーナーで苦労してしまって…リアタイヤが逃げ腰で、進入口でかなり早めにブレーキをかけ、バンクし出す前にアクセルを開かなければならないポイントがいくつかあるんです。」
予報では明日は雨となっているが、今シーズン、これまでの例からいくと万一の場合にも備えておかねばならない。
「大雨なら乗りこなす自信はあまりないです。第8コーナーが一番危なくて…アスファルトが低く水たまりでぐちゃぐちゃになるんでね。予選みたいなウエット・コンディションなら大丈夫だと思います。とにかく面白いレースになるんじゃないですか…明日の天気がどうなるかを別にしてもね。最悪だったのは、ドライでのテストがあまりできなかったってところかな。タイヤの減り具合とか、どのコンパウンドにすれば良いかよく分からないわけだから。レイン用のソフトしか試さなかったしね。予選用のタイヤがあまりなかったんでハードは残しておきたかったんですよ…いつもは好きなんですけどね。コースにどれだけ水があるかによります。酷いウエットだと、ソフトでもあまり減らなかったもんですから。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Gpone 2012年07月07日)
へイデン選手、早くドゥカティとの契約交渉を始められると良いですねぇ…