MotoGP

ドヴィツィオーゾ『ストーナー時代より今のドゥカティ機の方が強い』


『ドヴィツィオーゾ:ストーナーは天下を取っていたが、今のドゥカティ機の方が強い』

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★アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・ファクトリー)の最新インタビュー。

【サーキットでは時速300km以上も当たり前だが、一般道で2輪や4輪を運転している時は?】
「(本当に若い時も)馬鹿な事をするタイプではなかったですね…むしろ、馬鹿な事をするタイプって嫌いだし。僕らはサーキットで走っていて…最大限の危険に対して敏感なんですよ。自分らに付きまとう危険についてもっと熟知してますから。ただ、一般道でも常にゆっくり走るって言うのは難しいもんですけどね。」

【1週間後はカタール開幕戦だが…あの好調だった冬期テスト後、ドヴィ選手は『かつてないほど準備万端』と言っていたが…】
「事実です。特に底の底まで行ったことがあるとね。正直に言わなければなりませんね。僕がドゥカティに入って1年目の年は…リザルトも状況も底の底まで行きました…ドゥカテイや僕がずっと掲げていた目標を思うならばね。あれは本当に本当に厳しい1年だった。現在は嬉しい状況ですよ。これまで作業を積み、本当に苦心して…今や極めて良い仕事をこなし…しかも、頭脳的な仕事振りで…高い戦闘力を得たんですから。カタールテストでは、マスコミの皆さん方が『ファンタスティック4』と呼んでる選手ら(ロッシ、ロレンソ、マルケス、ペドロサ)より速かった…ホンダやヤマハより速いなんて、信じ難い状況ですよね。これは自分に向けて言ってるんですよ…そして(ジジ)ダッリーニャや、この何年間か苦労して作業してきたエンジニア全員、それからドメニカーリ社長、チャバッティ(ドゥカティ・モトGPプロジェクトディレクター)、チーム全員に向けてね。こう言う状況になるなんて、それだけでも素晴らしいんだけど…うちはものスゴくやる気満々で、これはほんの序章であって欲しいと願ってるぐらいなんですよ。」

【まだ開幕してないとは言え、ロッシやロレンソ、マルケス選手らのひそひそ話が聞こえてきているようだが…ストーナー無双時代によくブリヂストンタイヤのお陰だとか、ガソリンを隠してるとか言われてたような…つまり、短期間でドゥカティがまた脅威になったわけだが…】
「僕は、現在のうちの方が戦闘力とも高いし、強いと思ってます。当時、ケーシー(ストーナー)は制覇していたけど…違いを出していたのは、特にケーシー本人だったから。実際、当時のセカンドライダーはケーシー並みではなかったでしょ。つまり、マシンの戦闘力はそれほど高くなかったってことですよ。現在、GP15機と言うのは戦闘力も高く、ベースがきちんと機能している普通のマシンなんです。これから違いを出して、優勝させられるよう磨いていくのは僕らの番ですね。」

【つまり、カタール開幕戦では優勝を目指していると言うこと?】
「いいえ。カタールでは表彰台ですね。テストで、うちは速かったから。でも、僕は例の4人(ロッシ、ロレンソ、マルケス、ペドロサ)のことは良く知ってるんで…どう言うマシンに乗ってるかも分かってるし、テストやレース・ウィークエンドでの作業の仕方もね。とにかく、表彰台獲得はかなり至難の業でしょうね。」

【マシンが改善された功績は、アンドレア・イアンノーネ選手にもあるのでは?何かしら指示は出していたでしょ?】
「このレベルになると、誰か1人だけの功績なんてことは有り得ないですね。ライダー1人では無理ですよ…その背後にチームが控えていてくれないと。エンジニアにとっても同じことが言えます。そのエンジニアの下で上手く作業を進められるスタッフや、的確な指示が出せるライダーがいなければね。もっと感覚の鋭い、優秀なライダーもいれば、そうでもないライダーもいるけど、それなりの知識と、共同作業におけるインテリジェンスがある人間が背後に控えてくれない限り、どこも目指せはしませんよ。」

【ジジ・ダッリーニャを3語で言い表すなら?】
「成熟していて、適切で…(編集部注:あまり長いので中略)…迷いがない。」

【セパンテスト2で初めてGP15機に乗ってみて、ダッリーニャ氏になんと言ったの?】
「『うひゃ〜マシンが曲がる』と。それ以外、言う気になれなかったですね。」

【ドヴィツィオーゾ選手は現在、再評価されたと言う気がする?】
「その質問には慎重に答えないと…いつも勝ってるチームに居ると、世間は、そこのマシンが強いからだって思うものでしょ。馬鹿げた話だし、間違ってますよ。僕は、過去何年間か、過小評価されていたと思ってます…好リザルトを出しつつ、優勝はできなかった頃ね。ドゥカティと言うのは、もう何年も前から誰も優勝できないチームで…そこで好リザルトを出している現在、僕は再評価されてますね。そうですね…僕が大人になったんですね…ある種の状況を上手くコントロールできるようになった…だからと言って、以前とそれほど変ってないんですけどね。本当の事って言うのは、いつも通り、真ん中ぐらいにあるんですけどね。」

【ドゥカティ機と言えば、数多のライダーに拒絶され、あのヴァレンティーノ・ロッシも失敗したマシンだが…これからは垂涎ものとなるのでは…】
「そうですね…でも、僕はここに残りたいと思ってます。僕が周囲に目を向けるとしたら、それはつまり、望み通りのリザルトが出せないって意味ではないでしょうね。向こう2年間、うちには素晴らしいプロジェクトが控えてるんだし。目標は勝つこと…その後については、おいおい考えます。」

【イアンノーネ選手はGP15機について、なんと言ってる?】
「彼は違った物言いや、表現をしますね。最終的に、言いたい事は一緒なんだけど、使う言葉が違う。手応えは同じですよ…マシンが機能していて…マズいとは、もちろん言えないでしょう。」

【ブレーキングの問題は解決した?】
「いいえ。作業する時間がなくって。でも、カタールってセパンのように、そう言う安定性は必須じゃないから。だから、カタールでは大きな問題ではありません。」

【さっき『ファンタスティック4』って言ってたけど…ドヴィツィオーゾ選手は、その中には入らないの?】
「今年は入れる気持ちでいますね。マルケスにはプラスアルファがあって…今のところ、レベルは超高いですよ。以前は、これほど凄いライダーが同時期に揃うことなんてなかったのに。とにかく、マルケス/ロッシ/ロレンソ/ペドロサは僕より優勝回数が多いから…つまり、彼ら4人と同等だって言うのには無理がありますよね。でも、同等になれるって思ってるんですよ。」

【現在、ドゥカティはオープン機と同様に燃料、タイヤで優遇措置を受けているが…いつ頃、そのハンデはなくなりそう?】
「何がどうなっていくかとは無関係に、うちにはなんの影響もないでしょうね。うちは戦闘力の高いマシンを作り上げたんです。それらのハンデがなくなったって、昔に戻ってしまうようなことはないでしょう。」

(2015年03月22日『La Gazzetta dello Sport』記事参照)


ロッシ選手らがドゥカティについてヒソヒソ話をしてるってのは、例えば、『スーパーソフトタイヤ』とか『レギュレーション優遇措置』なんかについてでして…
でも、もう納得するなり諦めるなりしたようなんですが…
その辺については、メルマガ『風聞〜イタたわGP』にまとめておきました。

【号外 2015年3月21日 発行】
2015年カタールテスト内輪話 その1

『どうせドゥカティはスーパーソフトタイヤでタイムを出したんでしょ…』
ドゥカティのレギュレーション優遇措置、ロッシ&ロレンソぼやく



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