『2015ル・マンGPこぼれ話』
★ヘレス決勝レースの翌日テストでマルク・マルケスが試していた新スイングアームが、今回のル・マン戦でダニ・ペドロサおよびカル・クラッチロー(ホンダLCR)にも提供された。
なお、同スイングアームについてマルケス選手は次のように説明していた。
「これだとスライディングの時、マシンをもっとコントロールできるんです。」
★今シーズンよりホンダ・ファクトリー機を駆るスコット・レデイング(マークVDSチーム)は、期待以下のリザルトが続いている(※これまでの5戦で9位が1回、13位が2回、リタイヤ2回)。その理由の1つにレディング選手のライディングスタイルが挙げられる。データによれば、レディング選手はホンダの他の選手に比べ、各コースを平均20mほど多く走行しているのだ。
★アプリリアのテクニカル・ディレクターであるロマーノ・アルベジアーノ氏が今回のFP3の途中、コース脇(第1コーナー最寄り)で間近に自社およびライバル選手らのマシンの挙動を観察していた。通常ならば、エンジニアやメカニックが行うような作業であり、チーム責任者がボックス内でではなく、みずからコース脇でセッションを観察するのは大変珍しいことである。
アルベジアーノ氏はヘッドホンを外し、おそらく電制システムへの各種措置を耳で確かめていた模様。
★最近、ポイント圏内でのゴールが続いているアプリリアのアルヴァロ・バウティスタだが(※1戦目リタイヤ、3戦目19位で、あとは全て15位)、今回のル・マン戦で掲げていた目標『首位と1分差でゴールする』は果たせなかった(※実際は1分05秒515差だった)。
なお、ヘレス決勝レースの翌日テストで試していた新シームレスギアボックスは、ムジェッロ次戦で使用予定のため、多少は改善されるかもしれない。
★ル・マン決勝レースを周回遅れの最後尾でゴールしたアプリリアのマルコ・メランドリが、その後、ツイッターで次のように嘆いた。
《厳しい時期だよ…あいにく、ある人達の意向なしでは、僕には変えられないんだけど。時に、分別って言うのは金銭よりも力を持っているものなんだろうね。》
Momento difficile che purtroppo senza il volere di certe persone non posso cambiare. A volte il buon senso avrebbe piu potere dei soldi
— Marco Melandri (@MarcoMelandri33) 2015, 5月 18
★ル・マン決勝レースでグリッド24位からスタートしたアレックス・デ・アンジェリス(イオダレーシング・チーム、アプリリア・オープン機)が、予選で同選手よりも上位だった選手らと競り合って、17位でゴールした(※アプリリア・ファクトリー機を駆るメランドリ選手よりも上位)。
あいにく、マイク・ディ・メーリョの転倒により、デ・アンジェリス選手は先行グループとの接点を失ってしまった。
★イオダレーシング・チームは、『Octo』社とのスポンサー契約が更新されなかったため、同チームはメインスポンサーなしでムジェッロ次戦に挑むこととなる。同チームのマネージャーはジャンピエール・サッキ氏で、選手はモトGPクラスがアレックス・デ・アンジェリス、モト2クラスがフロリアン・アルト。
『Octo』社と同チームは昨年のムジェッロGPの際に1年契約を結び、更新に関しての特約条項も付されてはいたものの、結局、支援は打ち切られることとなった。同社では今季よりドゥカティ・プラマック(ジョニー・エルナンデス&ダニーロ・ペトルッチ)への支援も始めていた。なお、イオダおよびプラマックの件はそれぞれ別個のものであり、スポンサーの奪い合いと言うわけではない。
またサッキチームマネージャーも、同契約が切れる時期だと言うことは認識しており、今シーズンの今後の予定に関しては特に問題ないとしている。
ちなみにドルナCEOのカルメロ・エスペレータ氏は2017年よりモトGPクラスの参戦者数を24名とする意向で(※現在は26選手)、KTMが2017年より同クラスへファクトリーチームとしての参入を計画している事を思えば、いくつかのプライベートチームのポストは危ういものとなり、現在、厳しい状況にあるのはイオダレーシング・チームとAB Motoracing(カレル・アブラハム所属)である。
(2015年05月18日『Moto.it』記事参照)
(2015年05月19日『Moto-it』記事参照)
(2015年05月17日『Gpone』記事参照)
(2015年05月18日『Gpone』記事参照)
(2015年05月25日『Gpone』記事参照)
(2015年05月17日『Motograndprix』記事参照)
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一時はロッシなんかと最高峰クラスで表彰台争いしてたライダーなのに・・
がんばれメランドリ!
2ストロークのハイパワー&ハイテクマシン全盛のころ、原田選手擁するアプリリアが軽量コンパクトなVツインで500クラスに挑んだのを覚えてます。ストレートで何度抜かれても、コーナーで差し返す原田選手は本当にカッコよかった。ユニークかつ勝てるマシンの作り方を知ってるメーカーなので期待してますね。
がんばれメランドリ!