ドヴィツィオーゾ『ロレンソからも学べる』

『ドヴィツィオーゾ：ロレンソ？学ぶべき挑戦』

★ドゥカティが1月20日、ボローニャの『Ducati』本社で2017年版デスモセディチ機のプレゼンテーションを行った。

★今年でドゥカティ5年目となるアンドレア・ドヴィツィオーゾが、次のように語った。

「（ロレンソの）ドゥカティ入りについて、僕はけっこう穏やかな気持でいますよ。かなり前からの知り合いだし、トラック上で僕らの間には常に敬意の気持ちがあるって言うのも良かったですね。いかにマシンを改善していくか、互いに比較検討し始めたところですが…ただ、それぞれ己の道を進むものだから。もう、そう言う話はしないでしょうね。僕にとって一番の敵になるのだし。」

【ただ、一緒に作業を進めていくのだから…】
「それぞれ自分のことに集中し、それぞれ行動していくでしょう。それが普通なんだし。だからと言って、僕の作業が損なわれることはないでしょう。僕らの関係は穏やかなものだから。作業方法は変わりません。去年、イアンノーネと一緒の時もそうだったし。まぁ、（イアンノーネとの）関係は最高とは言えなかったけど、でも、こういった点に関しては問題なかったですよ。」

【（ロレンソとの）契約金の差にはうんざりする？】
「おそらく、トラック上で生じた僕らの差に相当するものではないけれど、でも、ホルヘは何度もタイトルを取っているし、彼を獲得するにあたりドゥカティがそれなりの投資をするのは当然のことでしょう。
いずれにせよ、これまで僕は金のために走ったことはありません。結果を出すためですから。望み通りの結果が出せたなら、僕の契約金も上がるでしょう（笑）。」

【ロレンソと直接比較されることへの懸念は？】
「懸念と言うよりは、むしろ、ワクワクしてます。僕はキャリア絶頂期にいるし、もう30才だけど、まだまだ学んでいける。彼からだって学べるでしょう。チームメイトになって、間近で学べるなんて幸せですよ。チームの勝ちも上がるわけだし、同じマシンで戦えるなんて大喜びですよ。」

【貴方とロッシ選手では、チームメイトに関してはどちらがハズレを引いたと思う？】
「ヴィニャーレスはすぐに速い走りをすると思っていたし、タイトル争いができる手札を持ってますよね。ただ、メンタル面で上手くシーズンを乗り切っていけるかどうかにかかっているだろうけど。ヴァレンティーノと組むのは楽じゃないから。まぁ、ロレンソも簡単に倒せる相手じゃないですけどね。決意のほどが際立ってますから。難しい挑戦にはなるが、ワクワクしますよ。」

【ドゥカティのマネージャー陣は『目標はタイトル獲得』と言っているが…】
「間違いなく、うちはタイトル争いに向けてスタートしていくでしょう。それが可能な手札はあるのだから。僕に関して言えば、最も重要なのは（昨年の）セパン優勝ではなく、欧州外での3レースでのパフォーマンスの方ですよ。コンディションの異なる各コースでのね。」

【つまり、準備は万端？】
「自分達の限界点は自覚しているので。勝利マシンとは言えないが、かなり戦闘力の高いマシンでスタートすることになるでしょう。つまり、本当にあとちょっとってことですよ。期待を高く持ってスタートすれば、それを維持する可能性も出てくるわけでしょう。去年だって、マルケスがシーズン序盤にベストマシンに乗っていたわけじゃないのにチャンピオンになったんですから。」

【いつごろ見通しがはっきりしそう？】
「セパンテストでかなりの事は分かってくるでしょうね。重要なのは慌てず、1つ1つの『手』を理解していくこと。去年やってきたようにね。」

【長いスパンで見ると、ライバル陣からは危険視されていないようだが…】
「そう思われて当然でしょう。これまでがそうだったんだから。でも、うちは変わっていけますから。」

【2017年シーズンに向け、技術的に大きな改変はなかったが…しかし、ウィングは禁止になってしまった…】
「ヴァレンシアテストでは大きな違いを感じました。特に、安全面が落ちましたね。あのテストでは、ゴールラインまでアスファルト路面に黒い跡が見えてたんですよ…フロントタイヤがきちんと接地し、その跡がついていたってことです。フロントの荷重がなくなってしまったってことは…つまり、長い道のりになると言うことですよ。とにかく、パフォーマンスについては心配してませんけどね。」

【ダッリーニャ氏がカタールで2017年版エアロダイナミクスを公開すると言っていたが…】
「今年はカウルの変更は2回しかできないから、確かな状態になるまで導入できないんですよ。マシンに関しては、それほど単純ではないんですよね。」

（2017年01月20日『Gpone』記事参照）

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