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ヤマハ『ロッシ後任にザルコを考えたことはない』リン・ジャービス

『ジャーヴィス:ロッシ後任にザルコを考えたことはない』

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★今年一杯で多くのトップライダーの契約が切れ、そのなかでもビッグネームであるヴィニャーレスやマルケス、ロッシは早々に現チームとの契約更改を発表した。

★ヤマハのリン・ジャーヴィス氏(マネージングディレクター、上記写真の左側)が、次のように語った。

「いまやモトGPの参戦メーカーも増え、各メーカーがベストライダーを入れたがっているからなのでしょうね。ここ何年か(交渉の時期が)かなり早まり、難しくなってきてます。遅れを取らないようにしなければならないんですよ。
良い面もありますけどね…先手を打っておけば、安定はするでしょう。別に新技と言うわけではない。ロレンソの時は、まだ250ccクラスで1年半走らなければならないって頃に契約したんですから。」

【ロッシ選手との契約更改は単純に決まった?もう39才と言うことで、色々と噂は飛び交っているが…】
「ヴァレンティーノ(ロッシ)とは同じような考えでしたから。彼は高い戦闘力で行けると確信しているし、我々は戦闘力の高いライダーを求めているのだし。
もし本人が1年契約を希望しても承諾していたし、2年も然りです。まぁ、あと5年と言われたら、考えたでしょうけどね(笑)。」

【2020年まで高い戦闘力で行けると思う?】
「すべては賭けです。人生なんて賭けみたいなものでしょ。今この瞬間、これだって思うものに決めなければならないし、明日になればガラリと状況は変わるのかもしれない。
ヴァレンティーノがもう2年残留してくれて本当に嬉しいですよ。2020年末で、一緒に組んで15年になるんですからね。このスポーツでは、かなり稀有なことですよ。」

【ロッシ選手はヤマハにとって…】
「単純に、アイコンですね。当チームを、そして、このスポーツをポジティブなものにしてくれていることは誰もが認めるところでしょ。上を目指したいと言う気持ちにさせてくれる…厳しいときであってもね。
彼と働くのは喜びだし、そのうえ、いまだに高い戦闘力を維持しているのだから。冬季テストでも見せてくれてましたしね。いまだトップクラスだと言うことに疑いの余地はありませんよ。いまでもモチベーションを高く上げているのですから。」

【若手ライダーに乗り換えようと思ったことは?】
「ザルコは実に速いライダーだし、昨シーズンや今回の冬季シーズンでもそうでした。ただ、現実的に彼のことを(ロッシ後任に)考えたことは一度もないんですよ。
ヴァレンティーノはヴァレンティーノだから。ヤマハ史上最も偉大なライダーであり、そうそう簡単にすげ替えることなどできないでしょう。
本人に続ける気があると言うことは、高い戦闘力を出せる自信があるわけでね。うちとしても、ロッシ継続に尻込みはしませんよ。」

【ロッシ契約更改の直前、テック3のヤマハ離脱と言う悲報が公表されていたが…】
「テック3離脱は、ヤマハ側のサポートが感じられないからと言うことではなく、プライベートチームにとって喉から手が出るような素晴らしいオファーを、ライバルメーカーが出してきたからだと思ってます。なおかつ、マシンのパフォーマンスだけでなく、金銭的な問題や安定性と言うことも絡んでいるのでしょう。
確かにうちはザルコにファクトリー機を提供しなかったが、それは単純に契約を遵守したまでのことで。
今シーズンに関しては、一緒にやっていくこの9ヶ月間を享受していきますよ。最大限のサポートを保証します。
ヤマハ離脱は彼らが決めたことであり、我々はその決定を尊重します。ただ、20年も一緒にやってきたんですからね、悲しい気持ちはありますよ。ヴァレンシア最終戦の最終日は、きっと寂しい1日になるのでしょうね。」

【ザルコ選手にファクトリー機を提供する可能性は?】
「それは新プライベートチームとの契約において、話し合っておかなければならない件でしょうね。
ザルコが来年、ファクトリー機に乗ると言う可能性はあります。
ただ、今シーズンに関しては、実現はかなり厳しかったのですよ。現時点でのザルコに対するヤマハのサポートが薄いとは思ってません。ファクトリー選手のマシンとは異なるが、しかし、かなり戦闘力の高いものに乗っているのですから。」

【テック3の後任チームについては?】
「ヤマハは過去に8台参戦させたこともあるのですが、多ければリザルトが上がるわけでもないですからね。だからこそ、現在のように変えたのであって。
現在は4台参戦させてますが、6台まで増やすことは可能です。ただ、ヴァレンティーノがまだVR46チームのモトGP参戦を決めないんでねぇ。やるとしたら2021年だろうし、あと、1台体制なのか2台体制なのかも知っておかなければならないし。とにかく、はっきりさせておかなければならないことが多いんですよ。あと3年ありますけどね。
うちは戦闘力の高いプライベートチームを持つと言う意向でいるし、今のところはそれに忙殺されているが、詳細には一切触れられません。」

【ロッシ選手が気を変えてくれたら、一件落着なのに…】
「うちはVR46と繋がりがあり、新星ライダーを得ると言うのは興味深いプロジェクトです。ただ、そうそう実現することではありませんからね。フランコ・モルビデッリが良い例ですよ。ヤマハとしては興味を持っていたが、その時はプライベートにもファクトリーにも空きがなかったのですから。
フランチェスコ・バニャイアにも興味はあったが、そうこうしているうちに、テック3がヤマハ離脱を表明してね。
(※おそらく、ザルコ選手が他チームへ移籍するものと前提し、その後任にバニャイア選手を考えていたら、その受け入れ先になるはずだったテック3の方が移籍してしまったと言うことかと思います。)
今後はVR46ライダーズアカデミーが、各国のライダーに門戸を開いてくれると嬉しいんですがね。」

(2018年03月21日『Gpone』記事参照)


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POSTED COMMENT

  1. 鈴夫 より:

    テック3がヤマハ離脱を決める発端は
    ツジ氏との話し合いでM1を4台以上走らすことはないって言われたのと
    1年契約を提示されて将来ヤマハから切られるのを覚悟したからでしょう

    今さら6台まで増やすことは可能って・・

  2. 87 garage より:

    テック3の件は、両方じゃないかな?

    ヤマハのサポートの不満、とKTMのおいしい条件。

    タイミングだし、別カテゴリーの割にはワークスマシンは走ってるし…(しかも調子の良い)

    エルベは ヤマハはこれで 勝てというのか?
    と思ったんじゃ…

    妄想がつきない(笑)

  3. ラルフアンダーソン より:

    おそらく来年ヤマハのファクトリーマシンに乗れる可能性があるのは、ザルコじゃなくモルビデリなんででしょうね。

  4. ペル&ナット より:

    これが後に言うヤマハ暗黒時代の始まりであった・・・。

    • PW より:

      ホントですよね、、。考えたこと無いって             考えた方がいいと、素直に思いました。

    • 修羅朱種酒 より:

      いや暗黒時代は去年からスタートしたよ。

  5. maxtu より:

    確かにVR46は諸刃の剣的な匂いはするねぇ

    ヴァレは実力と実績で今も君臨できてるけど引退後にヴァレマネージャーのもと、実力に伴わないライダーを盲目的に起用する可能性もあり得る

    YAMAHAがらここまで依存してるように見えるのも問題

  6. Montagnya より:

    ザルコの乗るバイクをお蔵入りにしてワークス機を走らすには、一体幾らかかるのだろう。
    お金が空から降ってくるわけでもあるまいし、18年シーズンは、既に予算が決まっていて、
    大幅に増やすことなど、企業では普通できない。
    19年はこれから予算取り稟議で、希望を通す目処がたったんではないの?
    極々普通の話と思うが。

    ロッシ後任に云々というのも、この文を読む限り、ロッシを切ってザルコと契約を考えた
    ことはない、ということなので、そんなん当たり前でしょ。

    • 半世紀 より:

      昔話ですが、ホンダに移籍が決まった後にテストコースで500ccを廃車にしたライダーがいたそうな!
      まことしやかに流れた損害額は五億円?
      4サイクルマシンになって制御系がこれだけ進化した現在のマシンは推して知るべし⁉️

      • Montagnya より:

        桁外れのお金と人手が必要なのは間違いありませんね。

  7. 87 garage より:

    ワークスライダー二人の別々の開発をするなら…

    ザルコに1台貸してあげて 開発の方向性を見いだした方が 予算的には安いんでない?

    テック3からしてみたら ポルの件もあるし…

    少しヤマハの方向性が見えてこないかな。

    いったい 本音はどこにあるのか?

  8. gsax3 より:

    リンさんも今年60らしい(とても見えないけど).
    社長で定年ってあるのかしらないけど,リンさんとバレンティーノの引き際はお互いにリンクさせようと話してて,バレ引退→ヤマハモーターレーシングVR46現場監督就任→リンさんは社長業専念 という流れとか.
    バレがいちプライベーターにいるよりファクトリー監督のほうがしっくりくるし,他のプライベーターもシート数で悩まなくて済むし.

    でもいつ引退するかはバレ本人もわからない...

    何れにせよバレの宣伝効果(特に東南アジア)とVR46アカデミーが結果出してること考えると,ヤマハもいかにスムースにバレに体制移行させるかが王道で,プライベーター選択もそれに適う契約年数に理解あるところを優先するんでしょう.

  9. 半世紀 より:

    ロッシに依存?
    2004年以前を暗黒時代(笑)とするならば移籍テストで三者択一のエンジン選択を見抜きマシン開発を牽引してタイトル奪取してくれた恩義は尊大な事実です。
    ロッシにしても彼の要求を正しく認識、数値化し図面に絵描く技術とそれを作り上げる技能の集団は在籍した他社よりもリスペクト出来るからこそ恥を忍んで「出戻って」きた身です。
    「別格のライダー」が後人育成を目指して始めたアカデミー「VR46」にも賛同協力をする相互の関係は他の契約ライダーとは次元の違うものでしょう!

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