『ストーナー:僕はロレンソのようなタイプではなかった』
★ケーシー・ストーナー(37才)は、2006年にホンダLCRチームからモトGP昇格した。
2007年にドゥカティファクトリーに移籍し、同年、タイトルを獲得。2011年にホンダファクトリーに移籍し、同年、2度目のタイトルを獲得し、2012年末に引退した。
★ストーナー元選手が、12月11日付けのYoutube動画で、次のように話した。
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【スピードへの順応について、もっと話してくれる?】
「僕の場合、スピードの違いに慣れることに関しては、けっこう楽な感じだったんですよ。
つまり、ホルヘ・ロレンソのようなタイプのライダーではなかったと言うことですね。彼はブレーキングではここまで、加速ではここまで到達しようって言う目標を持ち…各コーナーで、それを繰り返している感じなんですよ。
でも、僕はそうではなくって…いつもキリキリしていたから、マシンは常に暴れまくり…だから、上に乗ってるこっちもバタバタして…。
いつもトラクションの限界ギリギリで走っていたし、タイヤがスリップしてしまうこともあれば、僕がコーナーでちょっと滑ってしまうこともあり…ギリギリのところで、土壇場でミスったりとかね。
そうなったらマシンを立て直し、別の走行ラインに乗れるように…コーナー立ち上がりで、もっとスピードが出せそうなラインに乗れるように速攻でマシンを活用していくんです。
こっちでちょっとロスしても、あっちで稼いでって…そして、そう言うことしなければならない時は、走行ラインの終わりぐらいでスピードを変えるんですよ。たとえいつも通りの理想的なブレーキングポイントにたどり着けても、スピードが違うからコーナーでロスしてしまうんで。
だから、僕にとってのベストポイントって言うのは、どんどん敏感に適応していくことだったんですよ。
僕に一貫性がないと言う話ではなく…実際、そうではなかったんだし。僕は0.1秒以内の誤差で20周回は走れましたからね。
ただ、時々、凡ミスをしてしまい…そう言うミスが修正され、もっと速くコーナーに進入していけるか、遅くなってしまうかなんですよ。
予選の時はトラクションが高いから、要するに、同じコーナーをもっと速く入っていけるってことです。そう言う速さの違いに、僕はけっこう上手く順応できるんです。だからこそ、人より遅めのブレーキングが可能なんです…自分の方が速いって分かってるわけだから。僕の方が、トラクションが高い時にブレーキをかけられるんだって分かってるわけですからね。つまり、各状況に速攻で順応していくことができるんですよ。
たとえミスって、コーナーで膨らんでも、自分には遅めのブレーキングができるって分かってるんだから。
結局、上手く操縦できるかどうかってだけの話なんですよね。常に同じ地点にたどり着けるよう、距離の違いに上手く順応できるかどうか…次のコーナーでは行き過ぎるようなことはないって分かってるかどうかなんですよ。
こうやって走ってると、0.1〜0.2秒なんかアッと言う間にロスしてしまいますからね。コーナーで膨らんで0.2秒失速なんてアッと言う間だし、そのうえ、さらにミスったら…コーナー2ヶ所で0.5秒はロスしてしまうわけでしょ。つまり、なんでもないようなことで、0.5秒のロスなんがアッと言う間なんですよ。
だからこそ、こう言う順能力を維持していくのは本当に難しいことなんです。そして、だからこそ、最近の選手らはコーナーの走りが強いわけでね。昨今の選手は、そう言うことをやってるんですよ…倒していくのが、どんどん遅くなっていってるんですね。
それで凡ミスなんかしてしまうと、ほとんど全員、コースアウトしてるじゃないですか。」
[ 完 ]
(参照サイト:『Motorcyclesports.net』)
(参照サイト:『Instagram)
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天然系の天才がストーナーで努力型の秀才がロレンソなのかな。
もしストーナーがライディングスクールを開いても受講者は何もわからないだろうなってことはわかった。
他人には絶対に真似できそうにないことをさらっと話していますが、そんな彼がペッコやミラーにどんなアドバイスをしていたのかがとても気になります。