『バニャイア:チャタリングが出てるが、どこを改善すべきか分かっている』
★3月8〜10日、モトGP開幕戦となるカタールGPが行われている。
★土曜セッションでフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティファクトリー)が、午前セッション(PR)で4位、予選で5位、スプリントで4位だった。
★冬季テストよりマルティン&バスティアニーニ選手が、ドゥカティ機2024年版には振動が出ることがあると訴えていたが、スプリント本番中、バニャイア選手のマシンにそれが出てしまった。
★バニャイア選手によれば、2023年版ドゥカティ機は急ブレーキをかけてグリップを駆使し、できるだけ早く加速するようにしてたが、2024年版ではコーナー旋回をフル活用できるとのこと。
こうしたマシンの特性により、チャタリングが発生するのではないかと考えられる。
★バニャイア選手のコメント。
【現在の心境は?】
「今日のスプリントに関しては、ポジティブに捉えていますが…ただ、手を入れる必要はあります。
冬季テスト中は、こう言う感じではなかったんですよ。
予選では、全体的にちょっとづつ折り合いをつけるようにしてたんですが…タイムアタックの周回を上手く終わらせることができず、膨らんでしまって。
PPか1列目スタートなら、違ってたんでしょうけどねぇ。ただ、好スタートは切れてたんですよ…全力で追い上げてたんですが、ブラッド(ビンダー)に喰い付いた途端、タイヤ圧の問題が出てしまい…
前後輪ともにだったので厄介な状況となり、後輪にはかなりのチャタリング(振動)が出ていたんです。
結局のところ、新マシンなんだし…こう言う状況は初めてなんですが、頑張って改善していかないとね。データを分析したところ、どこを改善できるかは判明してるんで。
明日の決勝の方が、僕としては好みのレーススタイルですしね。」
【エスパルガロ選手が、『(バニャイアは)レース前半はパワフルだったが、後半で落ちていった』と言っていたが…】
「いえ、パワーが落ちたのではなく、操縦の仕方を変えなければならなかったんです。グリップのことより、問題解決の方が先決だったんで。
このマシンの強みはコーナー旋回なんですが、それを活用してる余裕はなく…物凄い振動が出ていたし、タイヤ圧のせいだと思ったもんですから。リアタイヤの方も、かなりタイヤ圧が上がってたんで。」
【明日に向け、レースペースの方は?】
「52秒前半で走るのは無理でしょうね…そうなると、けっこう変わってくるんですよ。
スプリント終盤はアレイシ(エスパルガロ)の方が速かったんですが…最初からあの調子だったら、優勝してたと思いますよ。序盤は問題でも抱えてたんですかねぇ。
明日はどうなることか…僕としては長距離レースの方が好みなんですよ。マネージメント能力を駆使できるから。
振動に関しては、タイヤ圧が上がったことが原因だと思うんですけどねぇ。」
【こう言う感じで始まってしまい、けっこうザワッとしてる?】
「いいえ。とにかく、テストの時とはトラックコンディションが違うんで。
テストの時は全ての手応えが良かったし、誰かの後ろに付いたままコーナー3ヶ所以上を走るなんてことはなかったんで。もしあったら、役に立ってたんでしょうけどね。
初めての状況だったもんですから。」
【昨日の午後セッションが使い物にならなかったから、セッティング作業に響いてしまった?】
「そう思います。金曜の午前セッションは問題が発生し、午後には雨が降って、今日の午前は僕が遅れたせいできちんとテストしきれなかったんです。
今週末はバタバタした状態で始まってしまって…だから、スプリント4位はポジティブだと思ってます。去年より、状況を上手く乗り切ってますからね。
明日はどうなることか…。」
【2023年版ではチャタリングが起きたことはないの?】
「僕はないんですよ…僕はコーナー旋回が上手くいかずに苦戦し続けてたんで。
2023年版の時はできるだけ最強ブレーキをかけるようにし、コーナー立ち上がりのグリップを活用するようにしてたんです。
でも、コーナー旋回はほとんど上手くいかず…一方、2024年版だと旋回が上手くいき、マシン全体のバランスがかなり変わってるんです。」
(参照サイト:『Moto.it』)
(Photo:Instagram)
さて、改善できるか沼にはまるのか、
24年版選手にとってアキレス腱となるかな?