『まとめ:ホンダも欧州エンジニア獲得に向け、交渉中』
★2021年末にドゥカティからKTMに移籍したファビアーノ・ステラッキーニ(テクニカルディレクター)が、今年の7月初めにKTMから離脱した。
★8月14日のマルチリンガルサイト『Motorsport.com』の記事によれば、現在、ステラッキーニ氏はホンダHRCに加入すべく交渉中とのこと。
(管理人注:同記事を報じたオリオル・プーチモント記者は、以前、小椋選手のアプリリアTrackhouse加入をスクープした方です。)
★なお、同交渉が成立したとしても、ステラッキーニ氏はKTMとの契約が終了する11月までホンダに加入することはできない。
ちなみに同氏には、モトGP以外からもオファーがきており、そちらも検討している模様。
★最近、ホンダは『欧州の作業スタイル』を取り入れようとしており、昨年はドゥカティのジジ・ダッリーニャ(ゼネラルディレクター)にオファーを出し、断られていた。
★8月15日、オーストリアGP木曜会見でポル・エスパルガロ(KTMテストライダー、2022年末までホンダファクトリー所属)が、次のように話した。
【ステラッキーニ氏がホンダと交渉中のようだが、彼の作業方法はKTMでは上手くいかなかったのでは…】
「ホンダは状況が違いますからね。
KTM内では、既に作業の進め方が確立されているんですが…ステラッキーニはそれを変えて、自分なりのやり方をしようとしてたんです。
まぁ、期待されていたような結果にはならなかったんですけどね。」
【では、ホンダでは…?】
「彼は本当に有能で頭が切れるタイプだし、ホンダにはそう言う人材が必要だと思います…メーカー内では他のエンジニア陣と一緒に、リーダーとして働けるタイプだから。
まさにホンダが必要としている人材ですよ…集団を引っ張っていけるようなヨーロッパ人なんだから。」
【具体的に、どんな風に有能なの?】
「オーガナイズ能力が高いんですよ…レースだけじゃなく、テストに関してもね。
各種パーツの開発を実施する際、そのプロセスや手順を計画するのに長けていて…開発に向けてのタイムスケジュールを組んだりとかね。
もちろん、技術的な知識も高いですよ。ただ、KTMで上手く行かなかったのは明らかで…リザルトを見れば、一目瞭然でしょ。
でも、ホンダはまた違う状況だから…ホンダの助けになると思いますけどね。」
★8月15日、オーストリアGP木曜会見でルーカ・マリーニ(ホンダファクトリー、2023年末までドゥカティVR46に所属)が、次のように話した。
【ステラッキーニ氏がホンダと交渉中のようだが…】
「その件について、僕は何も知らされてないんですが…優秀なエンジニアですよね。ドゥカティ時代から、彼のことは知ってますから。
その後、KTMへ移籍し…多分、良い作業をしてたんじゃないんですか。(KTM機は)あんなに速いんだから。
もしホンダに入ることになったら、僕は嬉しいですけど…とにかく、その件については何も知らないんですよ。
ホンダのマネージメント次第なんでしょうね…現在、かなりの投資をし、トップに返り咲こうと頑張ってくれてるから。」
【ちなみに、貴方のチーフメカニックが変わるそうで…ドゥカティからKTMに移ったクリスティアン・ププーリンが就く予定なのでしょ?】
「ええ、そうです。ただ、ホンダとドゥカティのマシンは別物だから、ホンダ機をドゥカティ機のようにすることはできないでしょうね。
僕としては、ホンダ機の良い所を引き出してやるべきだと思ってます…他のメーカー機よりも優れた部分がありますからね。もともとの実力を活用してやらないと。毎回、全てを最適化してやらないとね。
新たに加入して来る人達が、こう言う現実にどう対処するのか…適切なアプローチを取れば、素晴らしい現実になるだろうから。」
【ところで、ホンダLCRはナカガミ代役として、モト2クラスのチャントラ選手を加入させるようだが…】
「僕としては、あまり大きな変化はないんですが…ただ、タカ(中上選手)には、実に良い仕事をしてもらってるんですよ。
優秀なライダーだし、ホンダのエンジニア陣に日本語で説明ができるでしょ…(エンジニアに)100%伝えるには、それが助けになることもあるんで。
ただ、どちらの選手に決まっても、僕としては変わりないです…とにかく、きちんと作業しなければならないのは僕達なんだから。」
(参照サイト:『Gpone』)
(参照サイト:『Gpone』)
(参照サイト:『Gpone』)
どこまで能力ある人かは知らないが、いまのホンダには全体の方向性を引っ張っていく存在は必要と思える。とくにシャシー側の開発にメンツを集められる人やスケジュールを組み立てられる人がリーダー格に必要かと思う。
なりふり構わず!だね。 その気になった時のホンダらしい行動だ。マルケスに三行半を突きつけられて、今年のこの状況。一方で、ホンダをさったマルケスはドゥカティのサテライトでホンダファクトリーをぶっちぎり、来年のドゥカティファクトリーの座を掴んだ。 マルケス以外ならライダーの責任にするんだろうけど、今の状況は一切の言い訳を許さない。 でも、仮に復活したら元に戻るかもしれない…。笑