MotoGP

ドビツィオーゾ回想:ライバル陣について、ドゥカティ圧勝の理由

『ドヴィツィオーゾ:ライバル陣について、ドゥカティ圧勝の理由』

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(38才、2017〜19年にモトGP総合2位)は、先日、ヤマハのプライベートテストにカル・クラッチロー代役としてテストライダー役を務めた
また、ヤマハから茂木GPワイルドカード参戦のオファーもあったが、断っている

★同プライベートテスト直後、ドヴィツィオーゾ元選手がアンドレア・ミーニョのポッドキャストで次のように話した。

[ 前半はこちら ]

【ドゥカティ時代は3年間、マルク・マルケス相手にタイトル争いをし続け…】
「マルクスとの戦いはキツかったよ…しょっちゅう(ホンダ機の)欠点をカバーして走ってたんだからね。
当時のオーストリア戦なんか、マルクは僕相手に勝負に出られるような状態じゃなかったはずなのに…まぁ、僕の方が優位だったとは言え、それでも喰い付いてきてたじゃない。
マルクが(マシンの欠点を)カバーして優勝するって言うのが、けっこう頻繁にあったんだよね。
僕が一番後悔してるのは2018年で…(マルケスを)キリキリ舞いさせられるはずだったのに、色々な流れの中で早々に大きく引き離されてしまって。
結局、後はマルクが上手くマネージメントすれば良いだけって感じになっちゃってね。」

【その他のライバル陣については?】
「僕のキャリアの中では、ホルヘ(ロレンソ)とマルコ(シモンチェッリ)相手に戦うことが多かったんだけど…ホルヘは強かったよ。他に言いようがないぐらい強かった。あの正確さは、ちょっと驚異的なほどでね。
ペドロサも、いくつかの条件が揃えば無敵だったしね…身体的に脆く、ムラがあったけど、制限がかかってたのはそれだけでしょ。
あと、ストーナーは生粋の才能って感じでね…チームメイトになって彼のテレメータを見たって、ただただショックを受けるだけだから。あまりにも極端なことをしていて、誰にも真似できるわけがないんだからね。
マルコはミニモト時代からのライバルで、いつもネガティブ面にしか目が行かなかったんだけど…その後、敬意を払うようになったよ。
あんなことになってしまって(※2011年のセパン決勝中に転倒し、亡くなった)、その後はパオロ(父シモンチェッリ)と敬意を払い合うような関係になったから。
マルコがあんなことになって、自分があんなに辛い思いをするなんて思ってもいなかったんだよねぇ。とにかく、昔から『嫌なライバル』だったんだから。」

【昨今のモトGPについては?】
「ここ10年でモトGPは変わったよねぇ…日本メーカーなんか、去年までは昔ながらの作業をしてたじゃない。もしかしたら、ホンダは今もそうなのかな。
ドゥカティはね、もう2014年には『トラックでも本社でも、これまでとは異なる体制が必要だ』って分かってたから…例えば、エンジニアが大幅に増員され、以前よりも様々なことを分析するようになってね。
昔に比べると、今はデータもパラメーターも増えていて…上手く読み解けば、レースウィークエンドで大きな収穫が得られるでしょ。
今は各セッションで大きく前進できたりするじゃない…特にドゥカティは高速選手が多いから、グッとレベルを上げてくるしね。
そうした諸々がミックスしたお陰で、現在、ドゥカティが圧勝してるってわけ。」

【日本メーカーは…寝ぼけてるの?】
「完全にね。」

[ 完 ]

(参照サイト:『Motosprint』)
(Photo:Twitter Instagram)

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POSTED COMMENT

  1. 腰痛 より:

    寝ぼけてる処か寝てお菓子食ってるようなものあくらかく処ではない、何処の企業もだけどある程度の世代の人は古い目線を変えない努力しない丸投げこれじゃ国事態ためになるくらい老害ばかり
    27年のレギュレーションで復活できるか見もつか、工場日本にもっと増やして技術者ふやしたほうが…小手先だけはまだ勝てるから…

  2. きゃめる より:

    栄華あれば必ず憔悴あり!ってね。
    20年代はドカの栄華だろうけど、30年代からは日本メーカーの逆襲じゃ!って思ってやまない。

  3. テック21 より:

    寝ぼけているというのが直訳なのか、意訳なのか? はわからないけど、的を得ている。 日本メーカーにいるエンジニアは、その会社の社員なので、重要なスタッフが、人事異動でボート部門とか、車部門に移動したりして、現地のスタッフを驚かせる。逆にそれらの部門から突然二輪のレース部門に人が入ってくる。マシンのパッケージで勝てていた際は、その方法で結果が出たんだろうけど、現在のような苦境に陥ると、それを修正する能力が極端に弱い。日本で開発するとか、決断が遅いとかは、あくまでも直接的な理由で、実際は優秀なエンジニアではあるが、あくまでも「会社員」がカギを握る日本メーカーに対して、欧州には「レース屋」がいて、レースで結果を出すことで高収入を得ている。ジジさんがその典型。優秀なエンジニアとしてはロッシの心をつかんだ古沢氏のようなスペシャルな方もいたが、その古沢氏も人事異動でモトGPを離れロッシを落胆させた。今の日本メーカーの低迷は、一つの理由ではなく、これら複数の要素の結果かと。ロッシの意向に寄り添いマシンを作り上げた古沢氏、今度は、例えばジジさんのような現場のレース屋の意向に寄り添い、しっかりとマシンを作り上げて行くのが出口ではないだろうか? そして近い将来、日本人の中に、日本人のしなやかさと感性をもった「レース屋」が出てくればよい。 

  4. NSR50 より:

    ファクトリー、開発を問わずにライダーによってマシン開発が変わるように言う人が多いけど、マシン開発はあくまで技術屋さんの領域なんだよね。特に日本メーカーはその傾向が強くて技術者主導でマシン開発されるんだけど、ロッシがヤマハに加入したときは技術者推しの5バルブより、4バルブを推したロッシの意見が聞き入れられたんだけど、ホンダだったらまず聞き入れなかっただろうね。
    今後は日本メーカーも新しいテストライダーや部外者の技術陣が加入して変化があるかもしれないけど、組織の体質って変化を嫌うから、なかなか難しい面があるだろうなぁ~。

  5. マルケスファン より:

    Deeplで訳してもドヴィが本当にそう言ってて苦笑でした。w
    八代さんのYoutubeも見てみましたよ。ホンダはこういう伝統が今も変わってなくて、人事もあくまで日本旧来のやり方のままでコロコロ変わり、といろんなつけが出てきているということなんですね。

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