
『ペトルッチ:ロッシは正しかった…年を取ったら2倍の努力が必要だ』
★2月21〜23日、SBKオーストラリアラウンドが行われ、ダニーロ・ペトルッチ(34才、ドゥカティBARNI)が予選5位、レース1で4位、スーパースポーツレース3位、レース2で5位だった。現在、総合4位(−31ポイント)。(※リザルトは記事下にあります)
★先日、ペトルッチ選手が伊サイト『Mowmag.com』のインタビューで次のように話した。
【やあ、ダニーロ。最近、調子はどう?】
「えっ、どんな調子だったら良いんですかね?例えば、ヴァレンティーノ・ロッシってのは、常に正しいことを言うって…気づいちゃったような調子とか?」
【ちょっと待って、なんでロッシの話になるの?常に正しいって…どう言うこと?】
「僕がまだ若手だった頃、ヴァレは既に何年か先輩で…いつも、『年を取ったら、2倍努力しなきゃならない』って言ってたんですよ。
その時は、『裏に別の意味とかあるのかなぁ』ぐらいに思っていて…と言うか、年を取っても体力的にOKなら、それまで積んできた経験のおかげで肩の力が抜けてくるもんだろうって思い込んでたんですよ。何があってもうろたえず、苦労も減るんだろうってね。
でも、実際に年を取ってきたら分かったんですよ…『ヴァレの言ってた通りだ』って。肩の力を抜いてる場合じゃないってね。これまでの2倍トレーニングしないと…若い頃以上の苦労をしないと、他の選手にびゅんびゅん抜かれてってしまうってね。
だから、今日もトレーニングに行ってきますよ…まぁ、いつものお勤めってやつで…これも勝負の一部ですからね。」
【ところで、モトGPのタイ開幕戦はどうだった?】
「マルケスがまた良い仕事をしてましたよねぇ…まぁ、誰の目にも明らかだろうけど。
とにかく、何が凄いって…あの過酷な酷暑レースの中で、タイヤの温度を上げるために弟のスリップストリームに入りに行ったわけでしょ。
特に今回なんか、ほぼ全選手がマシンからの放熱のせいであちこちに火傷してたんだから、マルケスがどれほどのことを成し遂げたかは一目瞭然だろうね。
つまり、スリップストリームに入ったまま、あれだけの周回数をこなしても、身体はなんともないってことですよ。あれは物凄いことだから。
まぁ、タイGPでのマルケス偉業は認めるけど、あちこちに書かれてるみたいに『もう今年のチャンピオンは決まった』なんてことにはならないでしょ。
まだ始まったばかりで、あと21GPもあるんだから。」
【チャンピオン最有力候補は…マルケス選手だと思う?】
「マルケスとペッコ・バニャイアが互角でしょうね。なんか、もうペッコを候補から外してる人もいるんでしょ…笑わせるなって感じでねぇ。
タイGPでは苦戦してたが、とにかく、スプリントも決勝も3位だったんだから…しかも、(苦戦の)原因は複数あるわけで。本人も言ってたように、たった1つの理由でああなってたんじゃないんだから。テストで終えられなかった作業を、(金曜セッションで)やってたって言うし。
ペッコはプレッシャーがかかると本領を発揮するタイプなんだし…まぁ、レース後にちょっとピリピリするぐらい、良いんじゃないんですか。」
★ペトルッチ選手の略歴は以下のとおり。
2012年にCRT機でモトGP参戦を始め、2019〜2020年はドゥカティファクトリーから参戦、2021年にKTMの移籍し、同年末にモトGPから引退した。
2022年はダカールに参戦してステージ優勝を果たし、その後、アメリカSBKにフル参戦して総合2位を獲得した。
2023年よりドゥカティ機でSBKにフル参戦している。2025年1月はダカールのトラック部門に参戦したが、第6ステージでチームメイトが体調不良となったためリタイアした。
『2025 オーストラリア SBK レース2リザルト』
『2025 オーストラリア SBK SPリザルト』
『2025 オーストラリア SBK レース1リザルト』
『2025 オーストラリア SBK 予選リザルト』
『2025 オーストラリア SBK 総合順位』
(参照サイト:『Gpone』)
(参照サイト:『Mowmag.com』)
WSBK選手なのに元MotoGP選手だけあり、シッカリレースは観ていると感心しきりです。
話す内容も流石の元選手の視点で内容有るコメントですね、34歳になっても老け顔ですが、本人のやる気はヒシヒシと伝わって来ます。
今年のDAKAR RALLY にTRACKクラスのドライバーで参加して来たのには、驚かされました。