『スズキ撤退は選手&プライベーターの契約交渉にどんな影響を及ぼすのか?』
★5月2日、ヘレステスト中、スズキ側が同チームスタッフ全員に向け、2022年末にモトGPから完全撤退する意向を告げた。
その後、ドルナ(モトGP運営会社)が、スズキと話し合っている模様。
★5月4日午前(欧州時間)の時点で、まだスズキからの公式発表はない。
★スズキ撤退話が出るまで、おもなモトGP選手の進退は次のような様相だった。
・2023年以降も現チーム継続が決まっているのは、マルク・マルケス/フランチェスコ・バニャイア/フランコ・モルビデッリ/ブラッド・ビンダーである。
・ファビオ・クアルタラローは既にヤマハ継続を決めていた。
・ジョアン・ミールはスズキ継続を決めていた(※同選手のマネージャーが証言)。
・アレックス・リンスは、本人が『スッポ(チームマネージャー)にスズキ継続の可能性を保証してもらった』と公言していた。
★スズキ撤退により、ミール選手(※2020年モトGP総合優勝)とリンス選手(※今季、総合3位と同点の4位)と言う高速ライダーがシートを失うこととなるため、次のような予想ができる。
・ミール選手がホンダファクトリーへ移籍し、ポル・エスパルガロの後任としてマルク・マルケスと組む。ミール選手は2019年にモトGP昇格する際、ホンダからのオファーを断り、スズキを選んでいる。
均衡が取れたマシンとして定評のあるスズキ機を熟知し、まだ24才ながら安定したパフォーマンスのミール選手は、ホンダにとって有益な存在だろう。
・リンス選手は、ファクトリーならばKTMとアプリリアの可能性があるが(※ホンダはミール移籍と言う前提の話だが)、今のところ、KTMはリンス選手にそれほど関心を寄せていない模様。
しかし、アプリリアは柔軟に対応できる状況である。
まず、今シーズンここまでのリザルトからすると、アレイシ・エスパルガロとの契約更改は確実だろう(※問題は金額と期間である)。
一方、マヴェリック・ヴィニャーレスに関しては、ヘレス滞在中、『去年、同選手のマネージャーがドゥカティ・プラマックチームにヴィニャーレスを売り込みに行っていた』と言う噂が流れていた。
アプリリア側は、今年のマシンのパフォーマンスの高さを思えば、ヴィニャーレスを放出してリンスを加入させることに抵抗はないだろうし、リンス側はファクトリーを希望するならば、アプリリアが唯一の可能性となるだろう。
★スズキ撤退による、新プライベートチーム参戦の可能性について。
・レオパードレーシングが、スズキ後任としてモトGP参戦する可能性がある。
・また現在、モト2/モト3に参戦している『GasGas』チームにKTMが投資しているため、完全に憶測ではあるが、KTMがプライベートチームをもう1つ結成し、モトGP参戦させる可能性もあるだろう。
・ドルナがモトGPへの24機参戦を維持したいのならば、いずれかのメーカーが名乗りをあげる必要があり、若手ライダー育成を目指すKTMがプライベートチームを増やしたいと思っても不思議はない。
・アプリリアもコンセッション(優遇措置)を失うことが決定しているため、今後のマシン開発に向け、プライベートチームは確実に欲しいはずだ。
・そして、ラズラン・ラザリ率いる『WithU RNF』チームとヤマハのプライベーター契約は今年1年限りであり、現在、VR46チームがドゥカティとの3年契約を破棄し、ヤマハに乗り換えるのではと言う噂も出ている。
(参照サイト:『Gpone』)
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>ミール選手は2019年にモトGP昇格する際、ホンダからのオファーを断り、スズキを選んでいる。
ホンダHRCと仮契約を交わしていたとは思いますが、結局HRC側が本契約への行使をしなかった為に
有効期間が切れて、スズキと交渉・契約成立の流れだった様な。
(ドカがロレンソ放出を決めた事、及びプーチ氏の「レプソルに育成枠は無い!」な名言が有りましたよね)