MotoGP

ストーナー『ドゥカティが容易じゃないのは今や明らか』インタビュー後編

モトGP『ストーナー:タイトルは防衛するのではなく、もう1つ獲得する』




[ 前編はこちら ]

前回のタイトル獲得の翌年は各種トラブルに対処しなければならなかったわけですが、現在のストーナー選手の立場からゆくとまた憂慮すべき事ですよね。
「2008年はマシンの出足が良くなかったんです。シーズン序盤から苦労してしまって。ポンピングブレーキのシステムに問題がどっさりありました。それに加えて、エストリルではマシンからカメラが外れてしまうし、ルマンではエンジンがブロックしてしまってね。2008年終盤は手首が痛かった記憶があります。ただ、はた目にはタイトル防衛が叶わなかったことだけが残ってるんでしょうけど。あんな状態でも、うちは最良のリザルトで終えたんですから。前年の大勝利を繰り返す力は100%あると、皆を納得させながらね。2009年も同じ状況で…ただ、2010年に向けての弁解の余地がなかったことは認めなければなりませんが。マシンも技術スタッフも不足していて、速攻で状況を好転させることはできませんでした。そこそこ程度のリザルトで…でも終盤は何とか切り抜けられたし、みっともないことにもならずに、うちの全力パワーをはっきりさせられましたけどね。」

ウェイン・レイニーがいつもの軽い調子で、一度、世界選手権でチャンピオンになると、その後、なかなか2位には甘んじられなくなるものだと仰ってましたが。
「世界選手権と言うものが完全に変わってくるとは思います。ウェインはずっと模範であったわけで…つまり、誰かの後を追っていたわけじゃない。でも、おそらく、シーズン中にできるだけ多くのレースで勝って、新たな目標を掲げてゆけってことを言いたいんじゃないかなぁ。僕に関して言うなら、世界選手権やレギュレーションを新たな激動が一気に覆い、それが問題になってくるでしょう。もう以前のようにコースに降り、他の選手ら相手に最速タイムを出せば良いってわけにはいかないでしょ。それ以上の多くの事柄についての話になるわけで…純粋に『走る』ってことから核心がそれてしまうわけでね。そう言う面はあるにしても、とにかく自分が追い求めよう…到達しようって言う目標はそのままなわけだし、最終的に叶わなかったとしても、自分のキャリアにおいて獲得してこれた成功の数々をずっと享受してゆけるわけですけどね。」

ストーナー選手のおもな問題点の1つに、頻繁に勝ち続けながらもマシン開発があまりなされてこなかったと言う点がありますが、しかし、ホンダではそうはならないようですね。
「僕が提供する1つ1つのインプットは、チームにとっては上手くやってゆくための刺激になっているんです。ホンダはまだまだ成長してゆこうとしていて、立ち止まってなどいられないでしょう。1000ccが導入され、ホンダにとって新たな道が1つ開けたわけです。新しい刺激がどっさりあり、どんどん作業を前に進めて、この先の長い道のりで出くわす些細な問題点を全部解消しようとしてゆくでしょう。」

2009年のラグーナ・セカ戦は、同シーズンでも一、二を争うほどに気がくじかれるレースだったと思いますが、去年は同じサーキットで有数の好レースを繰り広げていましたね。
「今となっては誰の目にも明らかだと思いますが、ドゥカティ機を駆ってのあのレースはそう容易いなものではありませんでした。精魂込めて走ったけれど、思っていたようには行かなかった。僕としては、さっさとあのレースのことは気にかけないことにしたんです。だから僕的には、もう問題でも何でもありません。」

ロレンソ選手へのあのオーバーテイクは、どのぐらい前から画策していたのですか?
「実は、ほんの数周前からで、厳密にあの瞬間と言うわけではなかったです。チャンスが来たら、ほんの一瞬でも躊躇せず捕らえろって思っていただけでね。ラグーナのコース終盤って、僕は昔から速いんですよ。ドゥカティに乗ってた時でもね。正しくギアを変えてるだけの話なんですが…コースが短いもんですから。その前の何周かの終盤はいつも、同じポイントでホルヘを捕らえることができてたんです。だから、行動を起こすには彼がギア操作でほんのわずかでもミスをしてくれるだけで充分だと思ってました。結局、まさにそう言う風になったわけでね。」

あれがタイトル争いの鍵になったのではと考えられてますが、ストーナー選手ご本人はどう思いますか?
「いいえ。全然、そうは思いません。シーズン中、絶えず流れが変わるポイントはあるもんです。各レースがキーポイントになり得るものだし、ライダーの手腕と言うのは似たような状況で毎回上手く対処してゆけるかどうかにあるわけでしょ。」

[ 完 ]

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年02月27日



じゃ、その2011年のラグーナ・セカのオーバーテイクの映像を付けておきますね。




今年も見ごたえオーバーテイクをヨロシク!!!クリックPrego

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POSTED COMMENT

  1. nav. より:

    なんかKCのコメントがDUCATI批判のような論調に変わってきちゃいましたね。
    政治家みたいな身の変わり様です・・・。

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