MotoGP

ロレンソ:なぜロッシのヤマハ復帰を妨害しなかったのか?


さて、ロッシのヤマハ復帰についてホルヘ・ロレンソ選手が国内外でたっぷり語ってくれてます!
まずは英語インタビューの方から、サクッといきますか!!

『ロレンソ:ヤマハでのロッシとのライバル関係に興奮』

bbc-lorenzo.jpg ★「僕らは2人とも勝利ライダーだし、負けるのは嫌い。
僕らの関係はかなり好転してると思う…多分、今は別々のチームにいるせいかもしれない。チームメイトが彼だとモチベーションが凄く上がる…僕は最初からずっと最高ライダーと組むのが好き。ヴァレンティーノはそのうちの1人。
最初に挑んでくることは僕を倒すことだってことは100%承知している…重要なのは、それがヤマハにとって得になると言うこと。」

★「才能と言うのはずっとあるもので、この2年で消えてなくなるようなもんじゃない…ヴァレンティーノは33才、まだ若い。
僕ら若手ライダーが強くなったのは確かだし、経験も積んで中身も濃くなってきている…でも彼は多くのレースで勝ってきている。僕らはそれに対し敬意を払うべきだし、彼が何者かってことを忘れちゃならない。」

[日本語翻訳:La Chirico / 英語記事:BBC 2012年08月10日記事より抜粋]


このインタビュー記事は、時期的に見て…夏休み中…
テキサスのコーリン・エドワーズのブート・キャンプに行ってた時のなんでしょうね。
ロレンソ本人がFacebookにこんな写真を出しとりましたが

lorenzo-bootcamp.jpg


ちなみに、そのブート・キャンプなんですが、なんでもこの2週間の夏休みはずっとそこでリッキー・カルドゥスと一緒にダートトラックのトレーニングに励んでいたそうでして、スペイン紙『AS』サイト8月15日付けインタビューでも楽しそうに話してました。
30人ほどの大所帯でアットホームな雰囲気…なかにはロレンソ選手のことを知らない参加者もいたそうですが、エドワーズ選手の私設コースの最速記録も0.1秒ほど削ってみたり(他よりもちょっと速めのバイクを貸してもらったと言ってますが)、それから、2人一組になって1時間耐久レースをやった時はカルドゥス選手と組んで2位になったのだとか。


おっと、話がそれてしまった…インタビューでしたね。
で、その同じスペイン『AS』サイトの14日付け記事では、ロレンソ選手がロッシ・ヤマハ復帰についてねっとりと語ってくれてるんですが…
まずは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport』サイトが同インタビュー記事を抜粋してましたんで、さらにその抜粋から。

『ロレンソ:ロッシは励みになる、復帰は妨害しなかった』

gazzetta-lorenzo.jpg ★「(ロッシのヤマハ復帰について)ヴァレンティーノはドゥカティで良い状況になかったし、スピース選手もヤマハで良い状況にはなかった。基本的には、この2人を入れ替えるのは名案。2人の選手にとって興味深い話だと思う。」

★「ヴァレンティーノにとってはヤマハ復帰は再度タイトルを狙う絶好のチャンスだし、僕にとっては、また同じマシンに乗って、彼よりも速いと言うことを証明しなければならない。僕らはオートバイレース史上、最強コンビであり、ヤマハにとって好結果をまた出せたらと思っている。」

★「2年契約の更新をする前に(ロッシ復帰の)可能性があることは聞かされていたし、復帰を妨害はしなかった。理由ですか?メーカーは自由に選手を決められるものだと思うし、ヴァレンティーノの戦闘力が以前のように高まるのなら、僕も厳しい勝負は好きな方。彼のようなチームメイトを持つことは、多分、自分にも恩恵があるんじゃないかと…自分ももっと強くなれるかもしれない。」

★「(ロッシは2010年に、彼かロレンソ選手のどちらかを選ぶようヤマハに言い、その結果、ドゥカティへと移籍したが)僕は誰にも遺恨はない。ヴァレンティーノはコーリン(エドワーズ)と上手くやっていたわけだし、自分を脅かすような若い選手を信用しないのは当然のこと。
今では僕らの関係も和やかなものだし、今後もこのまま続くのでは。いつの日か友達になるって言うのは厳しい…2人とも野心溢れる勝利ライダーだから。摩擦は当然あるだろうけど、レースの出来によると思う…コース上で摩擦があれば、ピットでも影響するでしょう。」

★「(かつてヤマハのピットでは壁を作ったり、各種情報の交換は禁じられていたが)僕は誰ともトラブってないし、ずっと、あの壁のことは馬鹿げてるって思ってた。テレメータに関しては選手間で共有してるもので、禁止できるもんじゃない。僕らは多分、モトGPで一番マスコミ的な選手だろうし、その2人が組むのだから世間の興味は煽るでしょう。」

★「(ロッシはヤマハでまた優勝候補になれるのか?)速い走りとか、マシンを駆って勝つことは、そうそう簡単に忘れるようなもんじゃないでしょう…ただ、この人生、色々と変わるから。34才になるわけだけど、ヴァレンティーノはもうしばらく持ち堪えると思う。」

[日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:La Gazzetta dello Sport 2012年08月14日記事より抜粋]


んで、イタリアサイトが取り上げなかった内容で面白そうなとこを、本家本元の『AS』から拾ってみますと…

『ロレンソ:ロッシ復帰を妨害しなかった』

as-lorenzo.jpg ★「(ロッシは2010年に、彼かロレンソ選手のどちらかを選ぶようヤマハに言いましたよね)当時の彼の立場は理解できます。自分のテリトリーを守らなければならなかったわけで。僕の前は、コーリン(エドワーズ)と上手くやっていたでしょ。コーリンは最速ライダーだけど、あのレベルには達してないから楽だったんでしょう。でも、若い僕がやって来た…コースによっては彼よりも速いね…居心地があまり良くないのは確かだし、ピリピリするのは当然でしょ。人間なら皆、当然持つべき感情だし、それは尊重しなければ。僕的には、ああ言う強いライダーがまたチームメイトになることに関してはノープロブレムです。あらゆるライダーから学ぼうって言う開けたメンタリティのおかげですね。誰だって自分にないものを持ってるわけだしね。」

★「(ラグーナセーカの木曜会見でロッシ選手が去就は未定と言ってたが…)選手と言うのは時には駆け引きを続けなければならない…分かってること全てを話せるもんじゃないですから…利害関係のためにもね。あの段階でヴァレンティーノの去就が決まってたのは確かだろうけど、言わない方が都合が良かったのでしょ。」

★2008年、違うタイヤメーカーを使っていたためピット内に壁を作ったり、テレメータを見せなかったり。翌2009年に同じタイヤになっても続いてましたがと聞かれた時のロレンソ選手の反応。
「(笑)その質問は来ると思ってました。今後も度々されるんだろうなぁ。」

[日本語翻訳:La Chirico / 西語記事:Diario AS 2012年08月14日記事より抜粋]



なんか全体的にですね…訳していても余裕を感じさせるんですよ。本当に落着いていると言うか…
2010年にタイトルを取る前のロレンソ選手って、話しっぷりが年相応じゃないと言うか…
翻訳してると段々、60代ぐらいのどっかの社長みたいな日本語になってきてしまったもんですが…
いや〜本当に変わりましたね。好感度バツグンです。


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POSTED COMMENT

  1. 坂本八 より:

    現役最強ライダーらしい余裕。
    こういう姿には尊敬を感じる。

    グチグチ言って、自分を貶めるKCとは
    人間としての器が違うゎ。

  2. nav. より:

    以前、ガードナーがKCの性格?は親父のせいとかなんとか言ってたコメントがありましたね。
    たくさん苦労してきたみたいだし、その中で親子共々へそ曲がりになっちゃったのかな(笑)
    ホルヘは昨~今シーズンで相当精神力が強くなってますね。頼もしいぜ!2015年頃には是非ともドカでwww

  3. デカ黒 より:

    ロレンソ、応援してますよ。
    2年を待たないで引退に追い込んでください。

  4. machcat より:

    ロレンソはチャンピオンになって器がかなり大きくなりましたね。 自分に自身がみなぎってるしそれをコース上で証明している。

    ロッシの時代が長く続いてましたがロレンソの時代がこれから続く様な気がしますね。 ロッシも気合入れないと・・(^^;;

  5. ken より:

    皆さんに賛成です。ロレンソは思考がとてもシンプル。自分が成し遂げた事にシンプルに自信を持っている。 横柄になるかと思えば昨年のマルコの事故の時のような思慮深い態度。。 ロッシとの心理戦に唯一負けなかっだだけの事はある、

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