『ホンダスーパーカブ90：ロードランナー・コンセプト』
★ロードランナーと名づけられた此のホンダスーパーカブ90をデザインしたのは、台湾の実践大学（Shih Chein University）インダストリアルデザイン学科の学生スーハン（Suhann）さん。「宙を飛び、水に浮かんで時空を飛び回る乗り物」から…つまり、飛行艇からインスピレーションを得たとの事。
★スーハンさんのコメント。
「ロードランナー・コンセプトは卒業制作を発展させたものです。僕はオートバイに情熱を傾けていて…それで制作にあたりそれを基本に据えてみたんですが、まったく新たな物を開発するチャンスにもなりました。ヴィンテージスタイルのバイクを創造したかったのですが、モーターサイクルにありがちな美的価値に追随したくなかったんですよ。それで、時代物の飛行艇のストラクチャーやレイアウトを基本にしたような物を造り上げたんです。」
★飛行艇は通常の飛行機に比べて、視界を確保する為にパイロットの位置が高く設定してある。このスペシャルバイクも同様のコンセプトで、軽量な構造体の強度を保ちつつ、ライダーをチューブフレームの上に引上げた。車台は3つのボリュームから成り、それにより空隙部分が生み出され、視覚的インパクトがより軽快なものになっている。ロードランナーはホンダスーパーカブ90をベースとしており、スーハンさんがオリジナルのままにしたのはエンジンとホイールのみ。シャーシは完全にデザインし直され、カスタム工場『Motor Shows』で製作された。カウルはプラズマ処理をしたアルミ版に木型を使い、手打ちで型出しをし、リベット結合した。ヴィンテージルックを醸し出す為に、ディテールは真鍮や銅に置き換えたりする事になるだろう。また、エンジンも現在は市販の物だが、将来はチューニングされて行くだろう。
（Source：2013年05月03日 Motociclismo記事より抜粋）
