MotoGP

『すぐストーナーを信頼しなかったのが間違いだった』リヴィオ・スッポ


『リヴィオ・スッポ:次の質問に3つ答えて』

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★リヴィオ・スッポ氏(ホンダHRCチームマネージャー)が、先のミザノGPで次の質問に答えた。

【これまでのキャリアで最も素晴らしかった瞬間を3つ】
「2003年バルセロナ戦、ローリス・カピロッシの初優勝ですね。ドゥカティ機での6戦目で…忘れられませんね。それから2007年茂木戦、ケーシー・ストーナーがタイトル獲得を決めた時。(3つ目は)去年のヴァレンシア戦です…フィリップアイランド(マルク・マルケス失格)の後、我々は本当に心配してたんでね。私なんか2週間は寝られなかった。」

【では、最も厳しかった瞬間を3つ】
「去年のフィリップアイランド戦ですね…あれは良くなかった。それから2005年バルセロナ戦、ブリヂストンタイヤを選択したのが100%間違いだったように思われてた時ですね。終盤なんか1ラップ4秒遅れてたから…カルロス(チェカ)もローリス(カピロッシ)もね。ローリスなんかレース後、怒り狂ってね…彼の言う通りだったんですよ。つまり、カワサキはタイヤ交換のためボックスに戻るべきだったんですよ…それに、ブリヂストン1年目の時はムジェッロ戦で破裂してたしね。
一番厳しかったのは…選手が亡くなった時は毎回そうでしたね。カトーが亡くなって、そして、ここミザノではトミザワが…それからマルコ(シモンチェッリ)。かつてエンツォ・フェラーリが“まったくレーサーってやつは…”って言ったのが、頭をよぎってね。あの当時だったら、この仕事はできなかったでしょうね…生き残った選手より、亡くなった選手の方が多かったですからね。自動車レースで…もちろん2輪レースもね。いつだったか、(ジャコモ)アゴスティーニやアンヘル・ニエトと夕食を取っていて…彼らと一緒にいたら鳥肌が立ってきてしまってね。偉大なるチャンピオンであることもさることながら、彼らは生き残ってこれたんですよ。彼らと一緒に走ってきた友人らのほとんどが亡くなってるんですからね。
ここじゃ、あらゆる事が光り輝き華々しいが、ある時、突然、昨夜、冗談を言っていたマルコが、次の日にはもういないんですよ…今でも震えが来ますね。なぜだ、なぜだって問い続けてね。」

【ここまでのキャリアで最も後悔した事を3つ】
「一番は…2005年のブルノで、2006年に向けケーシーと契約しなかった事ですね。あの時、ケーシーはルーチョ・チェッキネッロのところで250ccクラスに参加していて…もう私は気に入ってたんですよ。最強の走りをしていたし…転倒もしてたが、走りはずっと最強だったから。あの頃から、ドゥカティ機は操縦しにくいって事で有名だったんで、うちにとっては賭けのようなものだったんですよ。
ケーシーなら2006年に、去年のマルク(マルケス)同様、ルーキー総合優勝ができたと思ってるんですよ。バロスやビアッジ、ローリス等の古参選手が活躍していた時期に、ヴァレンティーノ(ロッシ)以外で、彼らよりも速いライダーを見つけるのは至難の業だった。セテ・ジベルナウと250ccの若手ライダーだったら、セテの方が確実そうでしたからね。すぐにケーシーを信頼しなかったって事が間違いだったって、今は思いますよ。実際、フィリッポ(注:プレツィオージ、2012年までドゥカティ・ゼネラルでレクターを務める)と組んで以来、良く言ってたんですよ…賭けに出た時は、報くわれてたよなって。他とは大きく異なる選択をした時ですよ…ブリヂストンタイヤ然り、2007年のケーシー契約しかり。ヴァレンティーノ契約や他メーカーのようなシャーシ製作とか…保守的な選択をした時は、見返りはなかったですね。弱小の時はね、無理にでも世間に逆行した選択をすべきなんですよ…さもなくば、大手相手に苦戦する事になるでしょ。
この他の後悔と言えば、個人的な事の方で…妻や娘との時間があまりなく…今もないですね。父をあまりレースに来させなかった事とか…もう亡くなってしまったんですよ。」

【生で見た最強選手を3名】
「デビュー順に言うと…ヴァレンティーノ、ケーシー、マルクですね。」

【底意地の悪い選手を3名】
「ケーシーは接触戦ではまったく底意地が悪くなかった…本当にアングロサクソン系ですよ。だから、あまりアグレッシブではありませんね。ヴァレンティーノ、マルク、ローリス(カピロッシ)ってところかなぁ…ローリスには気違いじみた迫力がありましたね。」

【現在、モトGPクラスに参戦していて、マルク&ダニ以外でチームに欲しいと思うライダーを3名】
「最強は、当然、ホルヘ(ロレンソ)、ヴァレンティーノ、ドヴィツィオーゾでしょう。」

【モトGPクラスに参戦していない注目の若手ライダーを3名】
「ジャック・ミラー、エネア・バスティアニーニ、マーヴェリック・ヴィニャーレス。」

【マルク・マルケスが特別なライダーである理由を3つ】
「まず、あの性格。ポジティブなところ、楽天的なところは周囲にも伝染するし…本人も生きやすいでしょ。
ああ言う性格じゃなかったら…去年のフィリップアイランドみたいな事があったら、絶対にヴァレンシアでタイトルを取る事はできなかったでしょうね。ヴァレンシアGPではかなり腹を立てて、トラブルを引き起してたかもしれないですね。やはり、あれは恐ろしい才能ですよ。
それから自分の周囲に人を引き付ける能力かな。」

【3年後は、どうしてる?】
「道理からすれば、このままやってるでしょう…早々に日本人から追い出されず、健康にも問題がなかったらね。」

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2014年09月12日Redbull.com記事参照)



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POSTED COMMENT

  1. motobeatle より:

    すばらしいインタビューです。
    人に歴史あり。
    ちょっと感動しました。

  2. ・v・ より:

    気違いじみた迫力かあ、原田事件も納得ですね。

  3. shulashushushu より:

    2週間寝られなかったってのは本当でしょうね。
    個人的な経験ですが、心因性のストレスで1ヶ月どんなに寝ようとしても90分~3時間程度しか睡眠できなかったので。
    今年もマルケスは後半悪い意味での番狂わせ多いから、最高責任者は大変だなぁ…

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