怒クラッチロー『ブラドルのせいでカーボン製スイングアームが先延ばしになった』2018ブルノGP

『クラッチロー：ブラドルのせいでカーボン製スイングアームが先延ばしになった』

★カル・クラッチローは何ヶ月も前からカーボン製の新スイングアームの使用を要求しており、8月6日（月）のブルノテストで試せるはずだった。

★ところが、ステファン・ブラドル（ホンダ・テストライダー）が5日（日）のモトGP決勝戦で同スイングアームを搭載したマシンに乗り、第1ラップでヴィニャーレスおよびスミス選手を巻き込んで転倒リタイヤとなり、マシンも損壊してしまった。

★同転倒事故はFIMのコミッションにより調査されたが、特に処罰などは下されなかった。

★なお、深刻なケガはなかったものの、用心のためブラドルテストライダーとヴィニャーレス選手は6日のテストは不参加となった。

★クラッチロー選手のコメント。

「僕とマルク（マルケス）のマシンは1ヶ所しか違いがないんすよ（※スイングアームがマルケス選手はカーボン製、クラッチロー選手はアルミニウム製）。そこが大きな違い（※リアタイヤの保ち）になってるんじゃないのかなぁ。
ブラドルは何が起きたのか覚えてないって言ってるけど、こっちの目から見たらね、あれは完全にコントロール不能状態だったんすよ。実際、イン側から芝に乗り上げて行こうとしてたでしょ。イン側にタイヤ跡が残ってるから。転倒したとこに赤い跡がね。
正直に言えば、あれは酷い操縦だったわけで…ブラッドリー（スミス）を転倒させてしまったんだから…今週末、そして1年を通して懸命に作業してきたって言うのにね。あと、ヴィニャーレスのことも転倒させて…タイトル争いをしてる選手だろうが。
ブラドルは前にもこう言うことをしてるし、絶対にまたしでかすでしょ。単純に良いレースをして、ホンダのために適切なデータを集めるだけで良かったってのに。
とにかく、がっかりっすよ。なんか壊してしまったわけでしょ…僕が使えるかもしれなかったものなのに（※カーボン製スイングアームを指している）。
まぁ、ワイルドカード参戦を提供されるってのはけっこうなことなんだろうけど、でも、ケーシー（ストーナー）みたいなのもいるし。ドゥカティでテストライダーをやってても、レース参戦には興味がないじゃないっすか。そこなんすよ。結局、ワイルドカードで出てくるってことは、仕事のオファーを期待してるってことでしょ。」

★ブラドル選手らの多重クラッシュは映像がないが、ブラドル選手は次のように話している。

「フロントタイヤが滑ってしまい…僕に責任がないわけではないです。
レースディレクションには映像がなく、オンボードカメラの映像もありませんでした。（巻き込んでしまった）選手らやチーム責任者の方々と話しをしました。誰にもケガがなかったと言うことで、神に感謝してます。
でも、皆、がっかりしていて…僕もです。僕の責任だけど、でも、100％ではありません。充分なスペースが空けられていなかったんですから。
ザクセンリンク戦の第1ラップでも似たような事故が起きていたじゃないですか。第3コーナーでポル・エスパルガロとナカガミ、イアンノーネの事故です。こう言うのはレースでよく起きる事故だから。
こう言う風に起きてしまい残念に思ってます。テストライダーとしてはモトGPレースに出られるチャンスなんて、そうそうありませんから。でも、これはレース事故なんですよ。」

★なお、クラッチロー選手は6日のブルのテストで新フロントフォーク（今のところ使用せず）と、電制システム関係の改良マテリアルを試した。また、次のオーストリア戦でカーボン製スイングアームを使用できる模様。

（2018年08月07日『Corse di moto』記事参照）

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