『ズィーレンベルグ:モルビデッリよ、旧式ライディングスタイルを変えるべし』
★8月21日(日)、オーストリアGP決勝戦でフランコ・モルビデッリ(27才、ヤマハファクトリー)が転倒リタイアした。
★モルビデッリ選手は、現在、総合19位(26ポイント)であり、今シーズンここまでの最高リザルトは7位(インドネシアGP)である。
★チームメイトのファビオ・クアルタラロー選手は総合首位(200ポイント)に就いているため、モルビデッリ選手の不調ぶりは大きな謎となっている。
★ウィルコ・ズィーレンベルグ氏(ヤマハWithU RNFチームマネージャー)が次のように話した。
【フランコ・モルビデッリがかなり苦戦しているが…】
「2020年にミシュランがリアタイヤのカーカスを変えてから、バンクした際のグリップが変わってしまったんですよ。
深いバンクができなくなってしまったんです…最大バンク角だとタイヤの温度が微妙に上がってしまうもんですから。
フランコやドヴィは、マシンをけっこう深く倒すじゃないですか…他の選手らのように、マシンから大きく身体を突き出しもしないしね。
多分、そのせいで2人とも苦戦してるんじゃないかと思うんですよ。とは言え、やはり、大きな謎なんですけどね。」
【しかし、その新カーカスのリアタイヤが導入された2020年と言えば、モルビデッリ選手が総合2位だった年だが…】
「ただ、現在のうちのマシンは2020年版とは異なりますからね。
フランコは2021年5月ヘレス戦で表彰台を獲得し、けっこう順調に進んでいたんですが…その後、膝を負傷してしまったんですよ。それ以降、本来のレベルの走りができなくなってしまってね。
現在は完治しているものの、いまだ苦戦しているものだから…私としても謎なんですよね。
おそらく、彼のライディングスタイルが現在のマシンに合っていないのでしょうね。」
(※ちなみに、モルビデッリ選手は2020年に2019年版マシンを使用していた。2021年序盤は2020年版に乗り、膝の負傷から復帰した同年9月より最新版に乗っている。)
【好結果を出しているクアルタラロー選手は、タイヤがオーバーヒートしやすいコーナリングで速い走りをし、バンクも浅めだが…】
「そのお陰で、他の選手のような問題が出ないんですよ。ファビオのチームメイトらは、皆、ライディングスタイルが少し旧式なんですよね…強いブレーキングで、ブレーキを引いたままコーナーに進入していくでしょ。
ファビオはマシンが起きている状態ででブレーキをかけ、ブレーキを緩めて曲がって行くんですよ。各コーナーでそうやってるんですが、時速1〜2km速いんです。
まぁ、もって生まれた才能と、あと、あの身長のおかげだと思います…上背があり、マシンを上手くコントロール出来ているし、各段階でリアタイヤのトラクションを維持できるんですよ。」
【モルビデッリ選手はライディングスタイルの問題について、なんと言っているの?】
「ファビオの走り方で25周回を完走するのは無理だと言ってます。1周ぐらいなら、ファビオの後ろを付いて走れるものの、それ以上は無理だとね。
フランコのスタイルじゃないんですよ。ファビオだって、長年の積み重ねの中で身につけてきたスタイルなんですからね。今は、それがヤマハ機と完璧にマッチしているわけです。」
【ちなみに、ドヴィツィオーゾ選手の方は…】
「ドゥカティ機で強い走りをするために、ドヴィは色々と合わせるようにしていたのでしょ…ドゥカティ機を徹底活用するには有効だったが、他のマシンには通用しないんですよ。
ホルヘ・ロレンソもそうだったじゃないですか…ドゥカティ機で勝てるようになるまでに1年以上かかり、その後、ホンダに移ったら、もうお手上げ状態だったでしょ。
マシンが酷いからじゃなく、操縦の仕方が違うからなんですよ。また学び直さなければならず…とは言え、ここまでレベルが高くなってしまうと、けっこう時間がかかりますからね。
アレイシ・エスパルガロなんか、アプリリア機をあそこまで乗りこなせるなんて誰も思ってなかったじゃないですか…とにかく、マシンの乗り換えと言うのは、時間がかかるんですよ。
ドヴィもそうだが…今は諸々がどんどん難しくなってるんです。」
(参照サイト:『Moto.it』)
(Photo:Instagram)
モルビデッリの気力が少し萎えてきた…?って話は、note『2022 ブリティッシュGPまとめ』でどうぞ!
タイヤとの相性は解っていても、どう出力していくか解りませんでしたが…このインタビューとても解りやすいと思います。
何気なくアレイシをディりつつ、モルビデッリはタイヤ性能の変更、M1の型遅れと最新機の違い、膝も含めたフィジカル面の問題と。
これだけ材料が揃うと何から手を付けるというか、もう無理じゃね?
話し合って契約解除したほうが双方にとって幸せだと思う。
もっともらしい事(多分当たってる)言ってるけど
そういうピンポイントの特殊な乗り方しないと欧州勢に太刀打ちできないバイクって事に関してはだんまりかな?
話は変わるがウィルコはRNFと一緒にアプリリアに行くのかそれともヤマハに残るのかどうなんだろうね、個人的にはヤマハに留まって欲しい。
ケガの影響が大きいんじゃないの?旧型新型とかの違いはあるにせよ、ここまで結果が出せないのはマシン特性とかってレベルじゃないと思うけど。ただ来年のヤマハは二台体制なんだから、ここまで結果を出せないライダーを雇ってる余裕はないと思うけどな。これが新人とか若手なら別だけどモルビデリはそうじゃないしな。
バレ氏も19年型で表彰台に乗れていたから
リアのトラクションの問題はあったにせよまだ良いフレームだったのでしょう。
22年型は明らかに立ち上がりで置いてかれてますので、ファビオ氏は特殊な乗り方なのでしょう。
先行車がいる時は少し距離取ってコーナーリングして立ち上がり良くしてますしね。
特殊な乗り方どころか王道なんじゃないですか?
コーナリング前にブレーキ終えて曲がるって
それを本人がmoto3走りというほど突き詰めてるから恐ろしくてみんな真似できないだけで
王道と言えば王道ですが、あのレベルのレースラップでそれを繰り返してこなしているのが凄いところですね。
テストラップでいいから一度KCに乗ってコメントしてほしい。。。
ゼーレンベルグ氏はRNFからの視点だけど、ではフォルカーダ氏が就いたらどんなパフォーマンスになっただろう でも隣は実質ロッシチームだし元のさやになっただけなのにねぇ 単純に予算つけれなかっただけにも思う
>マシンが起きている状態ででブレーキをかけ、ブレーキを緩めて曲がって行く
それって逆にちょっと昔のセオリーでしたよね
90年代はそれが基本だったように思う
ただ、ファビオがやってる事とあの当時の走り方、言葉にすると一緒でも実際は全く別物なのかもしれませんがね
結局これは何故かって身長なんだよなーって言う
ファビオのコーナーリングアプローチに合わせたバイクならそうなるよねって言う
下手したら、これがロッシの遺産なのかもしれない
って思ったり
ロッシとファビオって似てるよね
この指摘は正しいでしょ
上手い人速い人を見習うっていうのは
ヤマハ機を一番上手く扱ってるクアルタラロを見習うのは正しい