MotoGP

スッポ『マルケスは順調にドゥカティ機に適応できているのか?』

『スッポ:マルケスは順調にドゥカティ機に適応できているのか?』

★4月6日、リヴィオ・スッポ氏(モトGPチームマネージャーを経て、現在はモト2チームのコンサルタント)が、伊サイト『In Sella』のインタビューで次のように話した。

【ポルティマオ決勝戦のバニャイアvsマルケス接触転倒について、どう思う?】
「レースインシデントですよね…両選手の責任は五分五分ってとこでしょ。まぁ、ペッコ(バニャイア)の方が若干上かな。
事故自体は、去年のペッコとヴィニャーレスのものに似てますよね…ああした状況になると、ペッコは少し我を忘れてしまうようで…もう少し待てば良いものを、速攻で抜こうとして…こうした事態になりかねないんですよ。
マルクのオーバーテイクは特殊なものではなかったように思いますけどね…私が知る限り、隙があれば速攻で抜き返すタイプなのだし。
もちろん、ペッコの方は(マルケスが)やや膨らんだと見たわけだが…とにかく、両選手共、おかしなことはしてないでしょ。」

【今後、ドゥカティ内の力バランスが変わると思う?】
「思いませんね。マルクが速攻で強い走りをすることは、おそらく、皆、分かってたでしょう。
だから、何も変わらないと思いますよ。」

【バニャイア選手にとって、マルケス選手が大きな脅威になってきたと思う?】
「それはないでしょう…ペッコはカタール開幕戦を強い走りでスタートさせ、ポルトガルも土曜日は速かったですからね。
自分が有利であれ不利であれ、プレッシャーを上手くコントロールできるってところを充分に見せてるでしょ。
まぁ、タイトル争いについて話すのは、まだ時期尚早でしょうけどね。」

【まだ2GP目だが…マルケス選手は順調にドゥカティ機を乗りこなせるようになってると思う?】
「別メーカーのマシンに11年間乗っていたってことはともかく、マルクが最新エアロダイナミクスを搭載したマシンに乗るのは初めてだってことを考慮すべきでしょうね。
とにかく、大きな違いがあるのだから…まぁ、ドゥカティ機に馴染んではきてますよ。これまで乗り慣れていた『従来機』とは挙動の異なるマシンにね。
カタール決勝では(首位と)約3秒差で、ポルトガルでは(転倒するまで)上位にいたじゃないですか。文句のつけようはないでしょうね。」

【次はマルケス選手の十八番トラックことオースティンだが…】
「自分の庭みたいなもんでしょうからね…強い走りをするだろうと、誰もが期待してるでしょ。
まぁ、得意の左回りコースならば、もうドゥカティ機でも優勝を狙えるのかどうか…見ものなんじゃないんですか。
マルクほどの選手ならば、以前はどこでも優勝できるって感じだったでしょ。ただ、もう数年前のような若手選手ではないですからね。今は新マシンに乗り、チーフメカニックも変わってるわけだし。
サンティ(エルナンデス、ホンダ時代のチーフメカニック)とのような、『阿吽の呼吸』はないわけだから。
もう少し時間が必要でしょう…とは言え、かなり上手くやってはいますけどね。」

★スッポ氏のモトGPキャリアは以下のとおり。

1999年よりドゥカティのマーケティング・ディレクターを務め、ケーシー・ストーナーのタイトル獲得を支える。
2010年にホンダHRCに移籍し、マーケティング&コミュニケーションマネージャーに就き、2013年から2017年末に辞めるまではチームマネージャーも兼任。この間、ストーナー元選手やマルク・マルケスのタイトル獲得を支える。
2018年以降、モトGP業界から離れ、電動マウンテンバイクの開発に携わる。
2022年2月、スズキのチームマネージャーに就任するものの、同年5月にスズキがシーズン末の撤退を表明。
2024年より、モト2チーム『Italtrans』のレーシングコンサルタントを務めている。

(参照サイト:『In Sella』)
(Photo:Instagram

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

 

ITATWAGP | イタたわGP