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富沢選手、検死が明かす真実

引き続き、9月5日、イタリアで開催されていたオートバイレース世界選手権モト2クラスのレース中に亡くなった富沢祥也選手の続報をご紹介いたします。

リミニ 『富沢選手、解剖により死因は胸郭圧迫』

9月5日にミザノ・サーキット(リミニ)で開催されていたサンマリノGPモト2クラスのレース中に死亡した、富沢祥也選手(19才)の司法解剖が行われた。
司法解剖による検死の結果、富沢選手の死因は胸郭が押し潰されたことによる心肺圧迫であることが判明した。
富沢選手の遺体は当初からの遺族の希望通り、日本へと運ばれることとなる。なお、遺族は弁護士等を任命する意向はなく、一刻も早く帰国し葬儀を執り行うことを希望している。

なお、検死結果から、富沢選手が死亡したのは胸郭への衝撃直後であったことが推定できる。
コース上でと言うこととなる。
なぜ救急車がコース内まで入ってこなかったかと言う事実を、この結果が雄弁に語っている。つまり、医師らは富沢選手の死亡を確認しえたと言うことだ。モトGPレースのスタート前に死亡を確認できたと言うこととなるのだ。
レース後にホルヘ・ロレンソ選手が「亡くなっていたことは、みんな知っていた。」と洩らしていたように。

また、過失致傷罪でアレックス・デ・アンジェリス選手(イタリア出身)と共に取調べを受けていたスコット・レディング選手(アメリカ出身、ルーカ・ブルジョーニ弁護士が担当)が未成年者であるため、調書はリミニ検察局よりボローニャ少年裁判所へと送られた。

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Il Messaggero 2010年9月8日

なお、9日付の『La Repubblica』紙に掲載されたFMI(伊オートバイ協会)からの見解は以下のとおりです。

《ミザノ・サーキットのコースは基準を満たしており、非常に高レベルな安全対策が施されている。
今回の事故直後、負傷した選手は速やかにコース上の安全箇所に移動させられており、医療スタッフが迅速に適切な措置をとることが可能であった。救急車も負傷選手をサーキット内の医療センターに搬送すべく待機しており、また、同センターは国内でも最新設備を整えた施設である。
事故後、コースのアスファルト上の破損物は早急に除去されており、レースが中断されたとしても走行中の選手らの安全性が変わることはなく、むしろ、救急車の到着を待って救命作業を遅延させるだけであったと思われる。
また、モーターサイクル・スポーツとは危険なものであり、関係者以外も含む全員がそれを自覚しなければならない。
レースにおける安全性を向上させる努力は継続されており、驚異的な結果をもたらしてきた。これまでにはコース上に重要な処置が施されており、緩衝地帯のめざましい拡張、縁石の改善、縁石沿いの通称『人工芝』の導入等がなされてきている。
サーキット管理本部および全医療スタッフ、レース管理本部には、ここに全幅の敬意と相互援助の意を払い、また、今回の事故に関する措置は模範的なものであったとする。
このような不運に対し執拗に責め立てることは無意味なことであり、厳かな沈黙でもって亡き選手を送ることが最良である。》

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POSTED COMMENT

  1. shin1x1 より:

    こんにちは。
    富沢選手関連の記事、とても参考になります。

    ところで本エントリの写真が加藤選手のものになっているのですが、
    これは意図しているものでしょうか?

    エントリの内容には加藤選手が触れられていないので、間違いかと思い指摘させて頂きました。

  2. shin1x1 より:

    こんにちは。
    富沢選手関連の記事、とても参考になります。

    ところで本エントリの写真が加藤選手のものになっているのですが、
    これは意図しているものでしょうか?

    エントリの内容には加藤選手が触れられていないので、間違いかと思い指摘させて頂きました。

  3. machcat より:

    FMIの見解は呆れるレベルですね。 負傷者が意思表示も出来ないレベルの事故でレースを続ける理由なんてありません。 もし本気で言ってるのなら頭オカシイですよ。

    「救急車の到着を待って救命作業を遅延させるだけであったと思われる。」

    意味が全く判りません。 救急車で救命活動止めるのがミサノの医療マーシャルのスタイルなんでしょうか? 現地の限られた機材よりご自慢の医療センターに運ぶほうがはるかに救命の可能性は高いのに。

  4. machcat より:

    FMIの見解は呆れるレベルですね。 負傷者が意思表示も出来ないレベルの事故でレースを続ける理由なんてありません。 もし本気で言ってるのなら頭オカシイですよ。

    「救急車の到着を待って救命作業を遅延させるだけであったと思われる。」

    意味が全く判りません。 救急車で救命活動止めるのがミサノの医療マーシャルのスタイルなんでしょうか? 現地の限られた機材よりご自慢の医療センターに運ぶほうがはるかに救命の可能性は高いのに。

  5. machcat より:

    あ、読み返さないで書いちゃったので訂正・・(^^;;

    救急車で救命活動止めるのが

    救急車が到着するまで救命活動止めるのが

  6. machcat より:

    あ、読み返さないで書いちゃったので訂正・・(^^;;

    救急車で救命活動止めるのが

    救急車が到着するまで救命活動止めるのが

  7. chirico より:

    shin1x1様、コメントおよびご指摘を有難うございます。早速、差し替えました。

    私も変だなと思いつつも、一応、オリジナル記事の写真をそのまま使っておりました。
    でも、やっぱり変ですよね。確かに記事内では加藤選手には触れていないので…

  8. chirico より:

    shin1x1様、コメントおよびご指摘を有難うございます。早速、差し替えました。

    私も変だなと思いつつも、一応、オリジナル記事の写真をそのまま使っておりました。
    でも、やっぱり変ですよね。確かに記事内では加藤選手には触れていないので…

  9. Piccolo より:

    Cchiricoさん、今晩は。
    まったく、Il Messaggero も新聞社なんだからしっかりしてもらわないと困りますよね。 
    通訳の方、ありがとうございます。
    レッドフラッグについて違う側面から個人的意見を書かせてもらいます。
    コントロールタワーでは富沢選手が重篤な状態で有ることはモニターで判断できたはずです。
    走行車輌を直ちに減速させ安全を確保する為にレッドフラッグは必要だったと思います。
    イエローでは、少しマージン作るのとポジションに注意するだけで減速しないに等しいです。 
    但し、レッドフラッグが救護活動の時間が短縮できたかどうかは、わかりません。
    また、マーシャルの対応が特別遅かったとも思っていません。
    2輪の場合、4輪と違いラジオ(インカム)が無いので全てのライダーに情報が伝わるのに時間が掛かります。
    特に今回の場合は台数も多くコース上がクリアになる様に誘導するには時間が必要だったでしょう。
    コース内へ救急車が入る場合は当然、レーシングスピードの車輌がいない事を確認します。
    (セフティーカーの様に走行性能が無いし、ショートカットする時もあるので基本全車停止と思います。)  
    私自身もレース中、練習走行等で何度かレッドフラッグの経験が有るのですが、大抵の場合、徐行してピットに戻ります。
    場合によっては倒れたままの選手を2回見る事になります。
    ですから、コース外沿道、運搬路等から医務室への搬送するのが速やかなことも考えられます。
    確かに、FMIは苦し紛れに、こじつけしてるとは思います。
    でも、今回が重症事故であれば裁定は疑問視されなかったにでしょう。
    また、走る側の立場から見た場合、見通しの良い場所でレコードライン上からは少し離れてたので走行可能だったと思います。
    毎年、MFJ、FIM、JAF、FIA、その他各国の公式サーキットや公式イベントで2輪だけでも40~50人以上の方が亡くなっています。
    4輪ドライバーもほぼ同数ですが4輪の場合は観客やマーシャルが巻き込まれるケースが多く更に多いのです。
    これが華やかさの裏にある、モータースポーツの実情です。
    長文で申し訳ありません。

  10. Piccolo より:

    Cchiricoさん、今晩は。
    まったく、Il Messaggero も新聞社なんだからしっかりしてもらわないと困りますよね。 
    通訳の方、ありがとうございます。
    レッドフラッグについて違う側面から個人的意見を書かせてもらいます。
    コントロールタワーでは富沢選手が重篤な状態で有ることはモニターで判断できたはずです。
    走行車輌を直ちに減速させ安全を確保する為にレッドフラッグは必要だったと思います。
    イエローでは、少しマージン作るのとポジションに注意するだけで減速しないに等しいです。 
    但し、レッドフラッグが救護活動の時間が短縮できたかどうかは、わかりません。
    また、マーシャルの対応が特別遅かったとも思っていません。
    2輪の場合、4輪と違いラジオ(インカム)が無いので全てのライダーに情報が伝わるのに時間が掛かります。
    特に今回の場合は台数も多くコース上がクリアになる様に誘導するには時間が必要だったでしょう。
    コース内へ救急車が入る場合は当然、レーシングスピードの車輌がいない事を確認します。
    (セフティーカーの様に走行性能が無いし、ショートカットする時もあるので基本全車停止と思います。)  
    私自身もレース中、練習走行等で何度かレッドフラッグの経験が有るのですが、大抵の場合、徐行してピットに戻ります。
    場合によっては倒れたままの選手を2回見る事になります。
    ですから、コース外沿道、運搬路等から医務室への搬送するのが速やかなことも考えられます。
    確かに、FMIは苦し紛れに、こじつけしてるとは思います。
    でも、今回が重症事故であれば裁定は疑問視されなかったにでしょう。
    また、走る側の立場から見た場合、見通しの良い場所でレコードライン上からは少し離れてたので走行可能だったと思います。
    毎年、MFJ、FIM、JAF、FIA、その他各国の公式サーキットや公式イベントで2輪だけでも40~50人以上の方が亡くなっています。
    4輪ドライバーもほぼ同数ですが4輪の場合は観客やマーシャルが巻き込まれるケースが多く更に多いのです。
    これが華やかさの裏にある、モータースポーツの実情です。
    長文で申し訳ありません。

  11. chirico より:

    machcat、Piccoloさん、コメントを有り難うございます。

    1週間、イタリア紙の記事をご紹介し続け、各紙の報道姿勢に疑問を感じ始めています。
    購読部数1位の右派系新聞は、当初より控えめ過ぎる報道姿勢で、事故発生〜死亡までを事務的に伝えただけ。
    購読部数2位の左派系新聞は、当初より過激なまでの批判姿勢で、大げさな表現も目立ち、私個人としては翻訳紹介する気にはなれませんでした。
    購読部数3位左派系新聞は、当初より客観的な報道を詳しく続け当ブログで紹介しているのも大方がこちらの記事です。

    さて、それで不思議なのが、検死結果の公表について2位紙は触れたものの、3位紙がまったく報道しないのです。
    (1位紙に関しては、最初の事務的記事以外の報道はありません)
    時を同じくして、例のFMIの見解声明の公表があったわけでして…
    大勢にならい各紙報道が自粛された…と言うことなのか…。
    ただ、民意の方は、イタリア大手スポーツ紙のアンケート調査では70%以上が「レースは中断すべきだった」と回答してはいるのですが。

  12. chirico より:

    machcat、Piccoloさん、コメントを有り難うございます。

    1週間、イタリア紙の記事をご紹介し続け、各紙の報道姿勢に疑問を感じ始めています。
    購読部数1位の右派系新聞は、当初より控えめ過ぎる報道姿勢で、事故発生〜死亡までを事務的に伝えただけ。
    購読部数2位の左派系新聞は、当初より過激なまでの批判姿勢で、大げさな表現も目立ち、私個人としては翻訳紹介する気にはなれませんでした。
    購読部数3位左派系新聞は、当初より客観的な報道を詳しく続け当ブログで紹介しているのも大方がこちらの記事です。

    さて、それで不思議なのが、検死結果の公表について2位紙は触れたものの、3位紙がまったく報道しないのです。
    (1位紙に関しては、最初の事務的記事以外の報道はありません)
    時を同じくして、例のFMIの見解声明の公表があったわけでして…
    大勢にならい各紙報道が自粛された…と言うことなのか…。
    ただ、民意の方は、イタリア大手スポーツ紙のアンケート調査では70%以上が「レースは中断すべきだった」と回答してはいるのですが。

  13. Piccolo より:

    アレックス・デ・アンジェリス選手と関係者、チームへの配慮も有るかと思います
    地元ですし、不起訴も確定したみたいですから、深追いする必要もないかと。
    ANSAでは触れてるようですね。

  14. Piccolo より:

    アレックス・デ・アンジェリス選手と関係者、チームへの配慮も有るかと思います
    地元ですし、不起訴も確定したみたいですから、深追いする必要もないかと。
    ANSAでは触れてるようですね。

  15. chirico より:

    Piccoloさん、再度のコメントありがとうございます。

    そう、その配慮なんですが、『配慮のために沈黙する』よりは『配慮していると言うことを主張する』姿勢の方が強いように思えるんですよ、ここイタリアでは。
    だから『書かない』とか『急に書かなくなる』って言うとね…どこかから圧力がかかっているのかなぁ等と邪推してしまうんですよ。

  16. chirico より:

    Piccoloさん、再度のコメントありがとうございます。

    そう、その配慮なんですが、『配慮のために沈黙する』よりは『配慮していると言うことを主張する』姿勢の方が強いように思えるんですよ、ここイタリアでは。
    だから『書かない』とか『急に書かなくなる』って言うとね…どこかから圧力がかかっているのかなぁ等と邪推してしまうんですよ。

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