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映画におけるベスパ伝説

イタリアのスクーターと言えば、スズメバチの意を持つ『ヴェスパ』でしょうか。
1946年、市場に登場して以来、イタリアでは変わらず愛され続け、各町に『ヴェスパ・サークル』なるものがあるようで、歴代物の名車から新車までが乗り集っては最後に広場に終結して愛車のお披露目会をやっております。
さて、そのヴェスパ、映画界でもなかなかの役者のようですぞ。

イタリア 『映画におけるヴェスパ伝説』




ナンニ・モレッティは『親愛なる日記』の中で使っている。フェッロアゴストの祭日(8月15日)の人っ子1人いないローマの町中をジグザグに走り回っていた。
『ローマの休日』ではグレゴリー・ペックがオードリー・ヘップバーンを後ろに乗せ、サン・ピエトロ大聖堂などローマの町中をドライブ。
マット・ディモンの『リプリー』から、101匹わんちゃんの続編『102』まで、数多くの映画の中でヴェスパは主役級の出演を果している。



まずは1950年、ベスパが発売されてから僅か4年後にルチアーノ・エンメル監督の『8月の日曜日』でスクリーン・デビューを遂げた。
2004年『アルフィー』ではジュード・ロウが、このピアッジョ社の2輪にまたがりマンハッタンの町中を駆け回り、観客を虜にしているのだ。
ニコール・キッドマンのヴェスパは黄色だった。シドニー・ポラック監督の『ザ・インタープリター』でNYの通りを横切っている。




あらゆる場面にはまり、ポップで、けっこう風変わりなキャラ。アイロニーまで漂わせる。
今やヴェスパは映画スターとしてのキャリアを誇りつつ、悪戯っ気のある優雅さを象徴するステイタスになっているのだ。
現在、トスカーナのポンテデーラの町にあるピアッジョ博物館で『ヴェスパ&シネマ展』が開催されているのだが(来年1月15日まで。詳しくは lavespaeilcinema.it )、ピアッジョ・グループ代表を務めるロベルト・コラニンノ氏は次のように説明している。
「映画や広告、写真、ちらし等の間を巡って歩く旅のようなもの。比類なき伝説を真ん中に据えての旅ですね。」
同展では、マルチェッロ・マストロヤンニからヴィルナ・リージ、ラクエル・ウェルチ、ウルスラ・アンドレス、ヘンリー・フォンダ、ゲーリー・クーパー、アンソニー・パーキンス、ジャン・ポール・ベルモンド、ミラ・ジョヴォヴィッチ、エディ・マーフィー、オーウェン・ウィルソン、ジェラール・ドパルデューらの銀幕のスターと共に写る、我らがヴェスパの姿が見られるのだ。




名作映画のちらし類も、フェデリコ・フェリーニ、マリオ・モニチェッリ、ディーノ・リージ、ワイラー、ヒッチコック監督作品から、近年のジョージ・クルーニーのスリラー映画『The American』までと幅広く取り揃えている。
映画史上に残る名作から200枚以上の写真展示や有名作品の上映と、『ヴェスパ&シネマ展』では半世紀以上もの夢を乗せたヴェスパが駆け巡るのである。


(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事: La Repubblica 2010年11月29日



…と言うわけで、
本家『イタたわ』の方に載せづらかった
マニアック記事なんぞを
載せていきたいな〜と思っております。
前途を祝して、ご祝儀クリックPrego

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