V.ロッシ：メランドリが了解するなら後2年ドゥカティに乗る（笑）

モトGP『ドゥカティには、もう2年』

前半10戦を終え、残り8戦。ブルノGPと言えば常に後半戦の始まりだが、今回は決定的と言ってもいいだろう。現在、ストーナー選手とロレンソ選手の差がわずか20ポイントながら、前半戦の経過を分析するならば明白だ。あらゆる点においてストーナー選手の方が上回っている。優勝回数はストーナー選手5回に対しロレンソ選手2回。表彰台回数は9回対7回、PP獲得回数が6回対2回、ファーストローからのスタートが9回対7回、レース中にトップを走った周回数もストーナー選手の方が上である。
しかし当然のことながらロレンソ選手は依然と機嫌良く、
「僕らは競り合ってますよ。互いに全コースで良いレースができるでしょうね。もちろんタイトル防衛を望むには、断固としてストーナー選手の前に出なければなりませんけどね。」と。

プレスカンファレンスでは並んで座った二人共、2週間のバカンスを終えたばかりには見えず、ロレンソ選手の方は肌も真っ白なままながらも、
「休暇を過ごしていました。心配事は完全に振り払いましたよ。マシンのこともレースのことも全然考えませんでした。」と話していた。

ロッシ『目標はトップ陣に近づくこと』
ちょっとでも日焼けしていたのは、唯一、ヴァレンティーノ・ロッシ選手ぐらいだろう。次のように明かしている。
「僕にとっては非常に厳しいシーズンです。優勝を目指して戦えないだけじゃなく、表彰台さえ叶わないんですから。頑張らなければね。ドゥカティで少なくとも後2年走らなければならないんですから。実のところ、かなり充電しましたよ。休暇のおかげで失意の念を消せました。本音を言うなら、GP11.1機でならもっとトップ陣に近づけるって思ってたんですよ。これから一仕事頑張らなければって分かってますから。ラグーナセーカ戦後、フィリッポ（編集部注：ドゥカティのプレツィオージ・チーフエンジニア）とかなり煮詰めて話し合ったんです。どの辺に手を入れてもらう必要があるかを説明しておきました。僕の話は聞いてくれましたが、どう言う風に解決するかは分かりません。重要な作業が必要なのは確かだし、フィリッポは僕は他のドゥカティ選手らと一緒に勝てるマシンを作ろうとやる気満々ですしね。ただ残念なのは、現在のレギュレーションだとポイント差を縮めるのはますます難しいかな。目標はトップ陣との差を縮めることです。」

そしてロッシ選手は自身の将来について…マルコ・メランドリ選手が “2012年にロッシはホンダに乗りたがっている”と広めた噂について、次のようにジョークでかわした。
「メランドリ選手が “チーム・グレジーニでは僕のためのホンダのマシンが用意されてる”なんて言ってたって、みんなから電話をもらいましたよ。いや〜、全然知らなかったなぁ。多分、メランドリ選手が僕の新しいマネージャーってことで、僕より詳しいのかなぁ。本当のところ、2012年はドゥカティに乗るのが確実なんですが。まぁ、メランドリ選手が了解してくれていればの話ですが…。」

将来は定かではない
ロッシ選手は契約上の懸念はないようだが、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手やマルコ・シモンチェッリ選手の方は厳しい運命を共有しているようだ。
ホンダが資金不足のため、リザルトとは関係なく両選手と契約できずにいる。今のところ、どう言った行方になるのやら。
シモンチェッリ選手の方がやや良い状態と言えるかも。チーム・グレジーニでは契約を延長したがっているし、多少の資金を確保するためのスポンサーはついている。しかしドヴィツィオーゾ選手の方はルーチョ・チェッキネッロマネージャーと交渉中と言うところなのだが、それも現段階ではワークスライダーの地位は保証できないと言う話なのだ。
両選手どちらとも解決案を見出すにはもう少し時間がかかるようだ。今現在は両選手とも確かなものは何も手にしておらず、来週の月曜日にストーナー・ペドロサ両選手が1000ccマシンのテストをしている頃には、もうビーチに繰り出しているのかもしれない。

日本GP開催は明日決定
ドルナからの依頼で茂木現地安全調査を行った『ARPA』社が《危険なし》と公表したことにより、ドルナおよびFIMが茂木GP開催を決定発表した。そして明日、選手らが最終的な意見を提示することとなる。
雰囲気としては、断固反対が唱えられたラグーナセーカGP時に比べ状況が一変しており、各チーム・メーカーからの『圧力』のおかげでちょっとした対立が生じている…と言った風だ。
ストーナー選手はアドリアーナ夫人の懐妊を明かしながら断固反対から一歩後退している。
「日本へは絶対に行かないと言った際、僕は特殊な状況にいたものですから。アドリアーナの妊娠を知ったばかりの頃だったんです。今はオーストラリア政府からも安全を保証されているし、もう少し現実的に前向きになっています。ただ、全員で一緒に決めることになりますから。」
祝ストーナー家と言うところか。


（日本語翻訳：La Chirico / 伊語記事Moto.it 2011年08月11日）

メランドリ選手の方は変な噂を広めてしまったことをちょっと後悔しているようで
《冗談で言っただけなのに。どうしていつも僕ばかり皆を敵に回さなきゃならないんだ。僕は走りたいだけなんだよ》
なんてツィートしておりました。

充電したての選手の皆さん、
またまた沸かして下さいよ！クリックPrego