MotoGP

2011モトGP総合成績表:ロッシ負けを知る、無情ホンダにドヴィ好成績、ドゥカティに戻ったばかりにカピロッシ…etc

モトGP『2011総合成績表』



今年はあまりにも色々とあったのだが、年末恒例の総合成績表を作ってみた。
実は、選手らに成績をつけるのが本当に適切なのかどうか…考えていたのだ。あのセパンでの悲劇を目の当たりにし、当サイトの読者の中から、ヴァレンシアGP成績表を掲載したことに抗議の声が上がっていたからだ。
最終的に、私としては成績表の掲載は適切と判断した。マルコ・シモンチェッリ選手の不慮の事故後に起きた様々な出来事により、そう確信したのだ。

成績表に行く前に2点…私が基本としていることを挙げてみたい。

1)どんな選手であれ(たとえ評価4点がついてしまった選手でも)最大の敬意が払われ謝辞が示されるべきライダーである。なぜならば、この特殊な技が披露でき、決して尽きることのない興奮を与えてくれるのは彼らだけなのだ。

2)成績はあくまでも相対的なものである。例えば、2011年のタイトル争いではホルヘ・ロレンソ選手への期待値は他とは異なり、たとえ同じヤマハM1機に乗っていたとしてもベン・スピース選手よりは高いものであった。
もちろん、マシンもまた成績に大きな影響を与えている。

ライダー成績表

ケーシー・ストーナー(評価10点)
完璧と言っても良い程のシーズンであり、実際、あれ以上のことをやるのは不可能だろう。数々の数字がそれを証明している。
10回優勝、17レース中16回表彰台、12回PP、18レース中17回ファーストロー、今シーズンの443総ラップ数中246ラップで最速タイムを記録(55.53%)、ノーポイントは1回のみ(本人に責任なし)。
つまり、ケーシー・ストーナーはホンダ機以上に桁外れの偉業を成し遂げたのだ。しかし、ここに至ってもまだ、その素質に疑問を呈する輩がいるのだが。

ホルヘ・ロレンソ(評価7点)
3回優勝、10回表彰台を獲得したライダーにしては点数が低いって?
確かにロレンソ選手はホンダより劣るヤマハ機を駆使して良い走りをしていた。しかし、M1機が(昔々、そうであったように)劣っていたのは本人のせいでもあるのだ。つまり、2011年用シャーシはロレンソ選手自身が冬期テストの結果で選んだもので、2010年用のは早々に却下されていた。また、ル・マン、ブルノ(リアタイヤの選択ミス)、インディアナポリスでは他のレースのような走りは見せていないし、シルバーストーンではウェットコンディションにより転倒、ラグーナセーカでは初歩的なミスを犯し転倒(予選スタートでトラクションコントロールが作動していることを忘れていた)し、大事に至らなかったのはただただツイていたからだ。そして最後、フィリップアイランドではウォームアップ中に転倒し負傷してしまった。以上、全てを総合すると7点が良いところ。

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(評価7点)
優勝は皆無、優勝に迫ったことも皆無、しかし、今シーズンの出来は確実にポジティブなものだったと言える。
表彰台7回獲得、そしてムジェッロ(2位)、シルバーストーン(2位)、ヴァレンシア(3位)の三戦に至っては説得力満点のレースだった。2010年と比較すれば飛躍振りは明白で重要なものであったが、ただし、充分ではなかった。ドヴィツィオーゾ選手は猛スピードで上達せねばならないライダーで、予選においては特にだ(ファーストロー出走は3回のみ)。そして、他のトップ選手との差を縮めていかなければ。
とにかく総合3位。素晴らしい成績を修めたわけだ。メーカーであるホンダから、あれだけ絶え間なくヒドい『仕打ち』を受けていたにも関わらずにだ。

ダニ・ペドロサ(評価7点)
今シーズンはル・マン戦で負ったケガのせいで、厳しく左右される結果となってしまった。身体面だけでなくメンタルにも影響を及ぼしてだ。
あの瞬間まで、ペドロサ選手は強い走りを見せ、ストーナー選手とタイトル争いができそうな勢いだった。しかし、結局、1位3回に表彰台8回、ノーポイント6回と言う結果に『甘んじる』こととなった。
残念ながらモトGPクラスを駆け上がるには常に何か足りないのだ。ライディングレベルでは、どの選手とでも渡り合える実力なのだが。

ベン・スピース(評価7点)
アッセンで優勝、ヴァレンシアでは優勝ギリギリ、バルセロナとインディアナポリスで3位と、シーズン通してミスやその他大勢レースが多かったものの、なんとかネガティブな年とならずに済んだ。
モトWSBチャンピオンと言うことで期待も大きかったし、冬期テスト中にはロレンソ選手をも打ち負かしそうな勢いを見せていたのだが。

ヴァレンティーノ・ロッシ(評価5点)
ライダー人生最悪の年となり、デビュー以来16年間で初めて優勝なしのシーズンとなった。
しかしロッシ選手は(何回かを除けば)一度たりとも手は抜かず、特に決勝レースではほとんどドゥカティ陣の先頭を切ってゴールしていた。確かに、これまで当たり前となっていた桁外れな走りは見せられなかったが、やはり、トップ争いをしている時と同じモチベーションと言うわけにはいかないだろう。
シーズン中、GP11機は画期的な変化を遂げはしたが、ロッシ選手が信頼できるようなマシンにはならなかった。
これまで勝ち続けていたクラスで負けを知ると言うことを披露したのだ。

ニッキー・ヘイデン(評価5点)
ロッシ選手のチームメイトとなったなら、当然、日の目は見れない。ホルヘ・ロレンソのような非凡なライダーならば別だが。ヘイデン選手はそう言うわけにもいかず、ロッシ選手に先行し5回もゴールを切ったのに、完全な脇役状態であった。

コーリン・エドワーズ(評価5.5点)
私の観点からすれば、モトGP界においても変則的なライダーである。もう証明済みだろう。あらゆることにも関わらずエドワーズ選手はイギリス戦で表彰台を1回獲得し、ヘレス戦ではメカニック面でのトラブルでもう1回を逃しているのだ。おそらく、多くを望んだのが間違いだったのか。

青山博一(評価4点)
最低のシーズンだった。モトGPレベルにあることも証明できなかった。

エクトル・バルベラ(評価5点)
決して手を抜くことはなく、特に予選では、なかなか良いところを見せることもあった。最後はケガに見舞われてしまったが。

カル・クラッチロー(評価5点)
シルバーストーン戦まではなかなかの威力を発揮していたようだったが、残念ながら負傷してしまい、結局、方向性も安全性も誤り、陰に隠れてしまった。ただ、モトGPのデビュー年だったわけだし、モトGP機と言うのがどれだけ操縦しにくいものかは周知のことである。

アルヴァロ・バウティスタ(評価6.5点)
少々、あやふやな評価ではある。スズキ機の威力と言うのが、どうも非常に評価しにくいものなのだ。とにかく、バウティスタ選手は強い走りを披露したわけで…まぁ、転倒は多すぎたようだが。

カレル・アブラハム(評価6点)
モト2時代は特に際立ったところはなかったが、モトGPデビューとしては、あのドゥカティ機でそう悪い走りはしていなかった。ただ、転倒は多すぎ。

トニ・エリアス(評価4点)
最低のシーズンだった。常時、しっかり離されて最後尾。チームとしっくりこなかったのも確かだが、エリアス選手自身も完全に方向性を誤ったように見える。モト2クラスで復活してくれることを祈る。

ランディ・ド・プニエ(評価4点)
どっさりミス。予選でたった1回だけ実力を発揮(ヴァレンシア:4位)で、1ラップのみではあったが常にトップ陣の中を走っていた。ド・プニエ選手もまた、ドゥカティ機との勝負に負けたわけだ。

ローリス・カピロッシ(評価4点)
破格のライダー人生にとっては最低の引き際となってしまった。私の観点からすれば、ドゥカティに戻ったのが間違いのもと。2007年にデスモセディチ機で全然しっくりこなかったのだから。
こう言う厳しい1年だったにも関わらず、カピロッシ選手は決していい加減な取組みはしなかった。多くのライダーにとって模範となる。

マシン成績表

ホンダRC212V(評価9.5点)
ブレーキングでわずかに安定を欠いたため満点にならず。ただ、非常に勝てるマシンであったことは明白。無敵と言っても過言ではない。ただ、忘れてならないのは、もしストーナー選手がいなければチャンピオンタイトルはヤマハのものだった。

ヤマハM1(評価8点)
2008年以降、無敵だったM1機が今年は苦労していた。メカニック面での指標が足りなかったのか、もしくはもっと単純に、ホンダが進化したからか。どちらにしろ来シーズンに向け一仕事あるわけだ。

ドゥカティGP11(評価4点)
同評価は操縦のしにくさ、ブリヂストンタイヤへの不適合さに対して(ライバル機に比べ絶対的に劣っていた)。ただ、シーズン中の作業に関して言えば、その持続性や不断の努力からスタッフらには10点の値がある。しかし、レースと言うものは結果が全てなのだ。

スズキGSV-R6(評価6点)
ライダー1名体制に予算不足の中、とにかくシーズン通して作業を進め、なかなかのもの以上のマシンを走らせていた。おそらく、今回のリザルト以上の価値があるだろう。

ブリヂストンタイヤ(評価4点)
タイヤの暖まりにくくさは選手全員から批判され、重大な事故もいくつか起きた。モトGPにおける見どころが減ったおもな理由に同タイヤも含まれているのだ。良く言うだろう、これ以上ひどい事はできない…って。


(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事: Moto.it 2011年11月30日




この成績表シリーズ…来年はモト2、モト3のもやってくれると面白いんですが…



2012年に向け、甦れロッシ!!クリックPrego

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POSTED COMMENT

  1. VR46 より:

     いつも見させていただいています。メーカーや選手によるえこ贔屓抜きの評価に思います。これからもイタリアの最新かつディープな情報をお願いします。正直、日本に居て、英語のサイトを見ているもので・・・・。

    • ANY より:

      あなたは、嫌いなケーシー選手が10点になっているのを気に入っていないから、えこひいきに見えるだけでは?

      これが世間の(世界の)評価で、私はえこひいきでも何でもない、中立的な意見だと思います。

  2. vale46 より:

    ブリジストンの評価の低さが少々???
    なぜそんなに低いのか出来れば、もう少し詳しく知りたいです。

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