MotoGP

マリオ・レガ解説『CRTのおかげでロッシ最後尾は免れた(LOL)』

モトGP『マリオ・レガが世界選手権とロッシ受難について分析』




1977年にモルビデッリ機を駆り世界選手権250ccクラスでチャンピオンとなったマリオ・レガ元選手に、当サイト『Motogranprix』では独占インタビューの機会に恵まれた。現在、レガ氏は国内大手紙のコメンテーターを務めており、その豊富な経験をもとに『見通し』『読取る』力には稀有のものがある。そのレガ氏に我々は、開幕したばかりの世界選手権について訊ねてみた。カタールでのホルヘ・ロレンソの勝利、そしてロッシ&ドゥカティ組の大敗…ストーナー時代は勝てていたマシンが今や勝てないどころか表彰台から何年も遠ざかってしまっているのだ。

マリオさん、今回は本当に有難うございます。カタール開幕戦を振り返ってみて、今年のタイトル争いはストーナー/ロレンソ選手のどちらだと思いますか?
「タイトル争いはロレンソ/ストーナーコンビと…この2人の間になにか馬鹿なことが起きるのを窺っているペドロサを加えた辺りに狭められたんじゃないですか。ケーシーの腕の問題は本人が言ってるよりは深刻かもしれませんね(グローブがきつかったなんて話…私は信じてませんよ)。テストでもっと周回を重ね、自身なり機材なりをもっと学ぶべきなんであってね。ロレンソ選手の方が、もう若干確実に見えますが…直線コースがこんなに長いサーキットでも屈服しなかったってことは、彼のライディングやヤマハのシャーシにとっては過酷なサーキットでも優位に立てるだろうってことでしょう。」

ホンダ2機とロレンソ選手のヤマハ機の中で、ライディングレベルが高いのはどれでしたか?
「もちろんヤマハですね。ストーナー/ペドロサ両選手も良い操縦をするけれど、今年のタイヤの未知数部分が常につきまとっている(チャタリングを含め、ホンダには不利なタイヤのよう)。」

今回のモトGPの見ごたえはどうでしたか?ここ最近のレースと比較して見ごたえがあったと思われますか?
「見ごたえは増えましたね。ドルナが導入したCRTのおかげでロッシが最後尾は免れたわけだけど(LOL)、それのおかげじゃなく、成長中のヤマハサテライト機のおかげでね。他のサーキットでならトップ陣にもっと詰め寄っていくんじゃないかなぁ。とにかく面白かったね…肉弾戦はなかったけどね。」

ロッシ&ドゥカティ組なんですが、レース後のロッシ選手のコメントについてどう思われますか?対立する気なのか、一石投じたかったってことなのか?
「一石投じたかった方じゃないんですか。ただ、すでになかなかの変化はあったわけで…マシンを掌中に収めているのはドゥカティの技術陣じゃないですしね。それか、己のエゴを擁護するためだったとか。デビュー当時でさえ、この手の屈辱を味わったことはなかったわけだしね。ヤマハ時代はエンジニア役を担わずして『成し遂げた』ってことを手柄にしていて、今は改良に向け適切な指示も与えられず、自分はエンジニアじゃないからって主張しているわけだ。どちらに重きを置くべきなんでしょうかね?」

ここに至るまで、彼らイタリアチームがなんら結果を出していないのはどう言うことだと思いますか?
「まず第一に、ロッシ選手がドゥカティを選んだわけじゃない…ヤマハを追い出された後の唯一の行き先だったわけでね(実際、ドゥカティと契約するのは簡単だったと明かしている)。データ分析に長けているとプレツィオージマネージャーに称賛され、いまだにライディングポジションで揉めてるわけだ…フロント部をどうこうすることもできず、燃料タンクを縦長にして後ろの方に座れるようにして…チームの混乱振りが良く分かるような矛盾だね。わかってるように、いまだに希望通りのマシンが…安定感があって速くて、誰にでも操縦可能、トラクション有り、タイヤに合った等々のマシンができていないのなら、あとはジェレミー・バージェスにシャーシの設計をしてもらうしかないでしょ。彼こそヴァレンティーノの望みを熟知してるんだから。それで上手くいったなら、ヴァレがドゥカティにその分請求するでしょう。」

状況を改善するにはどの辺りに手を入れるべきでしょうね?ライダーのライディングスタイルか、マシンか、それとも両方か?
「それが分かるぐらいなら、すぐにボローニャに飛んで行ってクラウディオ・ドメニカーリに言ってますよ。ただ、ライダーの方がもっとその気にならなくっちゃいけないんじゃないかなぁ。ストーナー選手はずっと問題点をものともせず、流血沙汰の転倒の後も頑張っていたし、ドゥカティは1年の間に創設以来よりもずっと多くの資材を大量生産し、そのストーナー選手の方は予算を理由にあらゆるリクエストを突っぱねられ面白くない思いをさせられていたわけだ。
ロッシ選手はメランドリ選手と同じ苦難の道を歩んでいる…メランドリ選手の方は心理カウンセリングを勧められてたけどね。ドゥカティにとっては苦々しい審判でしょ…どうしてドゥカティ機はストーナー選手にしか乗りこなせないのかを自問してこなかったってことに対してね。今やフィリッポ・プレツィオージまでが、現在のマシンを、新たに改良した箇所全てをストーナー選手だったらどうするか…って考えているわけでしょ。エスパルガロ選手のCRT機に追突されるかもって?それは的を得た質問だね…。」

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事: Motograndprix 2012年04月11日



記事中にあった(LOL)って“laughing out loudly”の略で、『大笑』ぐらいの訳になるかと思うんですが、
マリオ・レガさん…ロッシ選手のこと…大嫌いなんでしょうかねぇ…


アンチ・ロッシが張り合いなくすから、がんばれロッシ!!クリックPrego
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