モトGP『ヤマハ、ジャービス:2週間以内にロレンソと契約締結目指す』
ケーシー・ストーナーが今シーズン一杯で引退すると宣言したことが、来季に向けたライダー市場に包括的な影響を及ぼしている。つまり、トップライダー全員が契約更改を迎える中、ホルヘ・ロレンソの価値が明らかに高まっているのだ。ストーナー不在となれば、『世界選手権サーカス』において最もそそられる選手であることは否めない。
一見したところ、ストーナー選手の宣言によりホンダHRCがダニ・ペドロサとの契約を更新するようリヴィオ・スッポマネージャーをけしかけたようでもあるし、また、ホルヘ・ロレンソとヤマハのリン・ジャービスマネージャーとの間の交渉も然り…現在、ヤマハ・レーシングからは2年間の契約延長オファーが出されているのだ。2010年、ロレンソ選手は既に自身のキャリアをヤマハで終えたい意向を公表しているのだが、さすがに小切手に0の数が増えるならば方向転換の可能性もあるだろう。
『La Gazzetta dello Sport』紙がリン・ジャービスヤマハマネージャーのコメントを掲載している。
「現在、交渉中と言うことなので何ら言うつもりはないが、当方の目標としてはホルヘ・ロレンソ選手を長く引き留めておくことが目標なのは明らかです。まだ25才に過ぎず、ハイレベルのライディングが少なくとも後5年は続けられるでしょう。故に、もう2シーズンは契約を延長したいと願ってます。」
また、ホンダがロレンソ選手に対し法外な報酬を提示してアプローチし、両日本メーカー間に争いが勃発する可能性に関し、ジャービスマネージャーはそれほど憂慮していないようだ。
「いかなる金額を提示してくるかは色々と考えることはできるしょうが、資金がなければ限界を超えることなど…そうそうできるものではないわけで。ストーナー選手の報酬額も、ホルヘのとそう変わらないんじゃないですか。他のメーカー陣とは協定の類いを書面化してるわけじゃないが、ただ、妥協し得る共通部分って言うのは常に限度内で『経費を抑える』ってことであってね。更には、金が全てではないわけで…開発面や技術面の保証など我々が提供できる事柄ありますしね。ヤマハでは世界選手権に向け既に5年計画ができています。また、今後の2年間に関しての計画は完全に仕上がってますから。」
更に、ジャービスマネージャーはロレンソ選手が契約にサインするのも、もう間近だろうと認めている。
「少なくとも状況は2週間前と比べ変わってはいません。ただ、ここ2週間ぐらいの間に何らかの動きがあるであろうことは除外しないでしょうけどね。」
ヤマハへのヴァレンティーノ・ロッシ復帰の可能性に関しては、もしロッシ選手が要求を下げてくるようであれば実現し得るようなことを匂わせた。つまり、現在のロッシ選手は高額な報酬よりも勝てるマシンをより必要としているであろう…と。
「うちを辞めて以来、それほどコンタクトは取っていないんだが、べつにトラウマになるような別れでもなかったわけだしね。この世界では何でも有りでしょ。」
しかしヤマハではロッシ選手のスタッフ陣を賄えるだけの資金を用意することができるのだろうか。
「私は2011年の残留オファーの際の金額しか知らないが、ただ現在、(ロッシ選手は)勝てるマシンを求めてるだけなんじゃないですか。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事: 2012年05月21日)
ホントに、何でも有りの世界ですね…
ちょっとだけ…ホンダのロレンソも見てみたいかも…クリックPrego