モトGP『ウィットヴィン:レインタイヤに助けられるドゥカティ機』
5月20日のル・マン戦でヴァレンティーノ・ロッシが雨の中、名勝負の主役を務め、2位のリザルトをチームに持ち帰ることができた。しかしながら、ドライ・コンディションでは今シーズン、最高でも7位がせいぜいだったのだ。
路面がぬれてツルツルになるや否や、デスモセディチは操縦不能機から、ロッシ選手が上位を争えるようなマシンへと変身する。不思議なこともあるものだ…特に、今のところ同機のパワー出力が強烈すぎると憂慮されていることを思えば。
…と言うわけで、伊スポーツ紙『Gazzetta dell Sport』が、ジャン・ウィットヴィン(元アプリリアのテクニカル・ディレクター)に意見を求めている。以下が、『変身の鍵』についての同氏の考察だ。
「セッティングも車体も変わってくるし、電系システムがパワーを半分に抑えてしまうんですよ。特に、タイヤが全く別物になりますね…プロフィール、構造、混合がね。リアクションが柔軟で、温度の上昇も早いんですよ。ドゥカティ機はドライタイヤで苦労していて、日本機に近づけようとアルミニウム製シャーシを試したりしてるけどね…ウエットだとホンダやヤマハに匹敵する結果だし。」
当然のことながら、こう言った状況下でのロッシ選手のハンドルさばきもキーポイントの1つになってくる。
「おもなポイントとしては、ウエットでの操縦にもありますよね。ドライの時は、最大バンク角でアクセルを開くわけで…コーナー中盤以降でね。それがウエットだと、ほとんど真っすぐな状態でなんですよ。そう言う状態だと、他のマシンとのパフォーマンスの違いはなくなりますね。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Omnicorse.it 2012年05月22日)
1年中、雨にしてもらうこともできませんしねぇ…やはり、プレツィオージさんに頑張っていただかないと…