え〜と…レースを観てなかった読者さんのために、ちょっとだけ説明しますね。
モト2クラスのレース直前に雨が強く降り出し…しかし早々に止み…
モトGPクラスのウォームアップが始まる直前、コースは急速に乾いていってる最中って感じだったんです。
しかし、ほとんどの選手がレインタイヤを選ぶ中、ロッシ選手と他何名かが果敢にスリックタイヤを履いてみたんですな。
だ・け・ど…ウォームアップラップから帰ってきたロッシ選手は大急ぎでピットボックスへと戻り、レインタイヤを履いたマシンに乗り換えてスタートしたわけです。
ところが!
レース開始後は、やっぱりコースがどんどん乾いていき、結局、皆さん、スリックタイヤのマシンに乗り換えとなりまして。
さて、こちらがレース後のロッシ選手のコメント。
今年はちょっと「たられば」が多いですかね…
『ロッシ:打倒マルケスにはリスクを冒さねば』
★アッセン決勝戦を5位で終えたヴァレンティーノ・ロッシのコメント。
「(最初にスリックタイヤでスタートしようとしていたのが)上手く行ってたら、40秒差で勝てたんですけどねぇ。どころがどっこい、そうは問屋が卸さなかった。」
【最初のスリックタイヤ作戦は納得してたの?】
「もちろん。あの時は正しい決断だったんですよ。アスファルトが速攻で乾いていたし…ところがスタート前の、あの忌々しい2分間で、また降り始めてしまったでしょ。もうボックスに戻って、ピットレースンスタートにするしかなかった。ドライタイヤで行けるかな〜って思いもしたが、あのコンディションじゃ転倒せずにはいられないかったでしょうね。1周10秒はロスしてただろうし、マシン交換で50秒かかって…よく考えてみれば、大した変らなかったでしょう。」
【チャンスを無駄にしてしまった…】
「最初からレインタイヤにしてたなら、絶対にダニ(ペドロサ)と表彰台争いができましたよ。ドヴィツィオーゾやマルクとは難しかっただろうなぁ…12位スタートじゃね。ウェットでは速い走りができてたし、どっさりオーバーテイクをしなければならなかった割には、マシン交換も絶妙のタイミングでできたし。レース後半は良かったですよ…ペースも良かったし、結局は5位でゴールしたんだし。こう言う事もありますよね…まぁ、まだランキング2位だしね…ダニと同点で。」
【WU前にボックスに戻って、グリッド最後尾スタートと言う手段もあったのに…】
「あの時はまだ、良いチョイスだって思ってたんですよ。それどころか、スリックにしたのが僕とポル(エスパルガロ)だけだったって事に驚いてしまって。でも嬉しかったですよ…物凄く優位に立てたかもしれなかったわけでしょ。最後の瞬間まで、あれで良いって信じてましたから。」
【打倒マルケスにはリスクが必要?】
「その通り。プラスアルファの事をしなければならない。今日のなんかは勝てるチョイスでしたね。マルクはリスクを冒すから…度胸があって、頭も良い。常に正しい選択をしてくるし、特にホンダ機で走らせたら最速ですからね。目標はシーズン全勝なんじゃないのかなぁ。僕らの方では、もっとリスクを冒してでも彼を倒したい。」
【それ故に、12位スタートだったからスリックタイヤを選んだ?】
「ある意味では…4列目スタートじゃ、なにかと厄介になりますからね。予選はツイてなかったけど…もっとテキパキしてないといけなかったんですよ。まだ苦労しすぎでね…FPでの自分のペースを思えば、特にね。その逆よりは、こっちの方が良いですけどねぇ(笑)。」
【今日はロレンソ選手が苦戦していて、「恐かった」って言ってたが…】
「本人とまだ話してないんですが、去年の転倒が、こう言う状況だと影響してくるんじゃないんですか。全選手にとって今日のコンディションは厳しかったから。スリックに変えたら、どの辺りが限界なのかが分かりづらくなってたし。ただ、ホルヘはFPで速かったから…ザクセンリンク戦ではまた戦闘力が戻ってくるでしょう。」
【ロッシ選手も似たような経験が?】
「ムジェッロでケガした後はね。タイヤが温まってなかったせいで転倒してしまったんで、コースに戻った時は序盤ラップはかなり気をつけてましたよ。あれを忘れるには、ちょっと時間がかかりましたね。」
(2014年06月28日Gpone記事参照)
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たらればが増えて来たのは、ロッシが本気で調子のいい証拠ですね。勝てなかった言い訳が出来るようになったほど自信が出て来たんだと思います。
これもたらればですが、もしマルケスがいなければ、ロッシはランキングトップで、10度目のタイトルを…なんて話題になっていると思います。不調のホルヘ、達観しているようなダニとはそれなりに戦っていますよね。少なくとも2年前に比べれば凄い変化です。 しかし往年のロッシを知る人間としては、多少アコギな手を使ってもマルクをおいつめるロッシをみてみたいですね〜(^^)。
リスクをとろうとしたが、裏目。 今年、速さは復活したが、勝負勘は?
2年目の新人(なんて言葉もありますが)マルケスが、堂々迷いなく正しい選択をして勝利しているのに、ベテランが右往左往していたのでは、いけません。それでも、5位まで来たのは流石だが。それだけに。
ベテランも翻弄する、ダッチウェザー。
イアンノーネ抜き返されて、「誰やお前。」って思ってると、解説されてたパークスはスリックスタートで乗り変えせずに11位。 うーん、ダッチウェザーならでは。