MotoGP

『ホンダLCRチームの新マテリアル事情』ルーチョ・チェッキネッロ

『チェッキネッロ:ホンダLCRチームの新マテリアル事情』

★アレックス・リンス(28才)は、2017〜2022年末までスズキファクトリーからモトGP参戦していた。
スズキ撤退に伴い、2023年はホンダLCRに移り、第3戦目のアメリカズGPではスプリント2位/決勝優勝の偉業を果たした。
しかし、6月にイタリアGP中の転倒で骨折を負ってシーズンの大半を欠場し、その最中、2024年に向けてヤマハファクトリーへ移籍することを決めた。

★移籍理由の1つは、ホンダとの契約の際に約束されていた『新マテリアルの提供』が、実際には行われなかったことに不満を抱いたためである(※例えば、『ホンダ設計&カレックス製造の新フレーム』等)。

★ホンダLCRのルーチョ・チェッキネッロ氏(チームマネージャー)が、ジョヴァンニ・ザマーニ記者のインタビューで同件について次のように説明した。

【リンス選手が新マテリアルの提供について、不満を抱えていたが…】
「リンスの契約書には、『改良マテリアルが提供される』と確約されており…本来ならば、きちんと保証されるべきものでした。
ただ、いつ提供されるかは、ホンダHRC側が決めると言うことだったのでしょう…その点は、誤解を避けるためにも重要な条項でしょうね。」

【もっと詳しく説明してくれる?】
「ホンダHRCは常にプライベートチームに、戦闘力の高いマテリアルを提供しようとしているんです。
ただ、外部サプライヤーの納期に関し、問題が生じることもあるわけで…ホンダHRC側が、コントロールしきれない問題ですからね。
そのため、そうした条項が契約書に盛り込まれていたのでしょう。」

【つまり、基本的に新マテリアルは、まず、ファクトリーチームに提供され、プライベートチームにも同じものが提供される可能性はあるが、義務ではない…】
「例えば、ブラドルテストライダーが例の『ホンダ設計&カレックス製造の新フレーム』のことを、けっこう気に入ってたんですよ。
ところが、夏季休暇が明けた際、マルケスが日本製フレームの方が良いと言ったものだから…」
(※このため、リンス選手はヤマハとの契約前に、そのカレックス製造フレームを試すチャンスがなかった。)

【リンス選手は、結局、そのフレームを試せたの?】
「ケガから復帰し、インドネシアGP中に試していましたが…結局、ムジェッロで使っていたフレームに戻すことにしてましたね。」

(参照サイト:『Moto.it』)
(Photo:Instagram

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POSTED COMMENT

  1. TBN より:

    ホンダで設計したからダメだったのかもな
    カレックスが全面的に担当してたら違ったのかもだけど
    ま、仮に新マテリアルが供給されても先に使うのは日本のスーパーエースだろうから
    結局、タイミングは最後の方だっただろうけど

  2. maxtu より:

    今のYAMAHAでもカルとファビオの見解が違ったけどファビオに合わせると言ってたっけ
    こうするとマルケス、ファビオ以外のライダーは扱い難くなる疑惑に発展するんかなぁ

  3. 利根川 より:

    新マテリアルを提供する・・・・・・!提供するが・・・・・・今回 まだその時と場所の指定まではしていない そのことをどうかリンス君も思い出していただきたい つまり・・・・我々がその気になればマテリアルの受け渡しは10年20年後ということも可能だろう・・・・・・・・・・ということ・・・・!

  4. samiyy より:

    契約書に新パーツ提供するけど、ファクトリーと同時期にとは書いてない。
    これじゃあリンス怒って、ヤマハに乗り換えるのは当然。
    確かにファクトリー優先は分かる。
    しかし低迷してる状況考えたら、例えマルクがダメ出ししても試すだけ直ぐに試させて上げれば良いのに。
    ホンダで唯一レース優勝してるのに、屁理屈的な理由で新パーツ直ぐに提供しないなんて、それはホンダに不信感抱くよ。

  5. としあき より:

    皆さんもう覚えてないかもしれないけど
    新パーツを試させなかったのLCR側の意図したものだなんて当時ルーチョ側は言ってました
    確かに移籍したてのリンスにはまず新パーツよりHONDA機に慣れてもらうみたいなことかなと納得しました

    とにかく新マテリアルを欲しがるリンスをなだめて…と
    あとはマルケスが怪我で離脱後に新フレーム等々の試用をリンス側で逆に断ったなんてインタビューもあったと思います

    これらがあくまで新マテリアルを出さないHONDAをたてつつ
    リンスをなだめるためのルーチョの方便だったのか
    わたしにはわかりませんけども
    リンスが優勝したとき大して嬉しくなさそうだったHRCの面々の顔は覚えてます

    LCRのクラッチローはあれだけ重宝されてたのにHONDAのなにが変わったんだろう

  6. チャオ より:

    まあこう言うエピソードが日本企業らしい杓子定規な対応しか出来ない
    点なのかも。ただヤマハも大よそ似た様な対応しか出来ない様な気もするが。
    短期的に結果を出しても、最終結果次第な、のんびり悠長な所がライダーには
    イライラストレスで、欧州勢との対応の違いが移籍要因の一つにも繋がった
    要因になった事案というか、今の欧州勢は結果を出すには、キッカケとか良い兆し
    みたいなファクターを重要視してる様にも思う。細かい事をゴチャゴチャ考えて
    悪戯に時間を費やすよりは、効率的だが、失敗も結構あるがトライアル思考。
    でも失敗を極度に避けて、リスクを負わないメソッドの日本人的思考な今のHRCも、
    ヤマハも、今や敗者の思考だと思うし、バイアスが掛かって居るのが今の日本勢の
    様な気がする。しっかりとコンセッションを最大有効活用出来ればリンスも
    ヤマハファクトリーに移籍した甲斐はあるが。

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