モトGP『痛みの相部屋』
ヴァレンシア出身のライダー2人が共に逆境の中にいる。
宇都宮近郊、壬生町にある獨協大学病院でセルヒオ・ガデアとエクトル・バルベラの両選手が相部屋で治療を受けているのだ。共に激しい転倒によるケガで搬送されたのだが、茂木GP後はオーストラリアなど残り3戦を控え、ゆっくり休養を取るはずが数日間の入院生活になってしまった。
ガデア選手の方が重傷と見られており、L2・L4腰椎の2ヶ所を骨折の他、脾臓の状態が憂慮されており、時折、出血もあるため摘出手術の可能性も検討されている。現在のところ、腰椎に関しては少なくとも2週間は絶対安静を要し、手術については2日間様子を見る予定でいる。
昨日のレースで転倒したバルベラ選手もまた、ヘリコプターで同病院へと搬送されている。
右鎖骨が骨折、また、外傷性の脳損傷により意識を失ったため、いまだ本人も転倒までの経緯を確認できていない。バルベラ選手は数日様子を見て問題ないようならば、スペインへ帰国し鎖骨の手術を行なうこととなる。次戦であるオーストラリアGP参戦については、いまだ未定。
奇遇なことにバルベラ選手は2008年にも同病院に入院しており、当時は250ccクラスのレース中に転倒し、脊椎3ヶ所を負傷。
このような状況は『運が良かった』と言えるわけで、つまり、セルヒオ選手にとっては良い励ましになるだろう。両選手の治療はカラサワツヨシ医師が一手に引き受けている。
バルベラ選手が明るく振舞っているため、ガデア選手のメンタル面にとっては格好のセラピーになっており、脾臓の痛みを紛らわしているようだ。看護士らもバルベラ選手が以前入院した際のことを良く覚えており、当時の担当医師はヴァレンシアまで会いに行ったほどだとか。
(写真は右からバルベラ選手、ニエト氏、ガデア選手)
(日本語翻訳:La Chirico / 西語記事:Marca 2011年10月03日 写真 )
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いやぁ〜異国の病院で同郷ライダーが相部屋…心細くならずに済んで良かったですねぇ。