ミラー&クラッチロー、ポンソンに反論：2018アラゴンGP

『ミラー：モトGPってのは金を払えば出られるもんじゃない』

★ティト・ラバト（ドゥカティ・アヴィンティア）がシルヴァーストンGP中に三重骨折を負ったため、先のミザノGPではチームメイトのシャヴィエル・シメオンがラバト選手のGP17機に乗り、シメオン選手のGP16機にはモトGP業界で無名のクリストフ・ポンソンが乗った。

★ポンソン選手はモトGP試乗の経験は皆無で、プロトタイプ機に乗ったこともなかったため、9月6日（木）の時点で危険視する声が上がり、7日（金）のFPセッション後にはその超低速走行が議論の的となった。

★当初、ポンソン選手はミザノ〜茂木GPまで4参戦するはずだったが、急遽、アラゴン次戦からポンソン選手の代わりにジョルディ・トーレスが参戦することとなった。

★その後、ポンソン選手が「クラッチローやミラー、ドルナのせいでモトGP参戦が立ち消えになった」と声明文を出した。

★ジャック・ミラー（ドゥカティ・プラマック）が9月20日（木）、アラゴンGP会見で次のように話した。

「なんで僕らの名前を出したもんだか分かりませんよ。まぁ、なんかキツいことでも言ったからなのか…。
他の選手ら全員が言ってましたよ。僕だけが（ポンソン参戦は他の選手にとって危険だと）言ってたわけじゃない…問題は、彼が金を払ってレースに出てきたってことですよ。
彼にしても世界選手権にしても、プロフェッショナルとは思えませんね…ミザノみたいな長いトラックで周回遅れだなんて。フィリップアイランドみたいな所なら、周回遅れになりやすいけどねぇ。
FPセッションの様子を見る限り、けっこう大勢が（ポンソンと）接触しそうになってたでしょ。」

【今後、モトGPへの参戦条件はどうすべきだと思う？】
「経験が必要だと思います。ポンソンはSBKには出てたけど、表彰台に上がったことはなかったでしょ。
金を用意できるかどうかだけじゃなく、モトGPに参戦できるレベルのライダーなのかどうかを判断するフィルターを大量に用意しておくべきなんですよ。
いまやFPセッションなんて予選と大差ないんだから、走行ラインもブレーキングポイントも知らないんじゃ…危険とは言わないが、ただ、安全に支障をきたす可能性はあるでしょ。」

【スーパーライセンスを設けるとか？】
「どうでしょうね。検討してみないと。モトGPに出ようってライダーは最低限のリザルトに達してるべきだと思うんですよ。ただ、色々なケースはあるだろうから。
例えば、日本人のテストライダーなんかは慣れているトラックでは本当に速いじゃないですか。僕もモト3からいきなりモトGPに上がったわけだけど、でも、事前テストはしたし、いきなり放り込まれたわけじゃないから。
すぐに起用できそうなライダーなら大勢いると思うんです。例えば、（ジョルディ）トーレスが今週末参戦するでしょ。モトGP参戦は初めてだけど、モト2クラスで優勝したことだってあるし、SBKで表彰台にも上がってるわけですよ。」

★カル・クラッチロー（ホンダLCR）が9月20日（木）、アラゴンGP会見で次のように話した。

「皆さんもご存知のように、ポンソンが、僕とジャックのせいでアラゴン戦に出られなくなってしまったと言ってるわけだけど…なんでまた、そんな話になってしまったんだか。
（ミザノGP開始前の）木曜日にポンソンにチャンスを与える発言をしていたのは僕だけだと思うんすけどねぇ…『どんな操縦をするのか様子を見るべきだし、新人ライダーにチャンスを与えるってのも時には必要だろう』って。
それなのに、なんでまた僕のせいで出られなくなったって話になるもんだか。」
（クラッチロー選手はその後、ポンソン選手の批判を受け入れる覚悟はあるし、今回の件に関しては、ポンソン起用を決めたアヴィンティアチームに責任があると主張した）

（2018年09月20日『Gpone』記事参照）
（2018年09月20日『Motorsport.com』記事参照）

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