モトGP『なぜなぜシルバーストーンGP』
なぜホルヘ：ロレンソは3位で走っていたにもかかわらず第9ラップ第1コーナーで転倒してしまったのか？
ロレンソ選手はドヴィトゥオーゾ選手よりも自分の方が速いと感じていたし、1位で走るストーナー選手を取り逃がしたくなかった。転倒する前の瞬間は、3秒速いタイムを出していたのだ。ただ、ドヴィツィオーゾ選手のハードブレーキングがあまりにも強かったのだ。ロレンソ選手は次のように説明している。
「彼が乗ってるホンダの方が僕のヤマハより加速時に速いんですよ。2回ぐらい越そうとしてみたんだけど無理でしたね。それで直線コースに来た時、第2コーナーで抜くぞって決めたんですよ。だから、もの凄いスピードで第1コーナーに来てしまって。無理をし過ぎて、スリップしてしまったんです。」
なぜベン・スピースは第4ラップで、後ろを走っていたコーリン・エドワーズになにかジェスチャーを送っていたのか？
スピース選手はマシンの調子がいまいちだったのだが、しかし実際のところ本人もエドワーズ選手（元チームメイト）に何を言いたかったのか分からないと言うのだ。もちろんエドワーズ選手にとっても謎なのだが、次のように話している。
「ベンの後ろを走っていたら、何かジェスチャーを送り始めたんですよ。2回やってたけど、パッと見たところこれと言った理由もないんですよ。その後、ベンをパスしたんで、もう見ていないんですが…。」
その後、第8ラップを6位で走ってたスピース選手がスリップして防護壁に激突したのだ。医師の診断結果では重傷ではないと言う。
なぜアンドレア・ドヴィツィオーゾはウォームアップを2周回したのか？規則違反にはならないのか？
選手がスタートグリッドに着くためボックスを出たら、5分以内に到着しなければならないと言うのが規則だ。ドヴィツィオーゾ選手はまず1周したわけだが、その段階でピットレーンに戻ることや、ピットレーンを時速60kmで通過してもう1周走ることは可能である。今回、2周走ったと言うのは、タイヤのコンディションを整え、アスファルトとの相性を良くするためである。
なぜHRCチームではダニ・ペドロサの代役を立てないのか？
レギュレーションによれば、選手がレース中のケガで欠場した場合、代役を立てなくても良いのは2レースのみとされている。当初、青山博一が代役候補に挙がっていたが、チーム・グレジーニの方で大きな問題が発生するため決定には至らなかった。しかし、もしオランダ戦でもペドロサ選手が参戦しない場合は、青山選手が代わりに走ることになるだろう。
なぜヴァレンティーノ・ロッシは新プロペラシャフト（より重く、出力がよりソフトなクランクシャフトに付いてる。バルセロナGPでは使用）を使わなかったのか？
ロッシ選手はウォームアップで新エンジンを使用し転倒している。エンジン自体は無傷だったが、決勝で使うためにはもっときちんとした検査が必要だった。オランダ戦では復活するだろう。
なぜマッティア・パジーニは250ccクラスでは活躍できたのに、モト2クラスではいまいちなのか？なぜシルバーストーンGPでは22位からスタートし、転倒するまでは1位にまで追い上げて来れたのか？
これについては元ライダーで、現在はTV解説を務めるローリス・レッジャーニ氏が次のように話している。
「パジーニ選手は14才の時に、モトクロスの転倒事故で右腕にケガをしたことがあるんですよ。だからモト2クラスの140kgマシンを乗りこなすには充分な力が出ないんじゃないんじゃないでしょうかねぇ。250ccなら100kgしかないですから。ウェットの場合は力まかせじゃなく繊細な操縦をすることになるし、ブレーキングも長くなる。ソフトな感じで操舵もゆっくりになるから、マッティア選手も持てる力のすべてを披露できたんじゃないんですかね。」
（日本語翻訳：La Chirico / 伊語記事 Moto.it 2011年06月14日）
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スピース選手の謎のジェスチャーに関して
ぜひ、お母さんにインタビューしてくれないかなぁ。
さぁ、次はオランダだ！
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