最近、HRCの中本修平副社長の発言で急に注目を浴びる事になったホンダV型90°エンジンですが、ちょっと豆知識です。
『1979年から続くホンダ90°V型エンジン』
★HRC中本修平副社長は、最近、新RC213Vの4気筒エンジンはV型90°である事を初めて認め話題となっていたが、ホンダにとっては別に新しい事でも無かった。
★1979年にHRCの入交昭一郎氏が発表した4気筒楕円シリンダー(8気筒相当)V型90°エンジンが上げられる。このエンジンを搭載したホンダNR機が最高峰クラスに参加した時のことだ。つまり2003年にドゥカティが、4サイクルの4気筒エンジンを世界選手権の最高峰クラスに投入したのが最初では無かったのだ。
★1979年のホンダNR機の試みは芳しくは無かったが、このマシンは只の4気筒V型90°の進化系では無く、各楕円シリンダーに8バブルを備えたエンジン、そして、カーボンフレームと言う代物だった。
★レース用NR機以降、ホンダはV型エンジンのプロジェクトを諦めた訳でなく、VFR750Fを発表、また1987年には、80年代のあの素晴らしいレースマシンVFR750/RC30を発表する。同機のエンジンは4気筒V型90°で、ツインチューブ・フレーム、16バルブ、湿式多板ダイヤフラムスプリング・クラッチ、バランスシャフト無しのカム・ギアトレーン等の機能を搭載していた。
入交昭一郎氏が発表した4気筒楕円シリンダーV型90°エンジン
VFRエンジン
RC213Vエンジン
フレッド・マーケル選手とVFR750R/RC30
(日本語翻訳:moku / 伊語記事:2013年02月18日 Infomotogp記事より抜粋)
NR機の楕円ピストンエンジン等、入交昭一郎氏のエンジン開発に賭ける創造的な取り組みは…善し悪しはともかくとして…まさにホンダらしい面白いプロジェクトですね。
ちなみに、RC213V機の2013年版は昨年のムジェッロ戦のすぐ後にデビューし、その後、エンジンに改良は加えられてはいないようですが、フレームはブリヂストンのタイヤとの相性を考えて調整した様です。
このV型90°のプロジェクトは長年にわたって課題なっていたV型75.5°から76°エンジン、90°エンジンをプロジェクトのベースとしたV型エンジンを再考したものらしいです。
1979年に発表された0Xですが、100度のV型ではありませんか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BBNR