『ロッシの好きなシームレスギア、その利点』
★第2回セパンテスト(2月23〜25日)でヤマハ・ファクトリーチームが、選手ら待望の新型シームレスギアボックスを導入した。
★同ギアボックスについてヴァレンティーノ・ロッシおよびホルヘ・ロレンソは『操縦性』に関してはポジティブと評価したが、パフォーマンス面に関してロッシ選手は「遅くなった」と言っている。
★シームレスギアボックスは2010年にホンダが導入し、ヤマハも2013年後半に導入した。
★シームレスギアボックスは『継ぎ目のない変速ができるトランスミッション』とも言われており、例えばロッシ選手のマシンの場合、ギア変速の際のパフォーマンスの変わり目をスムースにできる。
つまり、シームレスギアボックス使用の場合、変速の際、トルクが供給されない瞬間を最小限に抑えることができるのだ。
★第2回セパンテストよりヤマハのシームレスギアボックスは、シフトダウンでも機能するようになった。なお、マルケス&ペドロサ選手のマシンのシームレスギアボックスは、既に同機能がある。
★ギアを下げる度にゼロコンマゼロゼロ秒単位のタイムやパワーをロスしないと言うことは、全体的なタイムも削れるだろう。ヤマハのエンジニア陣によれば、1ラップ0.2秒速くなる見込みである。
★『SKY』モトGP中継のテクニカル解説を担当しているマウロ・サンキーニが、シームレスギアボックスについて次のように説明した。
「シームレスを使えば、ヴァレ(ロッシ)もホルヘ(ロレンソ)もコーナー進入の安定度が増すでしょう…僅かなロスがなくなりますからね。グリップがほんの僅かになくなるために生じる振動がなくなるし、ライダーにとっては操縦しやすくなるでしょう。」
【ギアを入れたまま続けてシフトダウンしていくような状況では有利になる…つまり、ハードブレーキングでも有利になる…】
「ヤマハM1機の場合、更に安定性が増すでしょう。ライダーはハードブレーキングをもっと深く使える…つまり、もっと遅くに…かなりホンダ機のように使えるわけです。」
【パフォーマンス以外の利点もある…】
「この手のギアボックスだと、操縦がもっと楽になるんですよ…乗っていても、心身共にストレスが少なくなるんです。レース後半では、この点は重要になってくるでしょう…ミスをしないよう、シャキッとしてなければならない時にはね。」
(2015年03月05日『SKY』記事参照)
このシームレスギアボックスについて、ロッシ&ロレンソ選手の分析をメルマガ『風聞〜イタたわGP』の方でまとめておきましたんで、良かったらどうぞ♡
【20号 2015年3月6日 発行】
2015年第2回セパンテスト内輪話 その1
ヤマハ:なぜ新シームレス・ギアボックスだけでは駄目なのか…ロッシ&ロレンソ解説
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開発にいくらかかったのだろうか?